
「仕事に集中できない」「朝、身体がしんどい」など、適応障害の症状により、仕事がつらいと感じている方は少なくありません。この記事では、適応障害の方が抱えやすい仕事の悩みやその対処法、向いている仕事と働き方について紹介します。利用できる支援制度についても紹介しますので、無理なく安心して働くために、ぜひ目を通してみてください。
適応障害で仕事で抱えやすい悩み・困りごと

適応障害で抱えやすい仕事上の悩みや困りごとには、次のようなものがあります。詳しく見ていきましょう。
- 集中力・注意力が低下しミスが増える
- 人間関係でのトラブルが起きる
- 欠勤や遅刻が増える
- 疲れを感じやすい・疲れが取れない
集中力・注意力が低下しミスが増える
適応障害の症状として、気分の落ち込みや意欲の低下に加え、集中力や注意力の低下があります。集中力が続かないことで、以下のようなミスが増える場合があります。
- 会議やデスクワークに集中できない
- メールや書類に誤字脱字が多くなる
- メールの宛先を間違えて送信してしまう
- アポイントの日時や場所を取り違える
- ダブルブッキングをしてしまう
- 作業に時間がかかり納期に遅れてしまう
- 報告や連絡を失念してしまう
- 指示された業務内容を忘れてしまう
こうしたミスが続くと、職場の信頼関係に影響したり、自己肯定が低下したりする可能性があり、結果としてストレス増加につながるおそれがあります。
人間関係でのトラブルが起きる

適応障害の症状が影響し、人間関係にトラブルが生じる場合もあります。
例えば、適応障害のある方は、不安や緊張を感じやすく、そのために同僚や上司との接触を極端に避けたり、相手の言動を過剰に気にしてしまったりすることがあります。こうした状態ではコミュニケーションが円滑に進まず、人間関係に摩擦が生じるケースも少なくありません。
また、無気力・意欲の低下により「やる気がない」と誤解されて責められるケースや、集中力の低下によって業務上のミスが続き、信頼を失ってしまうケースも見られます。
さらに、ストレスによって感情のコントロールが難しくなり、些細なことにも過敏に反応して相手に怒りをぶつけてしまうことも少なくありません。こうした反応が人間関係の悪化を招くことがあります。
欠勤や遅刻が増える
適応障害では、不眠によって朝起きられなかったり、起床後に強い抑うつ気分に襲われたり、出勤途中に体調が悪化したりと、さまざまな理由から欠勤や遅刻が増える場合があります。
また、ストレスの原因となっている職場や上司との関わりを避けようとする「逃避行動」として、欠勤や遅刻につながるケースも少なくありません。
気分の落ち込みが深刻な場合には、会社に連絡を入れる気力すら湧かず、結果として「無断欠勤」となってしまうケースもあります。
無断欠勤や頻繁な遅刻は決して怠けや甘えではなく、心が限界に達しているサインともいわれています。早急に周囲の理解やサポートを得る必要があるといえるでしょう。
疲れを感じやすい・疲れが取れない
適応障害のある方は、普段と変わらない仕事量でも強い疲労を感じやすく、十分に休息をとったつもりでも疲れが抜けないといった状態に陥る場合があります。
これは、適応障害によって不安や緊張が続き、心身が常に緊張状態に置かれているためです。無意識のうちに体のあちこちに力が入り、エネルギーを過剰に消耗していると考えられます。また、精神的な負荷が長時間にわたってかかることで、休んでいても心が休まらず、十分な回復が得られないという悪循環に陥るケースもあります。
こうした疲労感や倦怠感は、単なる「疲れ」ではなく、心と体が限界に達している状態かもしれません。無理をせず、必要に応じて医師などの専門家に相談するようにしましょう。
なお、適応障害の症状について詳しく知りたい方は、下記の記事も参考にしてください。
関連記事:518_リライト「適応障害 とは」
適応障害で仕事ができない・怖いと感じたときの対処法
ストレスやプレッシャーなどで「仕事ができない」「仕事が怖い」と感じて、どうすればよいか戸惑うことも少なくないでしょう。ここでは、仕事ができない・怖いと感じたときの対処法について解説します。
仕事量を調整する
仕事ができないと思った場合には、仕事量が多すぎる可能性があるため、仕事量を調整するように働きかけてみましょう。
対人ストレスを抱えやすい人は、お願いされたことを断れずに仕事量が増えてしまったり、人に任せることができずに仕事を抱え込んでしまったりすることがあります。業務量が多い場合は、上司など周囲に相談して、仕事量を調整してもらうようにしましょう。
