もう一度、社会とつながるために

引きこもりの日々

私は中学生の頃から学校に通えなくなりました。最初は体調が悪い日が増え、次第に学校に行くこと自体が怖くなってしまいました。周りの目が気になり、自分はみんなと違うのではないかという不安が募るばかりでした。高校は通信制を選び、なんとか卒業することはできましたが、その後は家に引きこもる生活が続きました。

昼夜逆転した生活、誰とも話さない日々。このままではいけないとは思いながらも、どうすればいいのかわかりませんでした。そんな中、家族の勧めでKaienの自立訓練のことを知り、一歩踏み出してみようと決意しました。

生活リズムの立て直し

最初に取り組んだのは、昼夜逆転した生活を改善することでした。Kaienでは、毎日のスケジュールを決め、それに沿って行動する練習をします。最初は朝起きるだけでも精一杯で、通所することすら大変でした。でも、スタッフの方々が無理のないペースで支えてくれたおかげで、少しずつ生活リズムを整えることができました。

決まった時間に起き、食事をとり、適度に外出する。そんな当たり前のことが、私にとっては大きな挑戦でした。しかし、毎日繰り返していくうちに、朝起きて日中活動することが少しずつ普通になっていきました。

人と関わることへの挑戦

引きこもっていた間、私はずっと人との関わりを避けてきました。そのため、Kaienでのグループワークやプログラムに参加することには、最初とても抵抗がありました。自分の意見を話すことが怖く、何か間違ったことを言ったらどうしようと不安ばかりでした。

でも、Kaienでは「間違っても大丈夫」と言ってもらえました。スタッフや仲間たちが優しく受け入れてくれる環境だったので、少しずつ自分の気持ちを伝える練習ができました。相手の話を聞くこと、自分の思いを言葉にすること。その積み重ねが、私の自信につながっていきました。

自分のペースで未来へ

Kaienでの経験を通じて、私は少しずつ前に進めるようになりました。まだ不安や迷いはありますが、それでも「自分にはできることがある」と思えるようになったのは、大きな変化です。

今は、まず短時間のアルバイトをすることを目標にしています。焦らず、自分のペースで進んでいこうと思います。Kaienで学んだことを活かしながら、少しずつ社会とのつながりを広げていきたいです。

「以前の自分とは違う」と思えるようになった今、新しい未来を描けるようになった気がします。