軽度のASD(自閉スペクトラム症)とは?グレーゾーンの特徴・仕事の悩み・支援先

公開: 2024.9.4更新: 2026.6.3

「悪気はないのに人を怒らせてしまう」「特定の仕事がどうしてもできない」といった違和感を抱える方のなかには、「自分は軽度のASD(自閉スペクトラム症)かもしれない」と悩んでいる方もおられるでしょう。正式な診断を受けていないため、「必要な支援を受けられないのでは」と不安な方もいるかもしれません。

本記事では、軽度のASDの考え方やグレーゾーンとの違い、仕事で抱えやすい悩み、診断や治療について、分かりやすく解説します。あわせて、診断や障害者手帳がなくても相談できる窓口や、就職・復職・生活の立て直しに役立つ福祉サービスも紹介します。

軽度のASD(自閉スペクトラム症)とは?

「軽度のASD(自閉スペクトラム症)」は、一般的に、ASDの診断がある人のうち、知的な遅れがない/目立たない、あるいは通学・就労はできていても、学業・仕事・生活で困りごとが出やすい方という意味で使われる場合があります。医療の正式な診断名ではありません。

そもそも、世界的に用いられている診断マニュアル「DSM-5-TR」では、以下のような特性がある方をASDとして診断します。

  • 社会的なやり取りや意思疎通に継続した難しさがある
  • 行動や興味に強いこだわりや反復がみられる
  • 子どものころから特性がみられる
  • 学校・仕事・日常生活に支障が出ている
  • ほかの障害だけでは十分に説明できない

ASDは発達障害の一つです。発達障害をめぐっては、以前、知的障害を伴わない場合に「軽度発達障害」という言い方が使われていました。しかし現在は、「軽い障害」と誤解されやすいため、原則として使わない方向になっています。

「軽度のASD」という言葉も、同じような誤解を生むおそれがあり、また正式名称でもないため、使う人や場面によって意味がぶれやすい点に注意が必要です。本記事は便宜上、冒頭で示した意味で「軽度のASD」と表記します。

軽度ASDとグレーゾーンの違い

軽度のASDとグレーゾーンは、診断の有無が大きな違いです。

軽度のASDの方は、医療機関でASDの診断を受けています。一方、グレーゾーンの方はASDの特性がみられるものの、診断基準を満たしていないため診断名が付いていません。また、まだ受診していないためASDかどうか分からない状態や、「ASDの傾向があるかもしれない」と自分で感じている段階も含めてグレーゾーンといわれます。

こう聞くと、軽度のASDのほうがグレーゾーンより症状が重いように思う方もいるでしょうが、そうとは限りません。特性の出方は人によって異なり、場面によって困りごとやその大きさも変わるからです。

どちらも支援が必要な場合があるため、診断の有無で区別するより、今どのような困りごとがあるかに目を向けたほうが対処しやすいといえます。

関連記事:発達障害グレーゾーンとは?特徴や困りごと、対処法も紹介

「軽度ASD」や「グレーゾーン」の人が仕事で一番苦労することは?

軽度ASDやグレーゾーンは、知的な遅れがない/目立たないため、「これぐらいできて当然だろう」などと一般的な基準でみられてしまう傾向があります。しかし、ASDの特性によって、仕事上の困難さを抱えている方は少なくありません。

代表的な困りごとを紹介します。

暗黙の了解がわからない

軽度ASDおよびグレーゾーンの方は、暗黙の了解とされている事柄がつかみにくい場合があります。一例を挙げると、以下のとおりです。

  • 「ちょっと考えておきます」が、やんわりした断りであると受け取りにくい
  • 「〜した方がいいのでは?」という言い方が、提案ではなく実質的な依頼であると気づきにくい
  • 「遅刻したから罰金100万円!」といった冗談を、文字どおりに受け取ってしまう

ASDの方には、相手の言葉を文字どおりに受け取りやすかったり、遠回しな表現やその場の文脈の真意をくみ取れなかったりする場合があります。

空気が読めない

仕事で重要な要素となる、TPO(時・場所・場合)に合った行動が苦手なことも、特徴の一つです。

  • 相手が退屈していても気づかず、同じ話題を続けてしまう
  • 静かな職場で、一人だけ大きな声で話してしまう
  • 「適当に」「うまい具合に」などのあいまいな指示がわからない

