「努力家」の元教員が挑む。生活リズム安定とメンタルコントロールによる社会復帰

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▪年齢:40代
▪診断名:うつ
▪苦手なこと:マルチタスク、臨機応変な対応


教員経験で直面した自身の特性

――― まず、ご自身の性格を一言で表すとしたら何になりますか?

そうですね、難しいですが、「努力家」です。

――― これまでに周囲とご自身が「何か違うな」と感じたことはありますか?

あります。職場でもリワークの現場でもそうですが、どこか良い意味でも悪い意味でも、周りの方とは違う感覚があると感じています。

例えば、休憩時間や雑談の時、僕ばかりが喋っていて、皆さんは静かなことが多いんです。面白おかしく場を盛り上げようとしても、周りの反応が静かで、温度差を感じることがあります。そういう時に「私は少し変わっているのかな」と思いますね。

――― 診断名と、特に苦手だと感じていたことについて教えてください。

診断名はうつ病、苦手なこととしては、マルチタスクです。同時にたくさんのことを処理することと、突発的な出来事への臨機応変な対応が得意ではありません。

教員時代は特に、突然の出来事に「ちょっと待ってください」とは言えませんし、通常の業務と並行してすぐに対応しなければいけませんでした。そうすると、もう頭の中がぐちゃぐちゃになってしまい、非常に困りました。

――― 現在、マルチタスクに苦手さを感じることはありますか?

はい、今でも苦手さはありますが、リワークは仕事ではないので、そこまで追い詰められることはありません。むしろ、苦手な出来事もちょっと面白く受け流すような対処ができるようになってきました。

社長の熱意に共感してサービス利用を決める

――― これまでのお仕事経験について教えてください。

直近は、うつ病で約6年間ほど療養していましたが、その前は約10年間、中学校の教員をしていました。大学卒業後にオーストラリアへ留学し、帰国後に病気を発症しましたが、回復後は教壇に立っていました。

――― リワークセンターで訓練を始めようと思ったきっかけは何ですか?

再発したうつ病が少し良くなり、アルバイトを始めたのですが、その職場の環境が非常に厳しく、社会復帰したばかりの私には難しかったため、体調を崩して辞めてしまいました。

「今の私にできることは何だろう」と考えた時、Kaienの鈴木社長が熱く語っているYouTubeを拝見して、すごく感銘を受けました。「この人なら間違いないな」と直感したんです。

最初は就労移行支援を検討しましたが、待ち時間があったため、迷っていたところちょうどリワークセンターができたと聞きました。就労移行と生活訓練のハイブリッドのような場所だと聞き、すぐに体験利用を経て、2023年8月から通所を始めました。

――― 他の事業所は見学されなかったのですか?

しませんでした。世の中には様々な障害者ビジネスがある中で、正直、信頼できる事業所を見極めるのは難しいところがあったのですが、鈴木社長の熱い想いに心を打たれ、一発でここに決めました

訓練内容と学び:社会との繋がりを取り戻す

――― リワークセンターに初めて通所してみての感想を教えてください。

意外と綺麗でハイテクだな」という第一印象でした。利用者専用のノートパソコンが一人一台貸与されるなど、時代の最先端を行っていると感じました。

――― プログラムの中で特に印象に残っているものはありますか?

プログラム全般として、昔の授業のような一方通行ではなく、対話型のグループワークが多いのが非常に良いと感じました。特に印象に残っているのはプログラムの一つ、「情報共有」です。

元々教員をしていたこともあり、人前で話すことに抵抗がなく、私が持っている情報を皆に伝えたいという思いで話すと、気持ちが楽になるんです。それをスライドなども使って分かりやすい形で伝えられるので、情報共有はいつも活用させてもらっています。

――― プログラムを通して、今後働く上で役に立つと思う知識やスキルがあれば教えてください。

まず、私が目標にしているのは「生活リズムの安定基礎体力の向上」なので、オンラインではなく、きちんと通所すること自体が役に立つと感じています。

スキル面では、アンガーマネジメントマインドフルネスといった、メンタルコントロール方法を学べるのが良いですね。社会で一度失敗した方でも、次の職場でどうストレスに対処するかを学べるのは非常に役立つと思います。

――― 通所を通して、ご自身が変わったと感じる点はありますか?

はい。通所を重ねることで、生活リズムが安定し、基礎体力もついてきました。何より大きいのは、社会との繋がりを取り戻せたことです。

挨拶から始まり、雑談をしたり、職員の方々も声をかけてくれたりする中で、家で療養していた頃と比べて、社会的な繋がりができたと感じています。このステップが、次の復職に繋がっていくと確信しています。

今後の目標:安定した通所リズムの確立

――― 現時点で、描いている未来や目標について教えてください。

現在週2日のペースでKaienに通っているのですが、これをまずは週3日、週4日、そして最終的には週5日と、安定して通所できる日数を増やしていくことが目標です。

就職活動にいつ移行するかはまだはっきりしていませんが、まずは生活リズムの安定と体力向上を目指し、週5日の安定した通所を実現したいです。

――― 最後に、他の利用者さんに何か伝えたいことはありますか?

私も含めて、皆さんも日々色々な気付きを得て、成長しているのだと思います。情報共有や雑談などの場で、一人ひとりの発信に対してもう少しお互いに刺激し合えたらより良いのかなと思います。例えば、「今日の発表、面白かったですよ」といったちょっとした反応でも、それが心の栄養になります。職場で必要なスキルだけではなく、心のストローク(他人からの肯定的な働きかけ)は同じくらい大切なスキルだと思います。皆でそういう環境を作っていけたら、良い循環が生まれるのではないでしょうか。

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