周囲に相談することで、業務の割り振りを変えてもらえたり、効率的に業務を進めるためのアドバイスをもらえたりします。まずは仕事の量を減らし、負担を軽くすることが大切です。
環境を変える
職場の人間関係や業務内容、勤務体制などの環境が大きな負荷となって、仕事ができない、怖いと感じる場合もあります。そうした場合には、環境を変えることを検討してみましょう。
ストレスを感じている原因をつきとめ、改善に向けて働きかけることが大切です。例えば、人間関係に問題があり、シフトの変更や部署異動といった社内の対応で解決しそうであれば、会社に相談してみましょう。
社内で対応できない事情がストレスの原因であれば、転職も視野に入れて考える必要があります。
上司や専門家に相談する
自分でも原因がよくわからない、とにかく仕事がつらい・怖いといった場合には、会社の上司、あるいは医師やカウンセラーといった専門家に率直に相談することも大切です。
会社におけるあなたの業務や状況を理解している上司に話すことで、業務の負荷を加減してもらうことができます。また、医師やカウンセラーといった専門家に相談することで、専門的な診断や治療を受けられるでしょう。
状況を改善するためにも、一人で抱え込まずに、まずは上司や専門家など、人に相談するようにしましょう。
なお、適応障害と診断された場合でも、他の症状や診断が完全に除外されたわけではありません。見落としを防ぐためにも、医師との継続的なやり取りを心がけましょう。
適応障害で仕事を続けることは可能?
適応障害を発症したら、まずストレスの原因となっている環境から離れて休むことが重要です。仕事によるストレスが原因の場合、仕事を続けることで症状が悪化したり長期化してしまったりするおそれがあるため、基本的には仕事から離れることをおすすめします。
無理して仕事を続けると、集中力の低下によって仕事のミスが増えたり、イライラしやすくなって人間関係のトラブルを起こしてしまったり、仕事に悪影響を与える可能性もあります。これらがさらにストレスとなって、適応障害の症状がよりひどくなってしまう方もいるでしょう。そうなると悪循環に陥ってしまいます。
さまざまな事情で仕事を離れるのは避けたいと考える方も多いかと思いますが、適応障害の症状が出ている間は仕事から離れて休養することが理想です。
適応障害の方に向いている仕事・働き方

現在の仕事がつらいと感じる場合、今の仕事以外に、より自分に合った仕事や働き方があるかもしれません。ここでは適応障害のある方に向いている仕事や働き方について解説します。新たな選択肢を考える場合の参考にしてください。
- まずは「何がしんどいか」から仕事の条件を決める
- 予定が読めて急な変更が少ない仕事
- 人とのやり取りが少なめで進めやすい仕事
- 自分のペースで区切って進められる仕事
- 休み方や働く時間を調整しやすい働き方
まずは「何がしんどいか」から仕事の条件を決める
まずは、自分にとって「何がしんどいのか」を見極め、それを避けられる働き方を基準に仕事を選ぶようにしましょう。
適応障害は、仕事そのものよりも、職場環境や業務の負担の大きさが原因となって発症するケースが多く見られます。例えば、以下のような要因が負担として挙げられます。
- 急な対応が多い
- 人間関係がうまくいっていない
- 長時間労働が続いている
- 評価やノルマがプレッシャーになっている
- 音や視線や空間が気になる
こうした負担を避けることを条件に、仕事を選ぶと働きやすさにつながるでしょう。例えば次のような条件が考えられます。
- スケジュールの変動が少ない
- 人との関わりが少ない
- 残業が少ない
- 評価やノルマがない
- リモートワークなど働く場所を選べる
なお、仕事内容だけでなく、上司との相性や職場の雰囲気など、環境面も含めて自分に合った働き方を検討することが重要です。
予定が読めて急な変更が少ない仕事
先の予定が読みやすく、急な変更が少ない仕事は、適応障害のある方にとって、働きやすい環境といえます。
不安や緊張感を抱えやすい方にとって、突然の業務依頼や割り込み対応、緊急のスケジュール変更は、大きなストレス要因となりがちです。一方で、あらかじめ段取りが決まっていて、業務の流れが予測しやすい仕事であれば、先の見通しが立つことで安心感が生まれ、心身の負担も軽減されやすくなります。こうした安定した環境は体調の波を抑え、継続的に働く上で大きな支えとなるでしょう。
予定が読みやすく急なスケジュール変更の少ない仕事の例としては、以下の仕事が挙げられます。
- データ入力
- 経理補助
- 庶務業務
- 検品・仕分け作業
- 清掃業務
- 工場ライン作業
