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就労移行支援利用中の生活費はどうしてる?発達障害の人が無給の期間を乗り切り就労につなげるための方法就活

 働くためのスキルを上げるため職業訓練に参加したいと考える人も多いと思います。しかし問題になるのが訓練期間中の生活費。残念ながら就労移行支援では給付金や工賃は原則支給されません。そのため就労移行支援を利用する前に通所中に必要な生活費をどうするか目途をつけておく必要があります。この記事では職業訓練中に生活費をまかなうための方法を紹介します。

【参考】大人の発達障害者向けの職業訓練・就活支援
【参考】発達障害(疑い含む)のある大学生・専門学校生向け”ガクプロ”
【参考】見学/相談/利用希望の方は ”ご利用説明会”へ

インデックス

失業保険+貯金

 就労経験がある人で多い方法が、失業保険を受給しながら不足した分は働いていた時の貯金を取り崩すことです。給付額は働いていた時の給与の5~8割程度支給されますので、あとの不足した分を貯金で補うことになります。Kaienの就労移行支援の平均利用期間は7~8か月ですので、例えば仮に月給25万円だった人が訓練中の生活費のうち、25万円×20%=5万円ほどを貯金から補填するとすると、5万円×8ヶ月=40万円ほど必要になります。

 注意しなければならないことが2点あります。失業保険は障害のある人は「就職困難者として150~360日まで給付日数が延長されますので5~12か月は失業給付を受けられますが、就職困難者として認定されなかった人は90~330日、つまり3~11か月と短くなります。失業保険を受給しながら就労移行支援を利用することを検討している方は自分が受給できる日額や日数を確認しておくとよいでしょう。こちらのページに失業保険の基本手当日額や給付日数についてまとめてあります。

 もう1点は、自己都合で離職した場合は申込をしてから3か月間失業保険が給付されない期間があり、実際に自分の口座に現金が振り込まれるまで最初の手続きから4か月弱かかります。その期間は純粋に貯金を切り崩して生活しなければなりません。ただし自己都合でも障害のある就職困難者や体力の不足、心身の障害などで離職した「特定理由離職者」は給付制限が免除され、手続き後すぐに失業保険が給付されます。申請の際には忘れずに障害があることや離職理由をハローワークの担当者に伝え、給付制限が免除されるかどうか相談してください。

失業保険受給の手順
① 離職した企業から離職票受け取り
② ハローワークで求職申し込み(受給資格決定)
③ ハローワークで受給説明会に参加
④ ハローワークで失業認定(初回)に参加
⑤ 指定口座に振込 (以下④⑤を繰り返し)

【参考】発達障害と失業保険

親・ご家族の仕送り・援助

 

 就労経験のない人はこれまでも親御さんなどご家族から生活費を援助してもらっていて、引き続き経済的にフォローしてもらいながら就労移行支援に通う方がほとんどだと思います。自分の貯金を切り崩して就労移行支援に通っている方と比べると生活に安定感は大きいことが多く、腰を据えて職業訓練や就活に取り組める一方で、いつまでに就職しないと生活が成り立たなくなるという期限が明確でないため、「働かなくては」という目的意識や意欲があいまいになってしまう人も中にはいます。ご家族からいつまでに就職しなさいと期限を切られていなくても、就職活動を計画するときには「7か月後には就職する」など具体的な目標を立て、目標実現のために就活のサイクルを回し続けていくことが大切です。

障害年金

障害年金ガイド平成29年度版(日本年金機構)

 失業保険やご家族からの支援と組み合わせて、障害年金を受け取ることもできます。ただし障害者手帳を持っていてもすべての人が受給できるとは限らないことに注意してください。障害者手帳の申請とは別に改めて審査が行われ、障害者手帳よりも認定基準が厳しいと言われているためです。また医師の診断書の他に本人が作成する書類がたくさんあり、申請するハードルが高いという声もあります。社労士などの専門家に相談するというのも1つの方法です。