こうした困りごとは、表情、ジェスチャー、声のトーンといった言葉以外のサインの読み取りが苦手なASDの特性によるものです。そのため、周囲の雰囲気に合わせた振る舞いが難しい場合があります。

人間関係のトラブルを抱えやすい

ASDの傾向のある方は、「自分のなかの決まりごとがとても細かい」「興味や関心の範囲が非常に狭い」といった、人間関係のトラブルのきっかけになりやすい特徴がみられる場合があります。例えば以下のようなものです。

  • 物を置く位置や順番に強いこだわりがある
  • いつも同じ手順で進めないと不安になる
  • 急な予定変更があると混乱する
  • 好きな分野の話を長く続けてしまい、相手との会話がかみ合いにくい

こうした言動は、ときに周囲の人に「わがまま」「頑固」などと受け取られてしまう場合があります。

さらに、ASDの方は物事へのこだわりが強いため、思い通りにいかなかったり、予定通りに進まなかったりすると、強いストレスやいら立ちを感じやすく、それを相手にぶつけてしまう場合もあります。

【事例1】大人になってからASD・ADHDの診断を受けたHさんのケース

Hさんは学生時代の成績が優秀で、大学ではサークルの部長を務めるなど、対人面でも大きな悩みはない状態でした。そんなHさんが困りごとを意識したのは、信用金庫に就職してからでした。

Hさんは単純作業には取り組めても、電話応対や仕事中のメモのように、同時進行やその場に応じた対応が求められる場面で強い負担を感じていました。大きなミスをきっかけに早期離職し、その後に入社したIT企業でも電話対応でつまずいて退職したことをきっかけに、医療機関に相談します。

診断の結果、ASDとADHDの特性があると判明。そこで発達障害者の支援に実績のあるKaienの就労移行支援に通い、Excelやタイピング、グループワークなどの職業訓練を受けながら、自分の得意・不得意を整理していきました。また、「焦りやすいなら最初から余裕を持つ」「ミスが不安ならチェックリストを作る」といった対処法も身につけていきました。

Hさんは現在、事務補助の仕事で就職2年目を迎えています。時差出勤や在宅勤務も活用しながら働き続けており、正社員登用を見据えて資格取得にも挑戦中です。「障害があるから働けない」のではなく、自分に合った工夫や環境があれば働き続けられると実感できたといいます。

社会に出てから発達障害と診断されたHさん。「働けない」と思ったがKaienに入所して希望が湧いた

Hさんやご家族は発達障害についての知識がほとんどなく、支援を受けるのが遅れてしまったといいます。発達障害の情報を知りたい場合は、以下のサービスもご活用ください。

【事例2】マルチタスクが苦手なSさんが内定を獲得したケース

Sさんは30代で、不安神経症に加えてASD・ADHDの診断を受けた方です。「人の動きを見ながらメモを取る」といった同時進行が難しく、看護師を目指す過程で大きな挫折を経験しました。

Sさんは就職に向けて就労移行支援の利用を希望しましたが、医師の助言もあり、まずはKaienの自立訓練(生活訓練)を選択。通所を重ねるなかで、生活リズムや体力を少しずつ整えていきました。

その後、就労移行支援の利用を開始し、まずは自分に何ができて、何が難しいのかを明確にする取り組みを始めます。自己理解を深めるだけでなく、職場で合理的配慮を求める際にも必要だと考えたからです。

さらにSさんは、自分の特性を補うための実践的な工夫も身につけました。例えば、複数のタスクが重なる「営業ゲーム」では進捗管理のExcelシートを自分なりに使いやすく工夫し、マルチタスクへの対応に役立てました。

就職活動では、障害者雇用の実績がある企業を選び、実習を通じて職場との相性を確認。最終的に、大手企業の事務職(障害者雇用)で内定を獲得しました。

「できない」を認めて、人の力を借りる。マルチタスクが苦手なSさんが、実習を経て内定を掴むまで

ASDの診断方法

ASDの診断方法は、子どもと大人で異なります。

子どもの場合、まず親や教師が観察した子どもの様子をもとに、医師や心理士が発達状況を評価します。その後、診断用のテストや質問票を用いて、ASDの特性に該当するかを判断するという流れです。

大人の場合は、本人との面談や検査によって診断を進めます。具体的には、DSM-5やICD-11などの診断基準に沿って発達早期からの特性を持っているかを判断していきます。補助的な検査として、WAISなどの知能検査が加えられることが多く、その他に自記式のAQや、養育者を対象とするPARS-TRなどが使われます。また専門的な検査が可能な施設では、「ADI-R(自閉症診断面接)」や「ADOS-2(自閉症診断観察検査 第2版)」などが追加されることがあるかもしれません。

診断を受ける際には、日々の困りごとをメモしておいたり、幼少期の様子がわかる保育ノートなどを持参したりすると、スムーズに進められるでしょう。

いずれの場合も専門家による総合的な評価をもとに診断が行われるため、「ASDの特徴に当てはまるものが多いから自分はASDだ」と自己判断するのは避けましょう。

ASDは治療できる?

