「ここしかない」という閉塞感を打ち破った、リワークでの再出発

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▪年齢:50代
▪診断名:うつ
▪特性/苦手なこと:コミュニケーション、マルチタスク


30年勤めた会社で、突然立ち止まった日

私は短大を出てから、約30年間ずっと健康保険関係の事務職一本で働いてきました。真面目にやってきたつもりです。その長いキャリアは、私にとって安心と生活の安定そのものでした。

ただ、ふと振り返ると、昔から自分の考えや感情を言葉にするのが苦手でした。また、マルチタスクや、突発的に質問されたことに瞬時に答えるのが難しく、いつも苦労していました。40代までは、職場や時代の変化を「成長のチャンス」と捉えて頑張り続けましたが、50代になった時、急に頑張りが効かなくなってしまった。脳の疲労が蓄積し、考えがまとまらない、処理が遅れるといった症状が出て、「うつ病」と診断されたのです。

診断がついた時は、うつ病であることに驚きました。長年同じ場所で働いてきた私には、「ここから出たら何もできない」という大きな閉塞感がありました。しんどくても、定年までここしかない。そう思い込んでいたんです。

気持ちを「外に出す」ことで、閉塞感が溶け始めた

休職を経て、再発防止のためにリワークセンターに通うことを決めました。自分の弱点としっかり向き合い、再発しない働き方を身につけたかったからです。

ここに来て一番良かったのは、同じ悩みを持つ人たちと深く話せることです。日常生活では自分の困りごとをオープンに話す機会はなく、相談しても「気にしすぎだよ」で終わってしまうことが多くありました。でも、ここでは、直接的な解決にならなくても、自分の気持ちを「アウトプット」する作業を繰り返すことができます。

これを重ねるうちに、自分の中で気持ちが楽になるのを感じました。今まで自分に押し込めていたものが、外に出すだけでこんなに違うんだと実感しました。訓練では、苦手なアサーティブネスのワークなどにも挑戦しています。自分の気持ちを尊重しながら、言うべきことを言う。まだハードルは高いですが、少しずつ自分の意見を言葉にするのが楽になってきたと実感できています。

「一本道」から「多様な道」へ

リワークセンターに通い始めたことで、私の未来は大きく変わりました。以前抱えていたあの閉塞感が消えたんです。

一人で全てを解決する必要はないこと、人の力を借りてできることがあること、そして何より、自分が思っていたより他の選択肢が世の中にあるということを知りました。

今は復職を目指していますが、働くうえで「何を大事にするか」を考え直すことができました。給与や経済的な安定も大事ですが、自分の特性にあった、安心できる場所で頑張れるという考え方も重要だと気づいたんです。長年の夢だった図書館司書の資格取得も、今は一つの選択肢として真剣に考えています。定年まで同じ会社で勤め終えるという「一本道」しかなかった私にとって、未来に多様な選択肢が見えるようになったことは、本当に大きな変化です。


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