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数字で見る Kaien就労移行支援 2016年度就職実績まとめKaienマンスリーレポート特別編

Kaien秋葉原の鈴木です。当社の就労移行支援利用者の就職実績と、発達障害のある人の就職トレンドを毎月お伝えしている「Kaienマンスリーレポート」。今回は特別編として2016年度の就職実績を振り返ります。当社ウェブサイトのトップクラスの就職・定着実績 のデータも最新版に更新しましたのでよろしければご覧ください。

就職者数は2割アップの160名超、就職率はやや減少するも70%超

2016年度の就職者数は162名でした。前年度の138名よりおよそ2割ほど増えています。一昨年の12月に当社6か所目の事業所であるKaien川崎を開設し、全拠点での利用定員合計が2割増えたことを考えると順当な結果です。1拠点あたり平均で年間27名、1ヶ月に2~3名が就職されました。修了生が出るということは利用開始する訓練生も月2~3名のペースでいらっしゃるので、いつも事業所にはフレッシュな雰囲気が漂っています。

就職率は前年度の83%よりやや低下し73%でした。全国平均より3倍近い実績ではありますが残念な結果となりました。前述の就職者数には就労継続支援A型・B型を利用することになった人は含んでおらず、以前よりも福祉的就労に進む方が増えていることも影響していますが、就職に至らずに訓練を終了される人が増えていることは確かです。大半はチャレンジしたがどうしても生活リズムや精神的な調子が整わず勤怠が安定しなかったケースです。その他にもなんとなく職業訓練に参加してみたがプログラムを受けて自分は就職したいわけではないと気づいたといった、働くことに対するイメージが意欲が上手く形づくれなかったケースも見られます。

前者の場合はデイケアや生活支援を行う支援機関にリファーをして体調を整えるための環境を整え、今後の支援の見通しをつけてから終了いただくようにしています。後者のケースを防ぐ対策として、体験セッションはこれまで実際の訓練とは別グループで実施していましたが、訓練へのイメージをより具体的に持ってもらうため、この春から実際の訓練にも入っていただくことを試験的にスタートしています。また土曜の体験セッションでは就職された修了生の方に訓練前から現在のお仕事の様子までを講演いただく「ようこそ先輩」というプログラムを開催しており、働くイメージを早い段階から持っていただけるよう初回の体験はこちらのプログラムに参加することを推奨するようにしました。他にもより多くの方に就職していただけるよう訓練プログラムを含め様々な面で改善を引き続き行ってまいります。

訓練期間平均はやや伸びるも約9か月とスピード感を維持

就職までにかかった訓練期間の平均はおよそ9か月でした。こちらも全国平均の半分ほどと就職までのスピード感を維持してはいますが、昨年度よりは1か月ほど長くなっています。確認したところ、訓練開始から6~9か月で就職される方が昨年同様最も多いのですが、就職までに1年以上かかった人が昨年度よりも増えていることが分かりました。

これは訓練に必要な期間が伸びてしまったという見方もできますが、大学卒業後すぐに訓練に参加するなど社会経験が少ない利用者が増えていることから、就労準備性を高めるために訓練を以前よりも長く受ける必要がある訓練生が増えたことも考えられます。例えば当社大学生向け支援サービス「ガクプロ」利用者で就労移行支援を引き続き利用した人は2016年には前年の2倍ほどの30名弱になっています。

早く就職できるに越したことはありませんが、職業訓練の中で自分の特性に気づいたり、仕事を行う上で心がけるポイントを実践的に習得することが就労後の職場で上手く働けることにつながる傾向がありますので、ご本人に合ったペースで訓練に参加することが大切になります。

月給平均は微増の17.3万円、就職満足度85%・定着率95%と高水準をキープ

平均月給は昨年度より微増の17.3万円でした。月給は7~36万円と幅広く分布しており、16~18万円が全体の3分の1ほどで最も多くなっています。全国平均を超える給与を得ている人が多い一方で、2016年度は全国平均レベルの10~15万円で就労した方の割合も増加傾向でした。作業系や簡単な事務補助の求人を開拓してこれまでよりも多くご紹介できたことが影響したと考えています。

また就職先への満足度は85%、1年後の職場定着率も95%と昨年度と変わらず高い水準でした。給与や職場環境などにに満足いただいているからこそ、高い定着率が維持できていると考えらえます。

今後の課題を挙げるとすれば、就労から数年経った頃に職場でのステップアップの壁にぶつかったり、成長のために新たな環境を求めるといった理由で転職を希望される方への対応です。当社が就労移行支援事業所を初めて開設してからこの秋で5年になりますが、少しずつですが前述のような転職についての相談が増えてきています。1回の就職だけでなく、ご本人の職業人生の節目で必要な支援が提供できるような体制をつくる必要性を感じています。

さらに幅広く質の高い発達障害の人向け就労支援を行ってまいります

2016年度の就職実績を振り返ってみて、利用者が増えたことでさらにプログラムやスタッフの支援力などの幅を広げ質を上げていく必要があると改めて感じました。今年7月にはKaien代々木を新たにオープン予定で、在籍する訓練生がさらに増えて150名以上になります。また代々木はこれまでの拠点にない、就労経験があり一定の働くスキルをお持ちの方向けの拠点として特色を出していく予定です。より多くの発達障害のある人に働く機会を提供し働く楽しさを共有するために、サービス改善に引き続き取り組んでまいります。

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