これらの仕事は、日々の業務内容がある程度決まっており、突発的な対応が少ないため、安心して取り組みやすいでしょう。
人とのやり取りが少なめで進めやすい仕事

人とのやり取りが少ない仕事は、適応障害のある方の中でも、特に人間関係にストレスを抱えやすい場合に、働きやすい選択肢のひとつといえます。
例えば、空気を読みすぎて疲れてしまう方や、雑談を負担に感じる方、会議での発言にプレッシャーを感じる方などは、必要最低限の連絡で業務が進む職種や職場が適しているでしょう。
人と接する機会が比較的少なく、ストレスを感じにくい仕事の例としては、以下のものがあります:
- 清掃
- 品出し
- 倉庫作業
- 在宅での事務補助
- 校正・チェック業務
- 制作補助
これらの仕事はコミュニケーションが少なめである一方、孤立を強いられるわけではなく、自分のペースで働きやすい環境が整っていることが多いのが特徴です。
ただし、同じ職種であっても職場によって業務内容や人との関わり方には違いがあるため、実際の勤務環境をよく確認したうえで選ぶようにしましょう。
自分のペースで区切って進められる仕事
適応障害の方には、自分のペースで作業を区切りながら進められる仕事も適しているでしょう。
適応障害では、体調が不安定になりやすいため、マルチタスクを求められる業務や、常に急かされるような環境は大きな負担となる傾向があります。
一方で、作業を自分の裁量で進められる仕事であれば、体調がすぐれないときには適宜休憩を挟みながら進められます。作業の終わりも見通しやすいため、不安を感じやすい方でも取り組みやすいでしょう。また、自分に合ったリズムで集中と休憩を調整できるため、集中力を保ちやすく、作業を細かく区切ることでミスの修正もしやすくなります。
自分のペースで進めやすい仕事の例としては、以下のものがあります:
- データ整理
- チェック業務
- 事務補助
- 軽作業
- 資料作成補助
なお、こうした仕事を探す際には、職種名だけで判断するのではなく、「一人で進められるか」「締め切りの厳しさ」「同時進行の業務の多さ」など、実際の業務内容をよく確認することが大切です。
休み方や働く時間を調整しやすい働き方
休み方や働く時間を柔軟に調整できる働き方は、適応障害のある方にとって、無理なく働き続けるための大きな支えになります。適応障害では、気分の落ち込みや体調の波が出やすいため、体調がすぐれないときに休みやすい環境があることはとても重要です。
例えば、以下のような働き方が挙げられます。
- 短時間勤務や時差出勤
- 週3日勤務など、勤務日数を選べる働き方
- 在宅勤務
- 固定シフト制
- 派遣社員や業務委託
固定シフト制では、生活リズムを整えやすいというメリットがあります。また、派遣社員であればシフトを選べる場合があり、業務委託では、働く場所と時間をある程度自分で決められます。
なお、在宅勤務は「楽そう」と思われがちですが、人との接触が少ないことで孤独を感じたり、仕事とプライベートの切り替えが難しいと感じたりする方もいます。自分にとってどのような働き方が心地よいかを見極め、無理のない選択をするようにしましょう。
適応障害の方が就職や転職するときに利用できる支援先
今の環境を変えるために、就職や転職を考えている方も多いでしょう。適応障害の方が就職や転職をするときに支援してくれる場所は多くあるので、国や自治体の支援についても知っておくと心強いです。
ここでは、適応障害の方が就職や転職をするときに利用できる支援先を5つ紹介します。ぜひ活用してくださいね。
- ハローワーク
- 地域障害者職業センター
- 就労移行支援
- リワーク
- 生活訓練(自立訓練)

ハローワーク
ハローワークは厚生労働省が設置する雇用に関する手続きを行う施設で、公共職業安定所ともいいます。全国に500箇所以上あるので、自宅の最寄りのハローワークを調べてみましょう。
ハローワークでは、求人情報の閲覧や履歴書の添削、面接の指導など、就職・転職に関するさまざまな支援が受けられます。就活についてのアドバイスも受けられるので、就職や転職の方向性が決められないという方も、ハローワークの窓口で相談してみるのがおすすめです。
また、ハローワークでは障害のある方の就活を支援するために、専門知識を持つ職員・相談員も在籍しています。きめ細かいサポートが受けられるので、適応障害の症状に応じてハローワーク障害者専門窓口の利用も検討してみましょう。
地域障害者職業センター
地域障害者職業センターは、ハローワークと連携して障害のある方の就職や復職に関する専門的な支援を提供する施設です。全国47都道府県に設置されていて、一人ひとりのニーズに合わせた支援を実施しています。
