医療・支援機関との関わり方

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今回は「医療・支援機関との関わり方」についてご紹介します。

先日、発達障害の権威である加藤進昌医師(昭和大学附属烏山病院 病院長、晴和病院 理事長)に、当社の就労移行支援の現場を見学いただきました。発達障害の専門家といえる方々との連携は当社でもとても重要だと考えています。そのため、定期的にクリニックや支援機関に訪問したり、福祉・医療・教育・行政関係者様向けの見学会なども行っています。

発達障害には、“集中しすぎる”、“こだわりが強い”、“秩序がないと動けない”、“忘れっぽい”、“疲れていることに気づけない”、“周囲の動きや音に敏感”…など様々な特性がありますが、その特性は個々に異なりますし強弱もあります。本人にとっては特別なことではなく普通のことなので、指摘されなければ気づくのは難しかったかもしれません。

医療・福祉機関からの見学の依頼はひっきりなしにあります

Kaienでは、幸せな就労を目指していただくためにも、気づいたことを回りくどく伝えずにハッキリと指摘するようにしています。そして、素直に受け止め改善に取組んでくれる訓練生がどの拠点にも本当に多いと感じます。“真面目で素直で頑張り屋”という三拍子揃ったような訓練生を見ると、疲れていないか時々心配になることもあります。実際、本人は疲弊していることにギリギリまで気づかずにダウンにつながるケースもあるからです。

訓練生の中にも、定期的にクリニックで受診されている方や支援機関とつながりを持っている方がいます。精神的に落ち着かずに駆け込むというのではなく、定期的に受診をして安定した暮らしを目指したいと考えている人が多いように思います。私たちも訓練生から「質の良い睡眠が上手くとれずにいつも頭がボーッとした状態にある」「細かく仕事を掘下げすぎて自らを追い込み常にストレス状態で疲れている」「フラッシュバックを起こし精神的に落ち着かない日が続いている」などの相談を受けることはありますが、訓練の中でのアドバイスや生活のリズムを整えるための工夫をお伝えすることはできても、診断・お薬の処方はできないので、信頼のおける担当ドクターへの相談を促すこともあります。私たちが担当ドクターを訪ね訓練中の様子をお伝えすることもありますし、お手紙を頂戴することもあります。こうした、クリニックや支援機関と連携しながらの包括的なサポートは、今後も続けて行きたいと思います。

また、Kaienでは医療に関わる出版物に寄稿させていただくこともあります。「精神科臨床サービス(最新号)」の“成人の発達障害を支援するII”特集では、『発達障害×働く×強みを活かす:企業の立場から就労支援を実施する』をテーマに、当社の考え方や就労支援についてご紹介しています。発達障害の方の活躍の場を広げるべく、各機関と連携した啓発活動も積極的に行っていきたいと思います。

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(文:ブリッジコンサルタント 高本)