プログラミングは独学で学べる?障害者がITスキルを取得できるスクールや支援・サービスとは

公開: 2026.2.13

「障害があってもプログラミングを独学で習得できるだろうか?」と不安に感じる方は少なくありません。

結論から言えば、ご自身の体調や特性に合わせた学習設計を行えば、独学でもプログラミングスキルの習得は可能です。

この記事では、障害者の方がプログラミングを学ぶコツや利用できる公的支援、専門的な学習サービスの活用法を解説します。ご自身に合った学び方を見つけ、無理のないペースで継続的に学習を進めていきましょう。

目次

障害者でもプログラミングは独学で学べる?

プログラミングに興味はあるものの「自分一人で習得できるだろうか?」と不安を感じていませんか?

結論から言うと、障害があってもプログラミングスキルは独学で身につけられます。ご自身の体調や特性に合わせた学習の進め方を身につけましょう。

ここからは、障害者の方が独学でプログラミングを学ぶ方法について解説します。

学び方の設計が重要

障害者の方がプログラミングを学ぶ際は、ご自身の体調の波や集中力の特性などを理解し、学習を続けやすい環境を整えましょう。

発達障害や精神障害がある場合、集中力や意欲に波が生じやすい傾向があります。そのため、「毎日〇時間」といった計画は、一度崩れると立て直しが難しくなるかもしれません。対策として、学習時間を「週〇時間」で管理し、調子が悪い日は復習や動画視聴など、心身への負担が軽いメニューに切り替えましょう。

独学のハードルは才能の有無ではなく、学習に行き詰ったときや、調子が悪いときでも学習を続けられる仕組みづくりです。就労移行支援では、通院状況や体調に合わせてペースを調整できます。障害者の方がプログラミングを独学する際は、自分の体調や特性に合わせて学習内容をカスタマイズするのが重要です。

独学が向いている人とつまずきやすい人の特徴

独学が向いている人とつまづきやすい人の特徴は、以下のとおりです。

独学が向いている人の特徴

  • 興味のある分野では強い集中力を発揮できる
  • 論理的な手順やルールを理解することが得意
  • 学習量やペースを客観的に把握し、自分で調整できる
  • 質問できる相手や外部のサポートを確保している
  • 在宅での一人作業に対して、ストレスや孤独感を感じにくい

つまずきやすい人の特徴

  • 学習計画を柔軟に見直すのが苦手
  • 教材選びや学習の優先順位が曖昧なまま進めている
  • エラーが出た際に無理に自力で解決しようとする
  • 「毎日必ずやらなければならない」という思い込みが強い
  • 基礎的な生活リズムや体調が安定していない

独学でつまずきやすい原因は才能不足ではなく、学習が止まった状態が長引いてしまうからです。途中で学習が止まっても再開できる体制を整えましょう。

独学以外に無料・安価でプログラミングやITについて学ぶ方法

プログラミングの独学は費用を抑えられますが、継続の難しさや学習内容の偏りが課題となるケースも少なくありません。公的な支援制度や専門機関を活用すれば、スクールや講座を無料または安価で受講できる場合があります。

ここからは、経済的な負担を抑えながらプログラミングやITについて学ぶ方法を3つご紹介します。

個人向けリスキリング補助金を活用する

経済産業省が実施する「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」は、転職を目指す方の学び直しをサポートする制度です。この事業では、国が認定した支援事業者を通じてリスキリング講座を受講する仕組みが採られており、専門家によるキャリア相談も受けられます。

リスキリング講座を修了すると、受講費用の2分の1相当(上限40万円)が補助対象となります。さらに、受講後に転職し、1年間継続して働いた場合には追加で5分の1相当(上限16万円)が支給されます。合計56万円もの補助が想定されているため、金銭的な負担を抑えて高度なITスキルを磨けるでしょう。

なお、補助金は受講者に直接振り込まれるのではなく、事業者を介して受講料が軽減される仕組みとなっています。まずは対象となる講座をチェックしてみてください。

求職者支援制度を利用する

「求職者支援制度」は、雇用保険を受給できない求職者を対象に、無料の職業訓練を提供する制度です。一定の要件を満たす必要はありますが、職業訓練を受けながら月10万円の「職業訓練受講給付金」を受給できるメリットがあります。対象となるのは離職者だけではなく、収入が一定以下の在職者や無業者も含まれます。