ASDは病気ではなく、脳の機能による特性のひとつです。「治療すれば特性がなくなる」というものではなく、生まれつきの特性として一生続くものと考えられています。

このため、医療機関では、主に以下のようなアプローチが行われます。

治療の種類目的具体例
心理療法・気持ちや考え方を整理し、困りごとへの対処を学ぶ方法・自己肯定感の低下、不安、抑うつなどの軽減を目指す・物事の受け止め方を見直す「認知行動療法」・会話や対人関係の練習を行う「SST(ソーシャルスキル・トレーニング)」
薬物療法・ASDそのものの治療ではなく、症状の緩和が目的・かんしゃく、不安、不眠などの症状への薬の処方・必要に応じて抗精神病薬や抗うつ薬

上記の療法に加えて、医師の助言をもとに行う以下のような環境調整も、困りごとやストレスを減らすために有効です。

  • 騒音の少ない座席に移動する
  • 耳栓やノイズキャンセリング機器の使用を認めてもらう
  • 業務内容を図やイラストを用いて伝える

なお、上記のSSTや環境調整のサポートは、後ほど紹介する就労移行支援、自立訓練(生活訓練)、リワークなどでも受けられる場合があります。

ASDの二次障害にも注意が必要

ASDの特性による強いストレスや負担が続くと、ほかの精神的な症状が現れることがあります。このように、ASDの特性が原因となって引き起こされる問題を「二次障害」と呼びます。

例えば、「職場で臨機応変な対応を求められる場面が多く、強いプレッシャーから適応障害を発症した」といったケースです。また、対人関係のトラブルが続いた結果、不安障害やうつ状態に陥る方も少なくありません。

こうした二次障害を防ぐには、自分の特性を理解し、ストレスを軽減するための工夫が求められます。また、困ったときには適切な支援機関に相談し、早めに対策を講じることが大切です。

軽度ASDの人が利用できる主な相談先

「障害者手帳を持っていないと支援を受けられないのでは」「診断を受けていないから相談できないのでは」などと心配になる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、軽度のASDやグレーゾーンの方でも利用できる支援は、以下のように多くあります。

  • 発達障害者支援センター
  • 障害者就業・生活支援センター
  • ハローワーク
  • 就労移行支援
  • 自立訓練(生活訓練)
  • リワーク

詳しくは次の通りです。

発達障害者支援センター

発達障害者支援センターとは、発達障害者やその家族の日常生活のサポートなど総合的な支援を目的とした専門機関です。都道府県・指定都市が実施主体となり、自治体自ら、あるいは、都道府県知事などが指定する社会福祉法人などが運営しています。

発達障害者支援センターでは、発達障害者の日常生活や仕事、人間関係など、幅広い相談をすることが可能です。例えば、仕事・就労に関する相談をすると、ハローワークや地域障害者職業センター、障害者就業・生活支援センターなどと連携して情報提供などのサポートをしてもらえます。

各地域の発達障害者支援センターは下記のサイトなどで確認できます。

発達障害者支援センター・一覧 

障害者就業・生活支援センター

障害者就業・生活支援センターは、障害者が自立して働いていけるように、就労支援と生活支援の双方を行う支援センターのことです。運営主体は、都道府県知事が指定する社会福祉法人、特定非営利活動法人、民法法人などで、全国に設置されています。

就労支援としては、就労前には、障害の特性や能力に合った職務の選定や、就職活動の支援が受けられます。また、職業実習のあっせんや職業準備訓練といった就職に向けた準備支援を受けることも可能です。就労後も職場定着に向けた支援が受けられます。