本人の希望を踏まえて職業能力を評価したり、ハローワークでの職業紹介に進む前の作業体験や社会生活技能訓練を行ったり、支援の内容は多岐にわたります。また、求職者だけでなく人材を雇用する事業主への働きかけとして、障害者雇用に関する課題の分析や雇用管理に関する専門的な助言を実施しているのも特徴です。
就労移行支援
就労移行支援とは、一般企業などでの就労を希望する障害のある方を対象とした障害福祉サービスです。就職や復職に必要な知識やスキルを身につけるための作業実習や訓練を受けられるほか、職場探しや就職後の定着支援など、幅広いサポートが受けられます。
障害者手帳がなくても、医師の診断書があれば利用できるケースも多く、原則として失業中であることが条件ですが、休職中でも利用可能な場合があります。詳しくは、お住まいの自治体の障害福祉課などに確認してみましょう。
例えば、Kaienの就労移行支援では、下記のような支援を提供しています。
職業訓練:ストレス対処法やソーシャルスキルトレーニングなど、実践的なスキルを身につけるプログラム
就活支援:適性に合った職場の紹介や、応募書類の作成・面接対策などのサポート
定着支援:就職後もスタッフが職場を訪問し、安定して働き続けられるようフォロー
Kaienの就労移行支援について詳しくは、下記の記事も参考にしてください。
関連記事:Kaienの就労移行支援プログラム
リワーク
リワークとは、適応障害やうつ病などのメンタルヘルスの不調で休職している方を対象とした、職場復帰支援プログラムです。
復職に必要なスキルや体力、対人関係の調整力などを高めることで、「仕事についていけない」「出社がつらい」といった不安を軽減し、スムーズな復帰を目指します。
リワークは主に、以下の4つの実施主体により提供され、内容も異なります。
- 医療機関(医学的リハビリ中心)
- 就労移行支援や自立訓練(仕事や生活の基礎力習得)
- 障害者職業センター(本人・雇用主・主治医の連携支援)
- 企業内リワーク(自社での復職支援)
なお、Kaienでは、精神科医の益田裕介先生監修のもと、「リワークセンター」を開設しています。生活リズムの調整、ストレス対処、ビジネススキルのトレーニングなど、専門スタッフによる多彩な支援が受けられます。詳しくは、下記の記事をぜひご覧ください。
関連記事:新しい復職支援をあなたに! こころのリワークセンター
自立訓練(生活訓練)
自立訓練(生活訓練)は、障害のある方が自立した生活を送れるよう、日常生活に必要なスキルの維持・向上を目指す障害福祉サービスです。訓練は事業所または利用者の自宅で受けられます。
就労移行支援と混同されることがありますが、就労移行支援が「就職」を目指すのに対し、自立訓練(生活訓練)は「自立した生活」を目指す点で異なります。
例えば、Kaienの自立訓練(生活訓練)では、以下のようなスキルを学べます。
- 感情コントロール:ストレスや不安、抑うつ的な感情への対処法
- 睡眠コントロール:ガジェットも活用して生活リズムを整える方法
- 人間関係・コミュニケーション:アサーション(自他の考え方)、アクティブリスニング(積極的傾聴)などのトレーニング
- 自分に合った進路探し:職場や施設の見学、職場体験などを通じた自己理解の促進
Kaienの自立訓練(生活訓練)について詳しくは、下記の記事もぜひ参考にしてください。
関連記事:自立訓練(生活訓練)
適応障害の方の仕事に関するFAQ
適応障害の方が仕事に関してよく抱く疑問について、Q&A形式で解説します。
適応障害と診断されました。仕事は辞めたほうがいいのでしょうか?
すぐに「仕事を辞める」と決断するのではなく、休職、配置転換、退職、転職など、さまざまな選択肢があるため、まずは状況を整理しましょう。
適応障害は環境ストレスが原因で起こるため、ストレス要因から距離を置くことで回復が期待できます。どのような方法でストレス要因から離れるのが自分にとって良いのか、整理してみてください。
例えば、業務量の多さや職場の人間関係が原因であれば、職場に調整を相談する方法があります。業務内容そのものが負担になっている場合は、担当業務の変更や部署異動を検討するのも一つの手です。
休職制度がある場合や産業医に相談できる環境があれば、それらを活用するのも良いでしょう。制度がない場合でも、医師に相談し、「休養が必要」と診断されれば、診断書をもとに会社と話し合うこともできます。大切なのは、あせらず、回復を優先し、自分に最も合った方法を選ぶことです。
適応障害で休職中です。復職が怖いのですが、復職のタイミングはどう判断すればいいですか?
