職場の期待に向き合い叶えた復職。すれ違いを解消して開けた再スタート

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 約8年間の社会人経験を経て、休職を経験されたTさん。復職を目指してKaienのリワーク(復職支援)に通い始めました。復職に向けた職場からのフィードバックに向き合いながらも、支援員とともに課題の分析と丁寧なやり取りを重ね、見事に復職への道を切り拓きました。本記事では、Tさんがリワークで得た学びや変化についてお話を伺いました。


  • 年齢・性別:30代・女性
  • 障害名・診断名:適応障害
  • 得意なこと:一人でコツコツ進める作業、事前の準備や予定立て
  • 苦手なこと:雑談や自分から話しかけること、自己開示、指示が曖昧な作業、SOSを出すこと
  • 利用したサービス:Kaienリワーク(復職支援)
  • 復職先:事務職(既存の職場へそのまま復職)

環境の変化で気づいた「人との関わりづらさ」と、就職までの道のり

――― まず、幼少期や学生時代の性格について教えてください。

小さい頃は、真面目に取り組もうとしつつも、嫌なことがあると逃げてしまうようなところがありました。うまく物事が進まないときに「全部自分のせいだ」と思い込んでしまう癖は、昔からあったように思います。

――― 周りと自分との違いや、生きづらさを感じ始めたのはいつ頃でしたか?

中学に入った頃ですね。小学校のときは6年間同じクラスで周囲と打ち解けていたのですが、中学で新しい環境になった際、人との関わり方に苦手意識を持つようになりました。周りは自然に友達を作ったり雑談を楽しんだりしているのに、自分は輪に入っていくのが難しくて。1人でいる方が楽だと感じることが多くなりました。

――― その後、就職までの道のりはどのようなものでしたか?

高校卒業後に大学受験をしたのですがうまくいかず、浪人生活を経て就職へと切り替えました。その後2〜3年ほどのアルバイト期間を経て、現在の会社に入社しました。今の職場では事務職として8年ほど働いています。

職場での異動と休職。主治医の勧めで知ったKaienのリワーク支援

――― 休職に至った経緯と、Kaienを利用し始めたきっかけを教えていただけますか?

2024年の12月から休職することになりました。主な原因は人間関係や業務上のコミュニケーションでの悩みからです。休職を経て復職を目指すにあたり、主治医から「一人で抱え込まず、外に出て人と関わる機会を持った方がいい」とアドバイスを受け、リワークの利用を勧められました。そこからKaienを知り、2025年6月からリワークセンターに通い始めました。

訓練を通じて見えてきた「自分の課題」とコミュニケーションの工夫

――― リワークでは具体的にどのような訓練に取り組まれましたか?

開所日は毎日しっかり通い、午前はストレス対処、コミュニケーションなどの講座、午後は職業訓練やグループワークに積極的に参加しました。個人ワークでは自分史を作成したり好き嫌いを掘り下げたりして自己理解を深め、職業訓練では復職に向けて、実際の業務に近い形での作業に取り組みました。

――― 訓練を行う中で、どのような気づきや学びがありましたか?

職業訓練を通じて、自分の具体的な課題が表面化しました。例えば、「曖昧な指示をくみ取ること」「困ったときにSOSを出すこと」「話し合いながら情報を整理すること」が苦手だと実感しました。また、どうしても他人と自分を比べて落ち込んでしまう癖があることにも気づきました。

訓練の中では、そうした自分の課題とどう向き合っていくかを考えていきました。まずは業務に着手する前に認識のすり合わせを徹底しました。「どういう作業をどこまで進めるのか」を明確にしてから動くことで、迷う時間を減らせるようになりました。また、作業中の状況報告や「終わりました」という完了報告、さらに打ち合わせの場でも「これってこういう意味ですか?」と自分の中の違和感を質問として言葉にできるよう練習を重ねました。

支援員を交えた対話で課題を整理。「客観的な評価」が復職の後押しに

――― 復職に向けた職場とのやり取りは、どのように進められましたか?

復職の調整は比較的長期間だったと思います。職場からは「同じ状況になったときにまた休職しないか」という点を懸念されていて、復職に向けた成果物を提出した際に、「変化や成長が見られない」ことをご指摘いただくこともありました。

――― その状況を、どのように乗り越えていったのでしょうか?

一人で抱え込まず、支援員の方と壁打ちをしながら気持ちを切り替えました。「まずはこれだけをやりましょう」とスモールステップで目標を設定してもらい、試行錯誤しながら進めていきました。さらに、職場・人事担当・リワークセンターでの三者面談や、人事担当・自分との二者面談を実施していただきました。その中で、職場が何を求め、どこをどう変えてほしいと考えているのかが明確になり、ようやく前に踏み出せるようになりました。

――― Kaienでの訓練実績や評価は、復職調整にどのように役立ちましたか?

自分一人で「これをやりました」と主張するだけでは伝わりにくいですが、リワークでの職業訓練の取り組みや「こういう工夫をした」というプロセス、そして支援員の方からの客観的な評価を書類として提出できたことが大きかったです。第三者の目線から見た成長を示せたことで、職場側にも自分の変化を理解してもらいやすくなりました。

人と関わる怖さを克服し、自分らしい形で新しいスタートを切る

――― プログラムや利用者同士の関わりで、役に立ったと感じる点はありますか?

グループワークや昼の交流タイムに毎回参加したことです。人と話すこと自体に怖さがあったのですが、リワークという安心できる環境の中で少しずつ会話に慣れていくことができました。「劇的に意見を言えるようになった」というわけではありませんが、人と関わる心理的ハードルを下げる良い練習になったと感じています。

――― これから復職を迎えますが、今後の目標や意気込みを教えてください。

復職後は、今のところ休職前と同じ業務量・内容の事務職に戻る予定です。不安はありますが、まずは無理をしないよう自分のペースを維持することが第一の目標です。

休職の原因となったコミュニケーション面についても、過去の振り返りから「相手が求めている意図とこちらの認識のすれ違い」が原因だったとわかりました。これからは「自分ができること・苦手なこと」を事前に自己開示し、上司の指示の意図をしっかり確認しながら動くことで、良好な人間関係を築いていきたいです。

――― 最後に、Kaienの利用を検討している方や利用中の方へメッセージをお願いします。

相手から何を求められているのかを知ることで、自分がどう動くべきかが見えてくると思います。また、SOSを出すのは私もまだ苦手ですが、「助けてもらえる場所や人は頼っていいんだ」と思えるようになることがとても大切だと実感しています。一人で抱え込まず、周囲を頼りながら進んでいってください。

付録:Tさんのパーソナルな話題

――― 休日の過ごし方や、リフレッシュになっている趣味はありますか?

私には大好きな「推し」がいるので、ライブやイベントに行くのが一番の楽しみでありモチベーションになっています!遠征の準備をしている時間もすごく楽しいです。

こちらはよく行く公園です。目の前にあるオリックス劇場はよくライブやイベントで訪れる場所であるため、ここでご飯を食べながら楽しかった思い出や今後のイベントを想像して日々の活力にしていました。

――― 最近も何かイベントに行かれましたか?

はい!先週も大阪で開催されたライブに行ってきました。日常の中で「次のライブがあるからここまで頑張ろう」と思える予定があると、日々の励みになります。

現在推しのツアー中で、そのグッズのぬいぐるみになります。復職後はツアー最終日を楽しみに頑張りたいと思います。

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