MENU
HOME ニュースレター 2017年2月号

ニュースレター2017年2月号不注意優勢型のADHDの人に合う職場

  1. Kaien共同創業者の対談をコーポレートサイト「懸け橋」で公開
  2. 今月のメディア・講演情報 「ベネッセ教育総合研究所 特集 発達障害の就労問題」
  3. 今月寄せられたご質問・ご意見にお答えします 「不注意優勢型のADHDの人に合う職場」他

□■□■□■□■

1. Kaien共同創業者の対談をコーポレートサイト「懸け橋」で公開

 当社の社外取締役であり共同創業者でもある徐と、代表取締役の鈴木の対談を5回シリーズでコーポレートサイト「懸け橋」に掲載しました。創業時の産みの苦しみや、Kaienの経営・組織・社員育成・文化、そして将来について語っています。

リンク

2. 今月のメディア・講演情報 「ベネッセ教育総合研究所 特集 発達障害の就労問題 」他

 当社代表の鈴木のインタビュー記事がベネッセ教育総合研究所 CO-BOのウェブサイトに掲載されました。

メディア
  • 1/23・2/2 ベネッセ教育総合研究所 CO-BO 社会問題を知ることで何を考えるかを考える 「発達障害のある人たちの就労に関わる問題」 前編リンク 後編リンク
講演
  • 12/1 平成28年度全国障害学生支援セミナー 大学における発達障害学生への修学支援とコンプライアンスについて考える 「インターンシップを活用したキャリア支援」リンク(大阪市)
  • 1/24 昭和女子大学 講義 「就労支援サービス」(東京・世田谷区)
リンク

3. 今月寄せられたご質問・ご意見にお答えします 「不注意優勢型のADHDの人に合う職場」他

 ニュースレターの登録時や説明会の申込みフォームなどでお寄せいただいたご質問、ご意見にお答えします。よくある質問はウェブサイトにまとめて掲載していますので合わせてご参考になさってください。

不注意優勢型のADHDの人に合う職場

Q1-1. 当方不注意優勢型のADHDで、現在自立支援認定を受けています。一応大卒ではあるものの、これまで非正規労働ばかりで転職回数を重ねる度に就労の厳しさをひしひしと実感しています。それでも結婚し、安定した経済基盤をもつ配偶者には恵まれたため、どうにか最低限日々の生活には困らないものの、それでも決して経済的に余裕はあるとは言えない現状です。現在も、試用期間の職場から契約終了を告げられ、またかという絶望感に苛まれ、すがる思いでこちらを検索、発見した次第です。少しでも自分が納得し長く就労出来る職種が何であるのか、そちらの利用説明会を通して少しでもその糸口を見つけられれば幸いです。
Q1-2. はじめましてよろしくおねがいします。幼いころから、ケアレスミスが多かったり、(数字を見る業務や単調な作業などがにがて。)忙しい場面になると舞い上がってしまって、空気が読めなかったり、と軽度の発達障害があるのでは?と悩んでいます。仕事でもミスが多くて結局は転職をくりかえしています。年齢は40代半ばですが、今後のことを考え不安でいっぱいです。こちらの事業サポートを知り藁をも掴む思いです。

A. ADHDの抜け漏れやミスの多さは、働く上で”致命的”になりやすいです。成果を出してもらいたいからこそ企業は雇用している訳で、抜け漏れやミスで成果を上げることができないと判断されれば、契約更新できなかったり転職せざるをえない状況に追い込まれてしまいがちです。できることとしては2つで、①弱みが出やすい状況を具体的に把握して対策することと、②抜け漏れやミスがあっても成果が出やすい職場や職種を選ぶことです。