訓練内容は、事務や介護からプログラミング、WEB制作といったIT分野などさまざまです。

ただし、開講されるコースの種類やカリキュラムの内容は、地域や募集時期によって異なります。最寄りのハローワークで最新の募集状況を事前に確認し、自身の希望に合うコースがあるか調べておきましょう。最近は在宅で受講可能なeラーニング形式も増えています。

教育訓練給付金の支給を受ける

教育訓練給付金とは、雇用保険の被保険者等が指定の教育訓練を修了した際、受講費用の一部がハローワークから支給される制度です。「一般教育訓練」「特定一般教育訓練」「専門実践教育訓練」に分かれています。

一般教育訓練では費用の20%が、特定一般教育訓練では40%が基本として支給されます。専門実践教育訓練は、受講後の就業状況などにより最大80%まで補助される仕組みです。

ただし、過去の雇用保険加入期間などの受給要件が細かく設定されています。IT業界への就職を目指す方は、Kaienの「就労移行支援」のような福祉サービスと比較検討してみましょう。経済的な負担を最小限に抑えつつ、ITスキルの習得から就職活動までをサポートしています。

障害者が使える無料の支援としての就労移行支援とは

プログラミングを独学で学ぶなかで、「スキルは身についても就職できるか不安」と感じる方もいるでしょう。

就労移行支援は、障害者の方の就職をサポートする福祉サービスです。Kaienでは、ITスキルのみならず、働くうえで欠かせない仕事の進め方の訓練から、就職後の定着支援までを一貫して提供しています。

就労移行支援でできること

就労移行支援では、プログラミングスキルの習得だけでなく、就職活動のやり方や職場適応などの課題を専門的な視点からサポートします。

例えば、応募書類の添削や面接練習、面接同行といった就職活動支援に加えて、Kaienでは、模擬職場での職場体験や適職検討、日々の体調・生活リズムに関するカウンセリングも実施しています。スキルを磨きながらご自身の特性に合った配慮事項を整理し、体調面を相談しながら準備を進められるでしょう。

また、Kaienは就職が決まったあとの定着支援にも力を入れています。企業訪問や定期的な面談を通じて、入社後に生じる悩みや環境調整をサポートし、長く安定して働き続ける土台を築きます。Kaienの就労移行支援では、プログラミングスキルはもちろん、就職から職場定着までを支えるサービスです。

職業訓練や民間スクールとの違い

職業訓練と就労移行支援は、サービスの内容と目的に違いがあります。職業訓練は、特定の仕事に必要な知識や技能を習得するための訓練が目的となっています。一方で、就労移行支援は訓練だけでなく、就職活動のサポートや入社後のフォローも実施する点が特徴です。

民間スクールと就労移行支援は、サービスを提供する枠組みが異なります。民間スクールでも就職支援を行う場合がありますが、就労移行支援は障害福祉サービスという公的な枠組みに基づき、定着支援が制度として組み込まれています。

職業訓練や民間スクールはプログラミングの学習に特化しており、就労移行支援は就職から職場定着までを包括的にサポートしていると整理しましょう。

就労移行支援の利用料金

就労移行支援の利用料金(自己負担額)は、前年度の世帯所得や課税状況によって「0円」「9,300円」「37,200円」のいずれかに区分されます。最終的な負担額は自治体(市区町村)が判断するため、お住まいの地域の窓口で詳細を確認しましょう。

なお、Kaienの利用実績においては、約9割の方が自己負担0円でサービスを利用されています。ただし、あくまで過去の利用者様の傾向であり、すべての方が必ず0円になるとは限りません。まずは自治体や事業所に問い合わせ、費用が発生するかどうか、発生する場合はいくらかをご確認ください。

就労移行支援を利用している間の生活費については、以下の記事でも解説しています。

就労移行支援利用中の生活費はどうしてる?

