訓練プログラムに春の風!Kaien流「粗大運動・微細運動」導入。

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Kaien新宿事業所、住岡です。
新年度が始まって2週間が経過。志を新たに、何かにチャレンジされている方も多いと思います。
私は年度末に受けた健康診断の結果を受け、もっと体を気遣おうと決意した今日この頃です。。。

○新プログラム導入!

 さて、新しいことを始めるのにピッタリなこの季節、当社でも新たな試みを始めました。訓練プログラムに新しい要素を取り入れたのです。題して「粗大運動・微細運動」。
乳児期・幼児期の話ですか?という声も聞こえてきそうですが、細かい動きを修得しましょう、動きを連動・協調させていきましょう、ということではなく、ファイリングや物品の整理など、職場で想定される手や体を使った作業を通じて得意・苦手を実践の中で感じられるとよい、そしてもちろん、Kaienらしく楽しみながら!という狙いで導入しました。月曜午前に設定しており、休み明けの眠気を吹き飛ばす新名物になればと目論んでいます。
この日のはECサイトの倉庫を想定。
ピックアップした商品が注文内容と相違ないか確認中。

○発達障害と「不器用さ」

訓練生に話を伺うと、「昔から運動が大の苦手で、、、」とお話しされる方が非常に多いです。また、「自分、不器用なんで。。。(手先が)」という失敗体験エピソードもわんさか出てきます。背景に、発達性協調運動障害があることがあります。(参考:ハートネットTVブログ/NHK) これは、体の複数部分を同期して動かすような協調運動に困難が伴う障害で、ADHDやLDの半数程度と併発し、また、自閉スペクトラム症との併発も多いと言われています。ハリー・ポッターシリーズの主演俳優、ダニエル・ラドクリフもこの障害を公表しています。(作中では魔法の杖を器用にブンブン振り回したあげく、ホウキまで乗り回していましたけど。。。)
ミスが起きた経緯を分析し、上司に説明。
失敗から学べればOK、というスタンスです。

○頑張って乗り越えられる壁、ではない。

では、当社として具体的にどんなプログラムを提供するのか。あくまで目的は、乳幼児のような動きの改善・修得ではなく、適性の見極め。

そこで、職場での単純作業を行う際の相対的なスピードや、集中力がどのくらい続くのかを知ることができるといった、実践を通じて得意・苦手を肌で感じられるものを中心に作成しています。

また、個人作業ではなくチーム単位で作業を行うことで、ゲーム性が生まれるように工夫を凝らしています。「単純作業」というと、すぐに飽きてしまう・集中が続かない、など、ネガティブなイメージを持たれがちなのですが、ゲームだからとりあえずやってみよう、という気持ちで入ると、「意外と合ってるかも!」という発見が生まれるようです。

グループで作業分担。内容を記録するのも大切な役割です。

○就職活動に直結

障害者枠で就職活動を進める場合、面接において、「器用さ・不器用さ」の話題が出ることも多いです。学生時代、子供時代のエピソードになりがちですが、「職業訓練でこんな経験をして、得意ということが分かりました!」や「苦手ということが分かりましたが、こんな工夫をしています!」という直近のことが話せたら、面接官の方にも具体的にイメージしていただけるのかなぁ、と思っています。

障害者枠での就職活動を進める場合の多くは、訓練を通じて身に着けたことを履歴書に書くことになります。履歴書に書く内容が日々アップデートできるよう、訓練内容も日々アップデートしていきます。

Kaienの職業訓練プログラムについて、詳しくはこちらをご覧ください。