 初診日に厚生年金に加入していれば障害厚生年金、国民年金の場合は障害基礎年金の対象です。初診から1年6ヶ月を過ぎた日に障害の状況が定められた1~3級の状態に当てはまっていて、かつ保険料を一定以上納めていれば受給することができます。障害年金の等級は障害者手帳の等級とは必ずしも一致しません。年金額は障害等級によって異なります。申請手続きは年金事務所・自治体の窓口、共済組合で行います。

障害年金受給の流れ
①初診日を確認してから年金事務所・自治体の窓口で相談する
②年金請求書などの書類を年金事務所・自治体の窓口に提出する
③年金証書・年金決定通知書が自宅に郵送される(却下の場合は不支給決定通知書)
④年金証書が届いてから1~2か月後に口座に振り込まれる

【参考】障害になったとき(日本年金機構)
【参考】障害基礎年金を受けられるとき(日本年金機構)
【参考】障害厚生年金を受けられるとき(日本年金機構)

各種給付・貸付金

 上記の方法では就労移行支援を利用している間の生活費が足りないという場合は、自治体や社会福祉協議会が行っている給付金・貸付金の制度も利用できます。給付金(もらう)と貸付金(借りる)の違いに注意してください。

制度 対象 内容
住居確保給付金 ・65歳未満かつ離職から2年以内
・就労意欲がある
・住居を喪失もしくは喪失するおそれがある
賃料月額相当を支給(上限あり、原則3か月間、条件により最大9か月まで延長可)
総合支援資金
(生活福祉資金貸付制度)
・失業等により日常生活全般に困難を抱えている 生活支援費(最長12ヶ月)、住宅入居費、一時生活再建費の貸付(上限あり)
臨時特例つなぎ資金 ・離職者を支援するための公的な給付・貸付制度を申請している
・住居がない
・給付・貸付までの生活に困窮している
上限10万円まで貸付

【参考】生活福祉資金について(全国社会福祉協議会)
【参考】住まいに困っている(東京都保健福祉局)

生活保護

「あなたも使える生活保護」パンフレット(日本弁護士連合会)

生活を支えるための資金に目途が立たない場合は、生活保護を受給することも検討してください。就労移行支援を利用して就職が決まった後も、短時間勤務などで給与が定められた額より低い場合は生活保護費との差額を受け取ることができて安心ですし、いずれ収入が増えれば受給を終えることもできます。

受給できる金額は、世帯の人数やお住まいの地域によって決まっています。発達障害がある就活中の人に関係する部分ですと、障害者手帳をお持ちの方は加算がついて月1~2万円支給額が増えたり、就労移行支援に通う際の交通費が支給されたり、医療費が本人負担なしになったりします。また生活保護受給の前後にハローワークで就活をしてくださいと就労指導がされることもあります。

生活保護受給の手順 実施すること
①お住まいの自治体の
福祉事務所・役所に相談に行く
現在の状況の聞き取り
②生活保護を申請する ・実地調査(家庭訪問など)
・資金調査
・扶養可否調査
・社会保障、収入調査
・就労可能性調査
③生活保護費支給
(申請より原則14日以内)
・収入状況申告(毎月)
・訪問調査(年数回)
・就労指導

【参考】生活保護制度(厚生労働省)

番外編:アルバイト

 よく「アルバイトをしながら就労移行支援を利用できますか?」と質問をいただくのですが、自治体の中には就労移行支援を利用しながらアルバイトすることを認めないところもありますので気を付けてください。

 アルバイトOKな自治体であれば就労移行支援利用中の生活費の一部をバイトで稼ぐこともできますが、基本的に平日の日中は就労移行支援に通うことになるため、バイトができるのは平日夜か休日のみになります。就職するために職業訓練や就活支援に力を入れなければならないところを、バイトが忙しく十分な休息が取れないと、訓練に身が入らず、せっかくの2年間限定のサービスを活用できずに数か月ほど時間だけ過ぎてしまうことあるでしょう。生活に必要な金額と自分の体力を考慮した上でアルバイトの量を決めるようにしましょう。

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