Kaienの就労移行支援でプログラミングやITについて学ぶメリット

プログラミングを独学する際、「何から手をつければよいか分からない」「自分の実力で就職できる?」といった不安がつきものです。

Kaienの就労移行支援では、未経験からITスキルを習得できる独自のプログラムを提供しています。就職後の活躍までを見据えたKaienならではのメリットについて、詳しく見てみましょう。

学べる専門スキルと未経験者向けプログラム

Kaienの就労移行支援には「クリエイティブコース」が用意されており、IT・クリエイティブ分野の専門スキルを幅広く習得できます。具体的には、Pythonなどのプログラミング言語をはじめ、IllustratorやPhotoshopを用いたデザイン、生成AIの活用やデータ解析まで、興味や適性に合わせた学習が可能です。

また、Kaienでは未経験者向けの「IT登竜門」というプログラムが用意されています。IT登竜門では、自分に向いているIT・デザイン職種を探したり、実際に成果物を作成したり、メッセージツールを使って参加者同士で協力したりします。

さらに、就職やスキルアップの方向性を経験豊富なスタッフに相談できる「スポット面談」も用意されているため、悩んだときに1人で抱え込まないで済むでしょう。

PCの貸与が可能

Kaienでは、プログラム受講中に使用するPCの無料貸与を行っており、デバイスを持っていない状態からでもすぐに学習を開始できる環境が整っています。もちろん、普段使い慣れた自分のPCを持ち込んで学習を進めることも可能です。

「プログラミングスキルを学びたい」という意欲があっても、高スペックなPCを購入するのは、経済的な負担がかかります。一方で、Kaienでは動作環境が整ったPCを利用できるため、プログラミングの学習に集中できるでしょう。

Kaienのクリエイティブコースでは、基本的なPCスキルを身につけるところから始まり、ご自身の適正や方向性を見極め、実践的なスキルを磨いていきます。「自分のPCを持っていない」「PCの操作方法が分からない」という段階からでも、安心して学習を始められる点が魅力です。

「学習」だけで終わらず「就職して続ける」まで設計

就労移行支援の最終目標は、プログラミングスキルを身につけたあと、自分らしく働き続けることです。Kaienでは、就職後に働き続けることを優先した支援を行っています。その結果、利用者様の職場定着率は95%と、全国平均の約25%を上回る高い水準を維持しています。

Kaienの就労移行支援では、プログラミングスキルと並行して、うまく働くためのソフトスキルも習得可能です。例えば、チャットツールを使った報連相(報告・連絡・相談)のやり方や仕事の進め方、セルフマネジメントの方法などを実践的に学びます。

プログラミングスキルだけを磨いても、コミュニケーションに課題を感じて離職してしまうケースは少なくありません。Kaienの就労移行支援では、独学ではカバーしきれないソフトスキルを身につけられます。

【コスト・リターン比較表】有料スクールvs就労移行支援|就職までの費用と定着支援の違い

有料スクールと就労移行支援の違いは、以下のとおりです。

図解

有料スクールは短期間に集中して専門スキルを身につける傾向があります。一方で、就労移行支援は2年以内に専門スキルと就職に必要なスキルを習得します。

また、就労移行支援は福祉サービスのため、前年度の所得に応じた月額上限額が定められており、多くの方が無料または安価で利用可能です。ただし、交通費や昼食代など、別途必要な料金がかかる場合もあります。

費用だけでなく「就職までの支援範囲」が差になる

有料スクールと就労移行支援は、就職までの支援範囲に差があります。多くのスクールでは、キャリア相談や履歴書添削、求人紹介といった「転職活動サポート」をセットにしています。期間内に内定が出なければ受講料を返金するスクールもあり、「短期間で専門スキルを身につけ、早く就職したい」という方に向いているでしょう。

一方で、就労移行支援は就職したあともサポートします。就職活動の支援はもちろん、就職後6ヶ月間はスタッフが職場との間に入り、業務内容や環境の調整を行う定着支援が枠組みとして整備されています。医療機関や関係機関と連携し、長期的な伴走が期待できるのが就労移行支援の強みです。

学ぶだけで終わらせない!就労移行なら費用を抑えてIT就職まで狙える

就労移行支援は、前年度の所得に応じて、ひと月あたりの自己負担額の上限が決まっています。生活保護世帯の方や市町村民税非課税世帯の方は「0円」で利用でき、その他の世帯の方も「9,300円」または「37,200円」以内でサービスを受けられます。そのため、家計の見通しを立てやすく、経済的な不安を抑えて学習に集中できる環境が整っているでしょう。

また、就労移行支援ではプログラミングスキル以外にも、就職活動に必要な書類の作成・添削、面接練習、企業での実習に加えて、定着支援も受けられます。費用と支援内容をトータルで考えると、就労移行支援は障害者の方にとってコストパフォーマンスが良い選択肢だといえるでしょう。

就労移行支援でITスクールやプログラミングを学びたい方からよくあるFAQ

就労移行支援でプログラミング学習やIT業界への転職を検討する際、制度の仕組みや学習の進め方について疑問を持つ方は少なくありません。ここでは、未経験からの挑戦や利用条件など、よく寄せられる質問にお答えします。

プログラミング未経験でも、独学や就労移行支援で学べば仕事で使えるようになりますか?

