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配慮されすぎのときはどうすればいい?発達障害の人の視点で議論してもらいました ~キスド会 2017年7月 開催報告~キスド会

 在職者向けのキスド会(土曜夕方に秋葉原と新宿で開催している、発達障害のある在職者向けのしゃべり場)での会話を皆さんの承諾をもとに記事にしています。今回のテーマは「配慮されすぎのときはどうすればいい?」について議論しました。

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”配慮”されて研修に参加させてもらえない!?

Aさん: 自分は実はもっとできると思っているのですが、仕事をなかなか任せてもらえません。障害者枠の受け入れがその部署が初めてだからか、業務が少なく時間が余りすぎます。今度は宿泊付きの現場研修があるのですが、研修担当の人から「障害者枠の人はみんな体力がないから、参加させてあげるけど、日帰りプランになりそう」と言われています。

たしかに毎日30分間の休憩を取らせてもらっているから体力はある方ではありません。でも毎日のルーティンの中での疲れと、合宿で集中する中での疲れの感じ方は違うと思うんです。今度の現場研修は自分の中でも「できる」と思っているし、親もできるといっているし。

でも研修担当の人や上司からは、「なぜ大丈夫と思うの?」と、すごい説明を求められて、30・40分かけて説明しました。その時ちょっとイラッとしてしまったほどです。自分は研修に行きたいと思っている、相談させてください、と言ったんですけどね。差別はないはずですけれども、会社の人は本当に心配してくれているのか、それとも、何かあったら困るから、よくわかりません。

Bさん: 私は適度に配慮されるぐらいの方がいいかと思っています。実は私今週会社で面談があって、「元気ですか」って確認程度だったんだけど、それぐらいの頻度で確認してもらったほうがいいと後々思いました。でもちょうど良い配慮じゃないとお互い誤解も増えてしまいますよね。Aさんの現場研修は障害者枠の人は毎年同じような扱いをされるんですか?

Aさん: そこまでは聞いてないんですけど、研修担当の人によると、体力的にかなり厳しいと言ってて…。

Bさん: 会社の制度であれば、従わなければならないと思うんです。そういうルールなんだなと。一方でAさん個人を見て今回決められそうなのなら、上司に相談する余地はあるかと思うんです。自分で言ったからには責任が発生するから、それなりに結果を出さなければいけないでしょうけれども。わからないのであれば、まずそこを確認すると良いでしょうね。

Aさん: そうですね。今回は、「現場研修行けますか」って聞かれたので、「行けます」って答えたところから始まっています。

Bさん: それを聞くと、障害者枠の人には研修を参加させない、というルールが有るわけではなさそうですね。

Aさん: そういう制度があったら、事前に言ってもらえるのかなと思ったんですけれども。

Cさん: 障害者枠ならメンターのような人に中に入ってもらうことは出来ないのですか?Aさんが直接言わなきゃいけないんですか。当事者同士だとなかなか…。第三者に入ってもらって、はじかれた理由を知れれば、いい方に向かう気がします。

Dさん: 通常は人事の方が第三者になるんじゃない?

Aさん: 今回は研修の部署も同じ人事部なので、どこまで理解してもらえるかという問題で…。

Eさん: 自信があるという根拠をまず述べることが大切だと思います。なぜ今の結論に至ったか、それが妥当なのかというのも考える必要があると思いました。担当者がレッテル張りすぎだと思いました。

Aさん: 春にも研修あったんですけど、その時も「大丈夫?大丈夫?」と言われて…。本心では大丈夫じゃなかったんで、「寝られてない」と言ったら、今回の研修でのやり取りの際に言われたり、飲み会の次の日に代休取らせてくださいと申し出たりしたことも過去にあって、そのことも含めて今回も大丈夫って言われているのですよね。

Bさん: 善意で言ってくれているんですか。なるほどね。善意で言ってその人が判断するなら偏見ではなく本音なのかな、といった気はします。

配慮の質と種類が重要

Aさん: 今の職場では発達障害は今回初めて採用されたんです。普段の仕事の中で「この人は大丈夫」と、実績を作っていくのが必要なのでしょうね。

Cさん: 結局、研修担当の方が懸念しているのは疲れちゃってAさんが会社これなくなっちゃうっていう事態ですよね。そんなに心配なら万が一を考えて、研修後に代休とか有休とか取る事にしておいてくださいっていって、でも来れそうだったら来るねって。それでチャレンジさせてくださいって、ていうのが良さそうですけれども。

Aさん: そうですね。私もその案を考えているのですけれども、「それなら行かなきゃいいじゃん」って言われそうな気がします。チャレンジさせてくれないってなると、なんかすごい嫌な気分になるなって。

Dさん: いや、まあ、すごい冷たい言い方しちゃうと障害者枠だからいてくれるだけで大丈夫みたいな、あくまでその、人を集めるための枠であって。

Eさん: 枠だって考えている程度の関心だから、実際に配慮するかっていうとしないということですか?

Dさん: いや逆ですね。休まないように、辞めないように、すごく配慮しているわけじゃないでしょうか。ずーっといてくれればいい、面倒を起こさなければいいって思っている会社もあると思うわけです。もちろん障害者枠だけど戦力になってください、なんかあったらサポートするけど、後は一般枠も障害者枠も実はほとんど一緒ですみたいな会社さんもあると思いますし。

Fさん: 要は配慮が多い少ないというよりも、質の問題かもしれないですね。

Aさん: 障害があるから障害者枠の人の対応はみんな一緒としたら、やっぱり差別っぽくどうしても思っちゃう。配慮してほしいってことで自分も障害者枠を選んでいると思うんですけど、過剰になるっていうのはやっぱり逆差別みたいな気がします。過剰な配慮をしてもらって、「ああそうですか、分かりました」って低姿勢を貫いていると、例えば相手が善意で配慮してくれてもそれを受け取れなくなっちゃうから、ちゃんと主張するところはちゃんとしたいなっていう風に思っているんですね

合理的配慮 企業と本人がどう対話できるか?

スタッフ: 今回はテーマとしてはとてもありがたかった、今後絶対出てくる話題ですね。一人ひとりへの配慮の違い。

Bさん: 合理的配慮の部分ですね。

スタッフ: はい。特に発達障害の方はできる部分と出来ない部分の差が激しく、しかもそれが周囲からも実はご本人からも見えづらいので、配慮のオーダーメイドが簡単にできるわけではないと思うのですよね。人間なんて白黒、イチゼロにわかれるわけじゃなくて、みんなグレーともいえるので、そこでバチっと一般枠と障害者枠のどちらかを選ばなければいけない制度がそもそもいけないのかもしれないですね。障害者枠にいるからって急に100の配慮が必要になるわけでもなく、かといって一般枠並のナチュラルサポートだとごくごく一部は配慮が足りなかったりして、そこがすごく難しくて、いろんな問題が起こってくるのだろうなと思っています。

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