適応障害の休職から復職を考える際に、「再発しないか」「職場で気まずくならないか」など不安になるのは、ごく自然なことといえるでしょう。大切なのは、あせらず主治医と相談しながら復職のタイミングを慎重に見極めることです。
無理は禁物ですが、例えば以下の状態が見られる場合は、復職準備が整いつつある段階と考えられます。
- 睡眠と食事が安定している
- 日中に活動でき、外出や家事がある程度できている
- 仕事の話をしても強い動悸・涙・過呼吸などが出にくい
- 「復職したい気持ち」が少しでも芽生えている
復職に向けた準備としては、下記のような取り組みが不安の軽減や心身の慣らしに役立ちます。
- 生活リズムを勤務時間に近づける
- 軽作業を決まった時間に行い、集中力や体力を確認する
- 会社と業務量や時間の調整、在宅勤務の可否などの相談する
- リワークや就労移行支援などを活用し、復職の練習をする
無理な復職は再発のリスクを高めるため、段階的な復帰や環境の見直しも視野に入れるようにしましょう。
適応障害かもしれないけど診断がなくても、就職や働き方の相談ができる場所はありますか?
適応障害と診断されていなくても、就職や働き方の相談ができる場所は多くあります。
例えば、ハローワークでは在職中・休職中を問わず、誰でも相談が可能です。特にメンタルの不調を抱えている場合は、医師の診断書や障害者手帳がなくても、「障害者専用窓口」で高い専門性を持つ相談員に相談できる場合があります。
また、全国にある「障害者就業・生活支援センター」では、障害のある方が仕事と生活の両面について相談できる施設です。全国に設置されており、医師の診断書がなくとも、就業や生活に困難を抱えている場合には相談できるケースが多いため、お近くのセンターに問い合わせてみましょう。
さらに、Kaienでは適応障害などのメンタルの不調を抱えている方に向けた就労移行支援やリワークなどさまざまな支援を提供しています。見学や相談から気軽に始められますので、下記記事もぜひ参考にしてみてください。
関連記事:リワークは適応障害の方も利用できる?リワークのメリットも解説
適応障害で仕事について悩みを抱える方はKaienへご相談を
適応障害により仕事に悩みを抱える方は少なくありません。つらさを感じたときは、職場環境の見直しや業務量の調整、上司や専門家への相談など、周囲の協力を得ながら対処するようにしましょう。就職や転職、働き方に不安がある場合は、ハローワークや就労移行支援、リワークなどの支援サービスを活用するのも一つの方法です。
Kaienでは、精神的な不調を抱える方が自身の強みや特性を活かして働けるようさまざまな支援をしています。自立訓練(生活訓練)や就労移行支援、リワークなどの支援を提供しており、専門スタッフが親身にご相談に応じます。お悩みがある方は、どうぞお気軽にご相談ください。
監修者コメント
適応障害は、うつ病と並んで診断書に記載される診断名として非常に多く、外来でも「仕事がつらい」という訴えの背景にあることが多い診断です。原因となっているストレスが比較的明確なのが特徴ですので、治療はまずそのストレスから離れること、職場が原因なら職場から離れることが原則になります。うつ病より軽いと考えられてしまうこともありますが、実際にはそんなことはなく、必要な休養はうつ病と同じ程度と考えてください。
その上で、記事にある「何がしんどいかから仕事の条件を決める」という視点はとても大事だと感じます。私の経験では、何度か適応障害を繰り返す方の場合、職場が変わっても同じ「しんどさ」が繰り返されることがあり、そこには発達特性を含めた本人側の要素が関係していることがあります。特性面への対処を始めることで、これまでより良い形での就労が可能になることもありますので、休養中に一度は主治医と話題にしてみてください。
また、主治医が診察室で把握できる職場の情報にはどうしても限りがあります。産業医のいる会社なら面談を申し込み、何が辛いのかを伝えることが解決の糸口になりますし、転職を視野に入れるなら就労移行支援などの支援者に職場探しを手伝ってもらうことをお勧めします。

監修 : 松澤 大輔 (医師)
2000年千葉大学医学部卒業。2015年より新津田沼メンタルクリニックにて発達特性外来設立。
2018年より発達障害の方へのカウンセリング、地域支援者と医療者をつなぐ役割を担う目的にて株式会社ライデック設立。
2023年より千葉大子どものこころの発達教育研究センター客員教授。
現在主に発達障害の診断と治療、地域連携に力を入れている。
精神保健指定医、日本精神神経学会専門医、医学博士。
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