「AI活用でスキルアップを図りたい」「AIを資格勉強のために役立てられないだろうか?」などとお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか。高度な知性を持った人間のようにユーザーの質問や指示に答えてくれるAIは、学習効率を高め、スキルアップを図るために役立つツールです。
本記事は資格勉強やスキルアップのためにAIを活用する方法や、そのメリット・注意点、AIの活用を学べるサービスについてご紹介します。すぐに使えるプロンプト例(AIへの指示例)も紹介していますので、ぜひご参考にしてください。
目次
AIを活用したスキルアップ・スキル習得とは?
就職や転職を有利に進めるために、あるいは社会人になってスキルアップやキャリアアップを目指すために、資格取得や仕事に関する勉強に励んでいる方は多いのではないでしょうか。近年では、社会や技術の変化に対応するため、企業が人材育成やDX推進の一環として、新たなスキルや知識を学び直す「リスキリング」の研修を実施する例も増えています。
そのような際に、積極的に活用したいのがAIです。特にChatGPTやGeminiなどの生成AIを活用すると、まるで専門の講師やアドバイザーが個別に対応するかのように、学習をサポートしてもらえます。それにより、資格勉強やリスキリングを迷わず・速く・深く進められるようになります。
さらに、AIの使い方を学ぶこと自体が幅広い仕事に応用できるスキルの獲得につながる点も見逃せません。
AIを活用した学習方法
AIは近年急速に普及した技術であるため、どのように活用するのかイメージできない方もおられるでしょう。そこで、AIを活用した学習方法の特徴について、「わからない部分を質問できる」「教材やコンテンツを要約できる」「学習の習慣化に役立てられる」という3つの観点から紹介します。
わからない部分を質問する
ChatGPTやGeminiなどの生成AIを利用すると、会話形式で質問できます。参考書で勉強する場合は、わからない部分は自分で調べなければなりません。スクールに通う場合も、講師に質問するタイミングがない場合があるでしょう。AIを活用すると、いつでも質問でき、即座に回答を得られます。
例えば、ChatGPTやGeminiのチャット枠に以下のようなプロンプト(AIに対する指示や質問)を入力すると、回答を得られます。
- DXとは何か、具体例を挙げて教えてください
- 企業の情報セキュリティはなぜ重要なのですか?
- 確定申告の流れを箇条書きで簡潔に教えて
辞書代わりの簡単な質問から深掘りした質問まで、幅広くAIに質問できます。
教材やコンテンツを要約してもらう
AIは学習用テキストやWeb記事、動画などを要約できます。要約は、重要ポイントや全体像を把握する上で効果的です。
すでにデジタル文書になっており、それほど長文でない場合は、チャット欄にそのまま貼り付けて要約を依頼する方法が手軽です。また、Word文書やPDFをアップロードして要約することも可能です。Webページや動画の場合は、内容にもよりますが、URLを指定すると要約できます。
プロンプト例は以下のとおりです。
- このテキストの重要ポイントを箇条書きで簡潔に教えてください。
- アップロードしたPDF本文を読み、章ごとに100字で要約してください。
- 「www.〇〇〇.com」に書いてある内容から、資格◯◯の出題領域を抽出してください。
習慣化をサポートしてもらう
資格取得やリスキリングでは、継続的な学習が欠かせません。AIは学習を習慣化するためにも活用できます。
例えば、「〇〇検定の四択クイズを5問出題して」といったプロンプトで問題を出してもらえば、通勤時間や隙間時間を活用した学習に役立てられるでしょう。また、学習後に「○○の理解度を確認できる問題を出して」とAIに頼めば、理解度チェックを手軽に習慣化できます。
さらに、学習計画の立案をAIにサポートしてもらうのもよい方法です。例えば、「週5で30分、4週間で○○資格の基礎を固めたい。週ごとの到達目標や具体的なタスクを計画して」のようなプロンプトを入力すると、具体的な計画を提案してもらえます。
AIをスキルアップに活用するメリット
AIはいつでも即座に回答してくれる上、プロンプトの工夫次第で自分にぴったりの回答を効率的に得られます。AI活用のメリットについて具体例を交えながら解説します。
すぐに回答をもらえる
AIは24時間365日、いつでも即座に回答できます。オンライン学習における返信待ちや、講師が忙しくて対応できないといった問題に悩む必要はありません。深夜や早朝でも質問して回答を得られるため、すぐに疑問を解決できる点がメリットです。
また、AIの回答に対して、さらに深掘りする質問を投げかけたり、関連情報を引き出したりできます。例えば、「用語Aと用語Bの違いがわからないので、比較表を作ってください」「別の事例でもう一度説明して」といったプロンプトで学習を深められるでしょう。
自分にあわせてカスタマイズできる
一律の授業や参考書は、平均的な学習者を前提に作られています。それに対して、AIは自分の理解度、得意・不得意、使える時間などに合わせて、出力を調整できる点がメリットです。
