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HOME宮尾医師 寄稿記事女性のADHDの治療に伴う心の変化

女性のADHDの治療に伴う心の変化

女性は多くの場合、診断を受け、治療を進めるなかで、
気持ちが大きく揺れ動いていきます。
ADHDの診断や治療と、しっかり向き合えるまで
時間がかかる傾向にあるのです。

もちろん、男性にも悩みや葛藤はみられますが、
女性の方がより複雑で、解消までに長い時間がかかる傾向があります。
治療を進めると同時に、心理面へのサポートが欠かせません。

治療に伴う心の変化

女性がADHDと診断され、治療を受けて状態が改善しても、
それだけでは気持ちがすっきりせず、葛藤を抱える人が多くいます。
特に、薬を使って落ち着いてきたときに、
落ち込みやすいといわれています。
以下にまとめたのは、女性のADHD治療と心の動きの一例です。

<診断を受けてホッとする>

ADHDだと診断されたときには、安堵を感じる人が多くいます。
それまで苦労してきたことの理由がわかり、
納得できるようになるためです。

<後悔や落胆を感じる>

治療を受け始め、気持ちが落ち着いてくると、
「どうして自分だけがこんな目に合ってしまうんだろう」
「もっとちゃんとしたいのに」など、
否定的な考えが浮かんでしまうようになります。
「どうしてもっと早く気付いて教えてくれなかったのか」と、
母親に対して苛立ち、責める傾向にもあります。

<子どもへの思いが変わる>

本人が母親で、子どもにもADHDの特徴がみられる場合、
子どもへの理解も深まるようになります。
子どもの中に、自分と似た部分や特性を見出し、
我が子を見る目や、子どもへの接し方も変わっていきます。

<自分を肯定できるように>

治療が進むにつれ、「ふつう」の人にも、ADHDの人にも、
それぞれ苦手なこともあり、得意なこともある、
ということがわかってきます。
自分のよい面に意識が向き、自己肯定的になっていきます。
徐々に家族の支えの大きさを感じ、
母親を許すことができるようになります。
困ったとき、必要なときには母親を頼れるようにもなっていきます。

<「いい加減」になっていく>

自分を否定するわけでもなく、完璧をめざすわけでもない、
適切な加減、ちょうどいい加減としての「いい加減」が
わかってくるようになります。
「こうでなければならない」という思いがなくなり、
生きることが楽になっていきます。

男性の心の動き

男性は、症状が顕著に出る傾向が強く、幼少期に診断や治療を受けられる場合が多いのが現状です。幼少期からの治療と対応によって、家族や周囲の理解を得られると、葛藤は比較的少なくなります。生活上の支障が少なくなっていくのと並行して、早い段階で心が落ち着き、安定していく場合が多くあります。

 

支えを得ながら自分で乗り越えていく

女性は、男性よりもADHDに気付かれにくいため、長い間診断を受けず、誰からもサポートを得られずに過ごしてきていた、という人が大変多くいます。

そのような状況の人は、診断を受けることで、長年の苦労の原因を知ることができます。
そこで、一度は納得でき、気持ちも晴れます。しかしやがて、何年間も気が付かずに過ごしてきたことに対する後悔や落胆などの思いがわきあがってくるようになります。

そのような葛藤は、本人が時間をかけて解消していくものですが、本人の力だけでは難しいのも事実です。治療と心の動きに即して、医師や家族のサポートが必要です。

監修 : 宮尾 益知 (医学博士)
東京生まれ。徳島大学医学部卒業、東京大学医学部小児科、自治医科大学小児科学教室、ハーバード大学神経科、国立成育医療研究センターこころの診療部発達心理科などを経て、2014年にどんぐり発達クリニックリンクを開院。
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