デイケアをご利用している方向けの職業訓練体験会を実施しました

横浜/川崎における地元クリニックとの協力関係作り
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就労移行支援事業所、Kaien川崎事業所の小林です。

Kaienではご利用者の皆様の就職活動や安定勤務を支える支援体制をより良いものとするため、地域の支援機関や医療機関とのつながりを広げる活動を日頃から行っています。今回は今年からお付き合いが始まった、横浜のとある心療内科クリニックとの連携関係についてご紹介します。

発達障害者支援のバトンをつなぐ

ところで、なぜ就労移行支援事業所は地域の支援機関や医療機関とのつながりが必要なのでしょうか?理由はいくつかあります。

ひとつめは、医療・福祉の制度に基づく事業所の種別(例えば病院、生活支援センター、就労移行支援事業所、障害者就業・生活支援センターなど。「就労移行支援事業」もそのひとつです)はそれぞれ与えられている役割が明確になっている、という点です。例えば就労移行支援は、2年間と定められた期間内で企業就労を希望する方を支援することを目的として作られています。そのため、服薬やメンタル状態の安定についての医療相談や、金銭管理・生活リズムの安定など生活面の相談については就労移行支援では基本的にあまり直接対応はせずに、それぞれの専門家にご相談をしていただくようお伝えしています(餅は餅屋で、という感じですね)。

一方で気を付けなければならないのは、就職やその後の安定就労をサポートするために、医療・生活面での継続支援が同時並行で必要な場合も多くあるということです。就労支援機関(Kaienなど)と、医療や生活面での支援がちぐはぐにならないために、それぞれの関係者同士が必要なタイミングで連絡を取り合う”顔が見える”関係性を作っておくことが大事なのです。

ふたつめは、Kaienが地域の福祉資源としての役割を果たすためには、医療福祉に従事している皆様に向けた広報活動が必要だと考えているためです。例えば精神科・心療内科では多くの方々が、就職や自立生活を目指してデイケアに通所し、生活リズム安定などのリハビリテーションをされています。一定期間デイケアを利用し、医療面での就労準備が整い始めた方は具体的な就職活動の支援や職業訓練にステップアップされていきます。その際に進路選びをサポートされているクリニック内のケースワーカーの方々にぜひKaienの特色や強みを知っていただき、当社のプログラムを必要とする方に情報を届けてほしいのです。

こうした機関や領域を飛び越えたバトンの受け渡しのひとつひとつが、当社が社会のなかで果たすべきミッションを実現することへの小さな一歩につながるのではないかな、と考えています。

体験型プログラムを通してそれぞれの特徴が見える

今回は試験的な取り組みとして、心療内科クリニックと連携しデイケア通所中の方にKaien川崎事業所にお越しいただき、就労移行支援の職業訓練のミニ体験会を実施しました。

前半はレクチャー形式で就職に向けて利用することができる福祉制度の情報提供やKaienの特色についてをお伝えし、後半は実際に川崎事業所で行われている職業訓練の一部を体験していただきました。3名のご参加者から は「お勉強ではなく、実践する身に着けていく大事さがわかった」等々の感想を頂き、それぞれ有意義に感じていただけたようでした。また、陪席いただいたデイケアスタッフの方からも「プログラムを通して3名それぞれの特徴が出ていた。体験を通じた自己発見が有意義だと感じた」というフィードバックをいただきました。双方にとって意義のある機会となったので今後も定期的に行っていきたいと考えています。

ミニ体験会で使用した資料の一部

上記体験プログラムは、利用説明会・個別相談後に予約できる「Kaien職業訓練体験セッション」にて同じ内容を体験いただくことができます。ご興味のある方はぜひ利用説明会からお越しください。