川崎で大学生向け就活支援@平日夕方をスタートします

発達障害の疑いがある大学生に学外就活サークルが必要な理由
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Kaienで神奈川エリアのマネージャーをしている大野です。

Kaienでは大人向けの 就労移行支援 と並行して、大学生・専門学校生向けの学外就活サークル ガクプロ を運営しています。ガクプロのプログラムには①全学年を対象としたグループセッションをしている「土曜日セッション」と、②就活生への個別サポートを中心に行う「平日夕方セッション」がありますが、本日は「土曜日セッション」の様子についてお伝えします。

コミュニケーションが苦手な大学生に学外就活サークルが必要な理由

「小・中・高校と不登校もなく順調に進級できていたのに、大学に進学したら急に学校に行けなくなってしまって…」こんなエピソードを何度となく個別相談で伺ってきました。

大学という環境になった途端に環境に適応できなくなってしまう理由、それを一言でいうと「変化のスピードの速さ」ではないかと思います。高校までは多少の個性があっても、クラスメイトがいて、必要に応じて担任の先生もサポートに入る。1年間という時間軸で少しずつ周囲の環境になれることができる。学校の授業も時間割が示され、学校が決められたカリキュラムをこなせさえすれば、進級・卒業することができた。

では大学ではどうでしょう。講義ごとに教室が違えば周りの学生も違う。自分のことを見知ってくれている担任の先生もいません。そもそも単位を自分で選ぶなんてそんな急に自由度を高くされても! 変化への対応が苦手なタイプの方にとって、高校と大学の変化の落差はあまりに大きすぎるのです。

学生生活においても、クラスメイトがいないので固定したコミュニティに属したい場合は、自分からサークルに入るなりしないといけない。コミュニケーションを苦手に感じている人には高いハードルです。結果、多くの学生が「ここには自分の居場所がない」と思ってしまうのは致し方のないことなのだろうと思います。

聴覚過敏には耳栓、じゃあ嗅覚過敏はどうする?!

「大学生活を無事に乗り切るためには学外で安心できる居場所が必要」というのがガクプロを作った目的の一つです。いわゆる「パリピ(派手に騒ぐタイプの人たち)」のノリには合わせることができない、でも仲間は必要。そんな彼/彼女たちが無理せず自分らしくいて大丈夫な場所がガクプロなんです。

安心して場に参加しながら、徐々に職場で働くために必要な会話コミュニケーションを身につけてもらうためのセッションが「しゃべり場」です。お茶とお菓子をつまみながら、リラックスした雰囲気でスタッフが用意したテーマでグループトークをします。先日のテーマは「あるある感覚過敏」。一番盛り上がったのは”とんこつラーメン”の匂いが苦手だという話。聴覚過敏は耳栓をすれば回避できるけど、街を歩いてるときに鼻栓をするわけにもいかないよねぇ、と皆で大笑い。終始和やかで楽しいムードで、私もスタッフとして勤務していることを一瞬忘れて楽しんでしまいました。

川崎でも就活生向けの平日夕方セッションを12月からスタート

ガクプロ川崎は秋葉原本部と新宿に続く第3の拠点として昨年から、全学年向けの「土曜日セッション」を開設しています。開設当初はまだ人数も少なく数名だったため、すこし寂しいセッションだったのですが、すっかり人が増えて先日のセッションも20名ほどが参加してくれました。以前と比べてにぎやかでとてもうれしかったです。

これまでガクプロ川崎の利用者のうち最終学年の就活生がごく少数だったため、就活生向けに個別の支援をしている「平日夕方セッション」を利用する人は都内の事業所いずれかを並行利用してもらっていました。ですが利用者も増えてきて、就活を始める利用者が増えてきたので12月からガクプロ川崎でも平日夕方の就活セッションを始めることになりました。

これまで横浜・川崎など神奈川県内の学校に通っている方には、通所の面でご負担をかけてしまっていましたが、これでずいぶん負担が緩和するのではないかなと思います。ぜひたくさんの人にガクプロ川崎をご利用してもらい、より活気が出ていくといいなあと思っています。