 ①ですが、ミスをしやすいと一口で言っても、どんな場面でどんなミスをしやすいかご本人は気が付いていないことが多いです。ミスの傾向が分かれば自分で工夫できることがみつかるかもしれません。例えば数字がたくさん並んでいるファイルの数字を読み間違えてしまう人は、モニターを指差しして確認したり、ファイルを印刷して定規を当てどの行を読むか注意を向けやすくすることで改善できるかもしれません。このように「どんなところでつまづくか」「どんな対策をすればつまづきを防げるか」をKaienの職業訓練ではご本人とスタッフで一緒に地道に探していきます。 ②は、ミスを許してもらえる職場はないとは思いますが、作業者がペアになってチェックし合ったりといった、ミスを減らす手順がオペレーションに組み込まれている職場であればチームの一員として成果を出すことに貢献できるのではと思います。またかっちりダブルチェックを行っていない職場でも、ミスが見つけやすい・見つけてもらいやすい作業を担当すれば致命的なミスになりづらいです。例えば配送業務は届けた荷物の宛名を届けた相手にも確認してもらえるので間違って渡してしまうことは少なくなるでしょうし、シュレッダー業務や清掃業務のように他の人が見れば作業が完了したか一目でわかるような業務であれば、上長も成果を確認しやすく安心感があると思います。 当社のウェブサイトで「大人のADHD」を解説しています。ぜひ一度ご確認ください。

実家から理解・サポートが得られない場合

Q2. まず電車に乗る恐怖があるのと免許を持ってないので足がない。それと親の支援がないため、医療費負担、移動する事も困難。実家暮らしであるが、毎日とらわれや妄想癖、虚言癖に悩まされて、家にいるとすごいストレスです。親の理解がないため手詰まりな状況なのとお金も頼れないので金欠です。どうしたらいいか、わかりません。

A. ご相談の内容を①公共交通機関の利用が難しいことと②親御さんに発達障害への理解がないこと、③親御さんからの心理的・物理的・金銭的サポートが乏しいことの3つに分けてお答えします。

 ①ですが、特に満員電車に乗ると気分が悪くなってしまう方が発達障害の方の中にはいらっしゃいます。ある訓練生はがんばって1時間ほどかけて通っていましたが、やはりどうしてもつらいということで自宅に近い別の就労移行支援に移られました。当社拠点がまだまだ少ないためにサポートしきれなかったケースです。就労の際にはラッシュの時間を避けて出勤できる企業や、そもそも交通機関に長時間乗らなくても通勤できる近所の企業が望ましいですが、障害者枠の求人は大企業が多く都心にオフィスが集中する傾向があり、どうしても片道1時間程度は通勤時間がかかってしまいがちなのが悩ましいところです。③の質問にも関連しますが、都心のグループホームで独り暮らしするというのも一案です(経済的負担が一般の賃貸住宅より低いため)。

 ②については、家族から発達障害への理解を得られないというケースは少なくないと思います。そもそも発達障害があること自体を親御さんが認めていないのでKaienに通うことも内緒にしているという訓練生もいます。身近な人に自分の特性や困り感を理解してもらいたいという気持ちは人として自然ですし、それが叶わないときのつらさは大変なものだと思います。アドバイスとしては、まずは発達障害についてわかってくれる人もしくは支援者を家族の外で探し、そこを自分の安心できる場にできると気持ちが落ち着きやすいです。友人に打ち明けるのがリスクがありそうであれば、支援者(クリニックの医師や臨床心理士、保健センターの保健師、その他支援機関の支援員)に相談するのも良いでしょう。当事者会の茶話会で困り感を話し合うのも1つの方法です。発達障害について話せる場が確保でき、③につながりますが現状の改善のために動き始められれば、家族のことも「わかってくれなくてもしょうがない」「いつかわかってもらえるかもしれないから気長に待とう」と考えられるくらいの気持ちの余裕が出てくるのではと思います。

  ③は、公的機関での支援を最大限活用することが糸口になると思います。一人暮らしをしたいのであれば、社会福祉協議会では生活福祉資金の貸付を低所得者や障害のある人に行っており、住居入居費を無利子もしくは低利子で借りることができます。また障害者手帳をお持ちの方に優先入居制度がある公営住宅もあります。他にも、世帯分離をして生活保護を受給することも考えられます。抵抗を感じる方もいるかもしれませんが、しっかり訓練して就職すれば終了できますし、働いて納める税金でお返ししようといった前向きな気持ちで申請してもよいと思います。医療費も生活保護であれば無料ですし、そうでなくても自立支援医療受給者証を申請すれば1割負担になり、負担の上限額も収入により設定されます。一般の賃貸住宅での一人暮らしが不安であれば、障害福祉サービスであるグループホーム(共同生活援助)を利用するのもよいでしょう。このように方法はあるのですが、そのサービスにたどり着くまでのご本人の情報収集や手続きなどの労力があまりにも大きく、実際に利用するまでのハードルが高すぎるのが現状です。まずはお住まいの自治体の障害福祉課や保健センターにつながって相談されることをお勧めします。

