新しい自分に出会う場所。Kaienでの成長と挑戦

初めての挑戦、集団の中での一歩

私は小学生の頃からいじめに遭い、保健室登校をしていたため、他の人と関わることが苦手でした。自分が異なっているという自覚が強く、親との関係もあまり良好ではありませんでした。高校を卒業した後は、地域活動支援センターに通いながら、社会との接点を少しずつ広げていったものの、職歴は清掃のアルバイトだけで、仕事に対する不安が常にありました。そんな中、親に勧められてKaienに通うことになりました。最初は、集団の中でうまくコミュニケーションを取ることができるか不安でしたが、徐々にスタッフや通所している方々と関わりながら、自分を少しずつ出せるようになっていきました。

生活訓練を通じて、自分の強みを見つける

Kaienでは、最初は週3日の通所からスタートしました。集団の中で過ごすことに不安があったものの、少しずつ慣れていきました。そこで、私は自分の強みとして「手先の器用さ」を見つけました。実際、ノベルティ製作や加工の作業を進めるうちに、自分が得意とする分野で自信を持てるようになったことが大きな転機となりました。このように、日々の訓練を重ねる中で、自分にできることが少しずつ増えていき、安心感と達成感を得られるようになったのです。やがて、通所日数も増え、最終的には週5日、終日通うことができるようになりました。

人との関わり方を学び、グループでも自分を出す

最初は集団にうまく溶け込めなかった私ですが、少しずつ他の参加者と積極的にコミュニケーションを取るようになりました。Kaienでは、いろいろな背景を持つ人たちと接することができ、他人の意見を尊重し、協力し合う重要さを学びました。特にグループワークを通じて、他の人の考えを受け入れることができるようになり、少しずつ自分の意見も伝えられるようになりました。最初は、白黒で考える傾向が強く、自分の思い通りにいかないことに不安を感じることがありましたが、Kaienでの経験を通じて、色々な価値観があることを理解し、柔軟に対応できるようになりました。

就職先でも活かせるスキルと相談の大切さ

卒業後、私は自分の強みを活かし、ノベルティ製作加工の仕事に就くことができました。これも、Kaienで学んだスキルや、他者と協力する力があったからこそできたことだと思います。仕事の現場でも、困ったときには上司に相談しやすい環境を選びました。最初はうまくいかないこともありましたが、困った時に相談できる場所があることが大きな支えとなり、今では安定して仕事を続けています。Kaienで学んだ「相談すること」の大切さは、今の自分にとって非常に大きな力となっています。困った時には一人で抱え込まず、周りのサポートを頼りにすることで、より良い仕事環境を作り上げることができました。