発達障害 × ゲーム『ゲーム・ネットを通し当事者の世界を知る ~周囲が上手に付き合うためにできることと難しいこと~』

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子育てや生活習慣づくりにおいて何かと悪者にされがちなゲームですが、Kaienでは想像力の育成やコミュニケーションの促進として訓練に取り入れられている他、アメリカではゲームを用いたADHD治療・改善の取り組みもあります。

しかし、親にとっては子供のゲームとの付き合い方について悩まれている方も多く、生活訓練の利用者の例としてゲームとの付き合い方がうまくいかず昼夜逆転してしまう等の事例もあげられております。そんなゲームとの付き合い方についてネット依存専門心理師の森山さんにお話を伺いました。

動画

こちらから(ハイライト版フルバージョン

今回のゲスト

森山 沙耶さん (MIRA-i 心理師)

心理士に聞くゲーム・ネット対策

なぜ生活リズムが乱れてもなおゲームにハマるのか

森山さん: ネット及びゲームにのめり込んでしまう理由としては現実逃避という要素が強いです。日常のストレスを発散する為に行うゲームの時間が勉強や仕事、睡眠時間などを圧迫し、その結果としてより強いストレスを得てしまうという負の循環に陥ってしまいます。

依存症は病気であり、意志の弱さや怠慢が原因ではなく、一見困ってないように見えていても本人には葛藤や苦しみがあります。本人からゲーム取り上げてもストレス解消が不可能になり、よりストレスを溜めてしまい根本的な解決にはなりません。本人にとってのゲーム以外のストレス解消の場として安心できる場所や信頼できる人を作ることが大事です。

発達障害*の人がゲーム依存になる時に出る傾向

森山さん: 発達障害はゲーム依存症との併存が多いという研究報告があり、その中でも特に報告されているのがADHDとASDの2つです。ADHDはゲーム依存症と共存しやすくFPS(一人称視点シューティングゲーム)などの瞬発力が求められるゲームと相性が良いとされています。過集中によって感情のコントロールがしにくくなる他、切り上げることが困難になりやすいです。ASDは黙々とプレイするシングルプレイのゲームと相性が良く、プレイ時間が長くなる傾向にあるとされています。

発達障害の人がゲームとどのように付き合えばいいのか

森山さん: どちらの障害でも本人が納得できるルール(終わる時間の約束等)を作ることが大事です。感情のコントロールは安全な発散方法を作り、周囲は怒りを否定せず本人に寄り添うことが重要となります。問題の原因はストレス対処や好きなことをやめるスキルの不足なのでそのスキルを養いましょう。他に依存を回避する為に様々な趣味を持ち、活動をすることで1つのことに依存しにくくなります。

まとめ

Kaienの生活訓練や中高生向けのガクプロ、子供向けのTEENS等のサービスでもゲームとの付き合い方を学ぶ上で役立つ他、森山さんの所属している依存回復サービスMIRA-iでも家庭内だけでは解決し得ない問題の解決やその問題に対する客観的な視点を得られる等の利点があります。

他にも様々な質問にお答えいただいています。その様子は、ぜひ動画フルバージョンをご覧ください。

*発達障害は現在、DSM-5では神経発達症、ICD-11では神経発達症群と言われます

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