大学浪人中の支援

Q3. 信頼できる友人からKaienの事を聞き、興味を持ちました。現在息子は通信制高校の3年生で、大学受験をします。ただ、学力が希望大学に達していないので、来年度合格を目指しています。中学2年生より、さまざまなつまずきがあり、心理カウンセラーとともに、サポートしてきましたが、将来を考えるときに無気力な状況になり、本人の生きにくさをあらためて感じ、知能テストを受けました。1か月ほど前に、自閉症スペクトラムの傾向があると診断を受けました。teensとガクプロの間かと思いましたが、一度、詳しくおはなしを伺いたいと、初回は私のみ参加しようと思いました。息子にも話はしてあります。

A. TEENS(放課後等デイサービス)は基本的に18歳までの学齢期のお子さん向けのサービスですので、今回のケースではガクプロを利用いただく形になります。浪人生のガクプロ利用はこれまでに僅かしかありませんが、もし利用されるのであれば土曜日のセッションで職業訓練プログラムに参加いただいたり、発達障害のある学生特有の課題をグループで気軽に語り合う「しゃべり場」というプログラムに参加いただいて、受験勉強の合間に仲間と過ごす気晴らし的な位置づけで利用いただくのが良いかと思います。ただし予備校に通うにせよ宅浪するにせよ、浪人生としての生活リズムを整えるのがまずは最優先です。このため生活のペースがつかめてきたかなという段階でガクプロ利用をスタートされることをお勧めします。新生活への順応がスムーズなタイプだったり、同じような特性を持つ同年代と交流したいというニーズが強い場合はその限りではありませんので、個別無料相談や体験セッションでお話を伺えればと思います。

一般枠で発達障害をオープンにすること

Q4. 本人(夫)の妻です。 現在、彼が働いている会社(ITコンサル業)と面談を持ちたいと思っています。 目的は、発達障害のことを伝えた上で、本人の適性をふまえた今後のキャリアの相談をすることです。 そのために必要な支援はしていただけるのでしょうか。 会社側に発達障害のことを伝えるにあたってどのような準備が必要になるのか等の情報も知りたいと思っています。

A. 一般枠の勤務先に発達障害をオープンにして、業務やキャリアパスについて一定の配慮が得られないか検討されているのですね。恐れ入りますが、当社では当社就労移行支援・ガクプロを修了された方以外の職場定着支援は行っておりません。また当社サービスを経て一般枠で就労された方も、定着支援は基本的にご本人との面談のみになります。残念ですが一般枠の採用ではそもそも障害のある人に対して合理的な配慮を行って雇用するという考え方自体にまだまだなじみがない可能性が高いです。(障害者枠では合理的配慮は浸透してきています。)そのため当社では一般枠で発達障害をオープンにして就職活動をするのは基本的にお勧めしていません。クローズドでの就労ですと企業と当社、またご本人を含めた三者で面談することはできないため、ご本人との面談で勤務の様子を確認し、今後のアドバイスをすることになります。

 今回のケースですと、例えば入社して一通りの業務ができるようになれば、次はリーダーシップなどご本人が苦手としているスキルが求められるようになるといった状況があるのではと想像します。このタイミングで発達障害をオープンにすることでうまくいくパターンで思いつくのは、ご本人がこれまでの業務でしっかり成果を出しており、また人事制度の中でのキャリアパス変更で対応ができる場合です。これまでご本人が業務で成果をあまり残せていなかったり、また優秀であっても現在の人事制度で他の道が用意されていない場合、配慮をお願いするのは難しくなってしまう可能性があります。個別無料相談や在職者向けサービス「キスド会」のよろず相談でご相談をお受けしていますのでご検討ください。