例えば、初学者であれば、「このテキストを小学生でもわかる例え話つきで説明してください」といったプロンプトで、やさしい解説を得られるでしょう。ほかにも、「朝の通勤10分で解ける確認問題を5問作って」「最近やる気が出ないから、リフレッシュ方法を教えて」などのように、学習状況に合わせて「自分だけの先生」のように活用できます。
AIをスキルアップに活用する上での注意点
AIは便利なツールですが、使いにくい点も存在します。ここでは、スキルアップにAIを活用する際の注意点として、「基礎知識が必要になること」「誤情報を出力する可能性があること」「使いすぎに陥りやすいこと」の3つを解説します。
プロンプトなど基本的な知識が必要となる
AIを効率的に活用して適切な回答を得るには、プロンプトに役割付与、条件指定、出力形式を記述するなど、望む出力に合わせた型や書式を知っておく必要もあります。
とはいえ、生成AIを利用するハードルは高くありません。他のツールに比べて求められる知識は少なく、会話形式で柔軟に処理を依頼できます。
インターネットや書籍などで紹介されているプロンプトをベースに、自分で調整して実際に試してみることが上達への近道です。
AIは完璧ではない点を理解する
生成AIは学習元の情報や推論過程の限界により、事実と異なる内容を出力する場合があります。特に、最新の内容やWebページに誤情報が多い内容の場合は、誤情報のリスクが高まります。
これは、誤情報をあたかも真実であるかのように生成する「ハルシネーション(幻覚)」と呼ばれる現象です。ハルシネーションを完全に防ぐ方法は、今のところありません。
そのため、AIを完璧なものと思わず、公的機関や一次資料、専門機関の情報と自分で照合するといった作業も必要です。
AIの使いすぎに注意する
AIはほぼ際限なく応答を返せるため、学習に区切りをつけるタイミングを失いがちです。長時間の連続利用は、眼精疲労や集中力の低下につながりやすくなります。
また、画面越しの学習が中心になると、家族・同僚・友人との対話など、人との関わりが減りやすい点も気をつけたい点です。AIに頼りすぎて依存状態に陥る方もいるため、対面での関わりも大切にしましょう。
使いすぎを防ぐ方法としては、例えば「学習を30分で切り上げたいので、30分経過したら声をかけてください」のようにプロンプトで依頼しておく方法があります。また、書籍での学習や通所型の学習など、別の方法と組み合わせることも有効です。
【事例紹介】日々の訓練内容の分析と改善へのAI活用
ここまでAIを活用した学習方法を紹介してきましたが、就職・転職の活動にAIを活用できないかと考えている方もいるでしょう。
Kaienの就労移行支援では、就活の書類作成・添削と、就活の日報分析・戦略立案にAIを活用する方法を教えています。Gemini(Googleの生成AI)とGmailを組み合わせ、就活の即戦力になるAIスキルの習得を目指すプログラムです。
履歴書・職務経歴書・自己PRの書類改善では、Geminiに原稿を読み込ませて重複・冗長・曖昧表現の削減、求人要件との整合などを行います。AIのサポートにより、読みやすく説得力のある応募書類に磨き上げられるのです。
また、就活の日報分析と戦略立案では、まず日報をGmailで記録し、一定期間後にGeminiへ複数メールの要約・抽出・比較などを依頼します。これにより、訓練(活動)時間の推移、スキル習熟度、目標達成度などを可視化し、改善アクションを導き出せます。メールの件名に日付を入れておくと、期間を指定した分析も可能です。
ほかにもKaienでは、AIを活用した事務ワークやIT業務などの週替わりの職業訓練を提供しています。
AIをリスキリングや資格取得に活かそう
AIは資格勉強やリスキリングなどに活用できます。わからない部分を質問したり、教材を要約したり、学習計画を立案してもらったりと、目的に応じて上手に活用していきましょう。
Kaienの就労移行支援では、就活にAIを活用する方法や、AIに関連した職業訓練を行っています。
また、生成AI講座も提供しています。生成AI講座では、基礎から実践まで一貫して学べるのが特徴です。
まず、生成AIが何をしてくれるのかを理解し、ChatGPTやGeminiなどの基本的な使い方を一通り触って覚えます。その後、回答精度を上げるプロンプト作成演習に移り、画像生成やAIを活用した情報検索などの実践的な内容に取り組んでいきます。
生成AIは技術進歩が早い分野です。KaienではGPT-5やGemini Canvasなど最新機能を取り入れております。また、NotebookLMやGPT、Gemsの実務応用など、現在企業から求められるスキルも考慮しています。
AIを活用した就活やスキルアップを目指している方は、ぜひKaienの職業訓練や生成AI講座をご検討ください。

監修 : 鈴木 慶太(株式会社Kaien 代表取締役)
元NHKアナウンサー。自身の長男が発達障害の診断を受けたことをきっかけに、米国留学(MBA取得)を経て株式会社Kaienを設立。 「数的な凸凹があっても、強みを活かして働ける社会」を目指し、大人向けの就労支援から子ども向けの学習支援(TEENS)まで幅広く事業を展開している。 経営者として、また一人の親としての視点を交えた発信は、多くの当事者・家族から支持を得ている。
▼ 代表・鈴木に直接質問できるライブ配信も開催中。毎週開催の「Kaienお悩み解決ルーム」ほか、就職や生活に役立つ情報を配信しています。