各地域の障害者就業・生活支援センターは、下記サイトの「障害者就業・生活支援センター一覧」で確認できます。

障害者就業・生活支援センターについて

ハローワーク

ハローワークとは、全国に設置されている公的な職業紹介所です。就労相談や職業紹介を受けることができます。

発達障害の場合は、障害者専門窓口の利用が可能です。障害者専門窓口を利用することにより、障害に理解のある専門のスタッフによるサポートが受けられます。

仕事をしたいが不安がある、どういった仕事が向いているか分からないといった相談も可能です。ハローワークが連携する支援機関で、実際に働く前に実習を受けるといったこともできます。

障害者支援に特化したサポートが受けられるため、一般の窓口を利用するよりも手厚い支援が受けられます。

ハローワークについて詳しく知りたい方は「ハローワークの障害者専用窓口とは?相談できる内容や利用の流れを解説 」の記事も参考にしてください。

就労移行支援

就労移行支援は、一般就職を目指す障害のある方が、働くための職業訓練や就職活動のサポート、求人紹介、就職後の定着まで一貫した支援を受けられる福祉サービスです。Kaienの就労移行支援は、発達障害のある方への支援に特に強みがあり、障害者手帳や診断書をお持ちでない方でもご利用できる場合があります。

Kaienでは、就職そのものをゴールにするのではなく、特性に合う仕事を見つけて、長く安定して働くことを目指します。

※Kaienの就職実績・業種一覧

障害特性を理解する講座や、100種類以上の職業訓練、適職探しのサポートなどを通じて、自分に合った働き方を見つけやすいのが特徴です。

就職活動では、ASDのある方が苦手な面接練習や、自己PRの整理、応募書類づくりなども丁寧に支援しています。Kaien独自の求人とのマッチングを含め、一人ひとりに合った就職活動を後押ししている点も特長です。さらに、就職後も困りごとの相談に応じ、職場に定着するための支援を受けられる点も安心です。

Kaienの就労移行支援の参加者の就職率は86%、半年後の定着率は95%と高い水準です。「仕事が長続きしない」「自分に合う仕事が分からない」といった方ほど、ご活用をおすすめできます。

興味をお持ちの方は以下のリンクから詳しい情報をご覧ください。

Kaienの就労移行支援プログラム

自立訓練(生活訓練)

自立訓練(生活訓練)は、生活の土台を整えたいときに使える公的な障害福祉サービスです。就労移行支援と同じく、障害者手帳がなくても、お住まいの自治体の認定(障害福祉サービス受給者証)があれば利用できます。

自立訓練(生活訓練)は、働く前にまずライフスキルを身に付けたい場合に向くサービスです。Kaienの自立訓練(生活訓練)では、規則正しい生活リズムを取り戻す支援や、スケジュール管理・片付け・お金の管理などの訓練を受けられます。

また、人間関係の構築や、コミュニケーションも基礎から丁寧に学べるのが特長です。感情のコントロール方法も学べるため、就職後にストレスを溜め込み過ぎないための対処法も身に付けられるでしょう。

詳しい情報は以下のリンクからご覧ください。

自分を見つける、視野を広げる、未来に出会える 自立訓練(生活訓練)プログラム

リワーク

リワークは、心の不調で休職・離職した方が、無理なく職場復帰したり、再就職に向けて準備したりするための支援です。

Kaienの「こころのリワークセンター」は福祉リワークであり、発達障害やうつ病などで休職・離職を経験した方に向けて、復職だけでなく、転職・再就職も見据えた支援を行っています。医療・心理・就労の専門スタッフが連携し、安心して働き続ける力を育てていくのが特長です。

具体的には、生活リズムの調整やストレス対処、コミュニケーション、ビジネススキルのトレーニングなど、多彩なプログラムがあります。発達心理学や精神医学に基づいた自己理解講座や、仕事や復職に関する悩みを相談できるカウンセリングもあるため、「まだ気持ちがまとまらない」「どう働けばよいのかわからない」といった根本的な課題についても、自分のペースで取り組みやすい環境です。

さらに就職・復職後は、ご本人、職場、Kaienが密に連携し、働きやすい職場環境づくりを支援します。

興味をお持ちの方は、以下のリンクから詳しい情報をご覧ください。

新しい復職支援をあなたに!こころのリワークセンター

軽度ASDに関するよくあるFAQ

発達障害の方への支援に強みのあるKaienでは、軽度のASDの方からの相談対応も数多く行ってきました。ここでは、よくいただく質問について回答します。

軽度のASDは大人になってから分かることはありますか?