結論から言うと、未経験であっても仕事で通用するレベルのスキルを習得できます。プログラミングの学習においては、以下の2点を意識しましょう。

  • 目指す職種を明確にする
  • 制作物(ポートフォリオ)を積み上げる

独学だと、「どの程度のスキルがあれば就職できるのか」という基準が見えにくい傾向にあります。就労移行支援を活用すれば、プロの視点からフィードバックが得られるため、ご自身の現在地を把握し、実務レベルに到達するまでに必要なスキルが見えてくるでしょう。

Kaienでは、IT職種を想定した課題やプロジェクトを実施します。専門スタッフがポートフォリオ作成から就職後の定着までを一貫して伴走するため、実務に直結するスキルを養えます。

就労移行支援の利用は診断を受けた方のみですか?

就労移行支援は、医師から診断を受けた方や、障害者手帳を持っている方に限定される制度ではありません。お住まいの自治体から「障害福祉サービス受給者証」を発行を受けた方が利用できます。

診断名がない場合、医師の意見書や過去の通院歴などをもとに、自治体が「支援が必要」と判断すれば受給者証が交付されるケースもあります。Kaienでは、発達障害のほか、うつ病や不安障害、適応障害など、さまざまな背景がある方が利用されています。

「自分は対象になるのだろうか」と不安な方は、自治体の窓口やKaienのような支援事業所にご相談ください。就労移行支援の利用条件については、以下の記事で解説しています。

就労移行支援の利用条件とは?障害者手帳の有無や対象者、料金と利用期間を解説

IT企業への就職を目指す特別なプログラムはありますか?

就労移行支援事業所のなかには、IT業界への特化した専門的なカリキュラムを用意しているところがあります。Kaienのクリエイティブコースでは、以下のスキルを習得できます。

  • プログラミング:PythonやJavaScriptなどのプログラミング言語
  • デザイン:IllustratorやPhotoshopを用いたデザイン技法
  • データ分析講座:ExcelやBIツールなどを活用した統計・データ分析

未経験者の方には、IT分野の基礎理解や自身の適性を確認する「IT登竜門」というプログラムを用意しています。独学で学習の方向性に迷っている方は、まずは見学や個別相談に参加し、カリキュラムの内容や就職支援の範囲を確認してみましょう。

就労移行支援の利用でプログラミングやITを学ぼう

障害者の方でもプログラミングの独学は可能です。しかし、体調管理や就職活動のすべてを一人で行うのは、心身ともに負担を感じる場合もあります。独学で行き詰まりを感じた際は、リスキリング補助金や就労移行支援といった公的支援を活用してみましょう。

Kaienの就労移行支援は、未経験からプログラミングやITについて学べる「クリエイティブコース」を提供しています。さらに、Kaienではスキル習得だけでなく、職場定着率95%という実績に基づいた手厚い就職支援と就職後のフォローが受けられます。

プログラミングを学び、自分らしく長く働き続けたい方は、Kaienの個別相談や見学に参加してみませんか?

監修 : 鈴木 慶太(株式会社Kaien 代表取締役)

元NHKアナウンサー。自身の長男が発達障害の診断を受けたことをきっかけに、米国留学(MBA取得)を経て株式会社Kaienを設立。 「数的な凸凹があっても、強みを活かして働ける社会」を目指し、大人向けの就労支援から子ども向けの学習支援(TEENS)まで幅広く事業を展開している。 経営者として、また一人の親としての視点を交えた発信は、多くの当事者・家族から支持を得ている。

▼ 代表・鈴木に直接質問できるライブ配信も開催中。毎週開催の「Kaienお悩み解決ルーム」ほか、就職や生活に役立つ情報を配信しています。

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