大人になってからASDの特性に気づき、診断につながることは決して珍しくありません。

ASDの特性そのものは、通常、子どものころから現れていますが、学生時代は責任やルールを強く求められなかったり、親や先生などのフォローがあったりして目立たない場合があります。それが大人になると、求められる作業やコミュニケーションのレベルが高くなったり、社会人としてのマナーを厳しく求められるようになったりして、困りごとが顕在化します。

その結果、「自分は人と違うのではないか」と感じ始めたり、うつ病や不眠といったASDの二次障害を発症したりして医療機関にかかり、診断を受ける場合があるのです。もしもこのような悩みをお持ちなら、一度、心療内科や精神科への相談をおすすめします。

現在差し迫った問題がなく、情報収集から始めたいという方は、KaienのLINE情報配信サービスもご活用ください。

グレーゾーンでも就労移行支援は利用できますか?

ASDの診断を受けていないグレーゾーンの方でも就労移行支援を利用できます。

ただし、お住まいの市区町村に申請し、「障害福祉サービス受給者証」の交付を受ける必要があります。医師の意見書などを提出し、自治体にサービス利用の必要性を認められれば、グレーゾーンの方でも受給者証を取得可能です。

Kaienでは、障害福祉サービス受給者証の申請についても相談いただけます。Kaienの個別説明会にお申し込みいただくと、申請の流れや方法などについてご説明し、就労移行支援の利用準備からサポートいたします。

Kaien見学・個別相談会ご予約フォーム

軽度ASDの人に向いている仕事はありますか?

ASDの特性による得意・不得意の出方は人によって違うため、一概にはいえません。

一部の意見では、ASDの方は手順が明確な事務作業や検品作業、個人作業が多いプログラミングやWebデザインなどが向き、逆に柔軟な対応が求められる営業や接客などが向かないとされる場合もあります。しかし、個人差が大きく職場環境によっても変わるため、一概にはいえません。

そのため、Kaienの就労移行支援では特性の理解を含めた自己理解を重視しています。また、100種類以上の職業訓練を用意して向き・不向きを確認しやすくしています。

ASDの方の就労では、「パーテーションで視界の刺激を減らす」「指示を具体的にしてもらう」「タスクを細かく分割してもらう」などの環境調整も重要です。これらについても、Kaienは職場定着支援としてサポートしています。

軽度のASD(自閉スペクトラム症)の特性に悩む方はKaienへ相談を

軽度のASDやグレーゾーンの方は特性が目立ちにくいため、周囲のサポートが手薄となり、困りごとを抱えがちです。まずは医療機関に相談し、地域の相談窓口や各種の支援機関につながっていくと、負担を減らしながら自分らしい働き方や過ごし方を見つけやすくなります。

Kaienでは、本記事でもご紹介した就労移行支援や自立訓練(生活訓練)、リワークなどの福祉サービスを提供しています。発達障害や精神障害の方の支援に特に強みと実績がありますので、ぜひご活用ください。

株式会社Kaienは、2009年創業以来、ニューロダイバーシティ社会の実現を目指して歩んできました。科学的な知見や事実を大切にしながら、当事者の視点を尊重して事業を展開しています。ASDの特性の得意・不得意を踏まえたうえで、前向きに自分らしく生活し、働けるようにサポートすることをお約束します。

診断がなくても利用できる?ご利用説明会

*発達障害は現在、DSM-5では神経発達症、ICD-11では神経発達症群と言われます。

監修者コメント

ASDの診断をするときに軽度とか重度と言った軽重で表す言葉はつけませんね。本記事の通りです。ASDと診断を出すときには単にASDというだけですし、グレーゾーンという診断も本来はありません。ただ、確かに同じASDという診断であっても、抱えている生きづらさには個人それぞれの特徴がありますし、その程度が人によって、また環境によって違うことも確かです。医療者の助言や、Kaienさんをはじめとした適切な社会資源を活用して生活をしやすくし、自分の能力を発揮しやすい環境作りを目指してください。

監修 : 松澤 大輔 (医師)

2000年千葉大学医学部卒業。2015年より新津田沼メンタルクリニックにて発達特性外来設立。
2018年より発達障害の方へのカウンセリング、地域支援者と医療者をつなぐ役割を担う目的にて株式会社ライデック設立。
2023年より千葉大子どものこころの発達教育研究センター客員教授。
現在主に発達障害の診断と治療、地域連携に力を入れている。
精神保健指定医、日本精神神経学会専門医、医学博士。


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