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大人のLD(学習障害)▽主な特徴 ▽診断基準・チェックリスト ▽仕事の選び方 ▽仕事での困り感と対処法

 発達障害の1つであるLD(学習障害)は先天性であり、学校での勉強に限らず特定の分野の学びに困難があることを指します。このページでは大人のLDの特徴や診断基準、適職の探し方や仕事での困り感の対処法についてまとめています。なお、子どものLDについては当社の小中高生向け放課後等デイサービス・TEENS のウェブサイトをご覧ください。

【参考】大人の発達障害者向けの職業訓練・就活支援
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この記事でわかる事

大人のLD(学習障害)の主な特徴

「読み」「書き」「計算」 特定の課題に難しさあり

 LDは”Learning Disorder”または”Learning Disability”の略で、日本語では学習障害と呼ばれています。Disorderは医療の場面で、Didabilityは教育の場面で多く使われているようです。最新の診断基準であるDSM-5では限局性学習症SLD=”Specific Learning Disorder”)に名称が変更されました。「限局性」という言葉が示すように、全体的には理解力などに遅れはないものの、読み書き計算など特定の課題の学習に大きな困難がある状態のことを指します。大きくは以下の3つに分かれます。

  • 読字障害ディスレクシア):文章を正確に読んだり理解することに難しさがある。
  • 書字表出障害:文字や文章を書くことに難しさがある。
  • 算数障害:数を使った概念の理解や計算に難しさがある。
学校で目立ちにくい「聞く」「話す」でつまづく人も

 学校の勉強はどちらかといえば「読み」「書き」の力を伸ばすことに比重が置かれています。教科書を読んで理解し、ノートに理解したことを書いたり、テストの時には答案を書き提出します。学校での学習で読み書き計算につまづきがあると目立ってわかりやすいため、LDの可能性があるかどうかを教員が探ることもしやすいでしょう。

 一方で、学校の学習でももちろん「聞く」「話す」能力も必要になります。例えば授業で先生の話していることを聞いて理解したり、質問されたことを自分で考えてまとめて発言する時などです。ただし現在学校で多く採用されている講義形式だと、聞くことや話すことが苦手でも、後で教科書を読み直したり発言する機会を避けたりすることで、つまづきがあまり表面化せずに学校生活を過ごせてしまうことも少なくないようです。

 LDの診断基準の中には特に明記されていませんが、この記事では聞く力、話す力の弱さについてもLDの概念に含めてお話ししていきます。

特定の課題の学びづらさ 子供は勉強で 大人は仕事で

 LDのある人は子供の時には学校の勉強についていけなくなることが最も大きな困り感になりますが、大人になると働く時に指示理解の難しさやミスの多さによって業務をうまく進めることができないことが問題になります。また他の作業は問題なくできているのに決まった作業だけ「こんなところでつまづくの?」というところで難しさが出ることから、周囲の上司や同僚からどうしてつまづいてしまうのか理解が得づらく、やる気がないのではと叱責されてしまうこともあります。そのため対人コミュニケーションに不安や恐怖を感じるようになってしまう人も少なくありません。

大人になってから初めてLDが見つかることもある

 特定の分野での学習の苦手感は、小中高生時代に教師が気づくこともありますが、「ただ単に勉強が苦手」と思われてしまい、本人としては困ってはいたけれど大人になるまで必要な支援を受けることなく過ごしてきたという方も少なくありません

 文部科学省では小中学校の教員が児童生徒の学習でのつまづきや困難に気づいて対応ができるように2004年に小・中学校におけるLD,ADHD,高機能自閉症の児童生徒への教育支援体制の整備のためのガイドラインリンク の試案を策定しています。これらの効果から以前よりは特別支援教育にアクセスできるLDの児童生徒の割合は増えているのではと思われます。しかし特にこのガイドライン以前に小中学生だった現在30代以上の方の中には残念ながら”見過ごされてしまった”方も少なくないようです。

LDとASD、ADHDとの併存も多い

 LDがある人の中にはASD(自閉症スペクトラム、アスペルガー症候群)やADHD(注意欠如多動性障害)もある人が多いです。そのため、「注意がうまく向け続けられない(ADHD的)」のか「文字をうまく目で追って読めない(LD的)のかなど、どちらの特徴によってつまづきが生じているのか判別がつきづらいことも少なくありません。大切なのは診断名にとらわれ過ぎずに、ご本人の実際の様子をよく見た上で仮説を立て、どんな工夫をすれば改善できるか検討して試してみることです。

大人のLD 特徴1 マニュアルを読んで理解するのが難しい

 作業の手順が整っている職場ほどきちんとしたマニュアルが用意されていることが多いですが、理解の助けとなるはずのマニュアルも、文章を読むのが苦手なLDの人は読むこと自体が大きな負担になりやすいです。新しい作業を教わる時にマニュアルだけ読んで自分だけで行うということも少ないかもしれませんが、口頭で説明を受けるときや、実際に自分が行ってみるときの理解の助けとしてマニュアルをスムーズに読めないとやはり不利になります。マニュアル以外にも、業務文書や連絡事項など読んでおくべきことはたくさんあるため、知っておくべきことなのに知らなかったなど情報の抜け漏れが起こりやすいです。

 また黙読するのが難しい人の他にも、音読するときにすらすらと読み上げられない人もいます。PCのモニターで文章を読むのが苦手で、紙に印刷したものであれば読みやすくなるなどデバイスによって読みやすさが変わる人もいます。

大人のLD 特徴2 メモが取れない

 作業を教わる場合は口頭で聞いた内容を正確に理解して、自分が実際に行う時には言われた通りのことを実行する必要があります。どんな人でも聞いたことを一度で全て覚えるのは難しいため、働く時には指示をメモに取ることが大変重要なのですが、手で文字を書くことが苦手なLDの人はその場でメモを取るのが難しいことが多いです。文字をうまく形を取って書けない人もいれば、ひらがなはOKだが漢字が苦手という人もいます。書くことはできるが書くスピードが遅い場合も、1つのことを話すたびにメモを書き終わるまで毎回指示している人を待たせることになり、指示に非常に時間がかかってしまって教える方も教わる方も負担を感じやすくなります。

 メモだけでなく、報告書や日報など業務で文章を書くシチュエーションは多いです。手書きでなくキーボードでの入力であれば問題なく”書く”ことができるLDの人も多いですが、職場で使われているフォーマットが紙のみだったり、デスクワークでなく歩き回って作業をする軽作業的な業務だとパソコンを使ってメモをすることは難しくなってしまいます。

大人のLD 特徴3 言われたことをその場で理解することが難しい

 職場では口頭で指示されることが多いですが、その場で言われたことを一度で理解することが難しくて業務を覚えるのに支障が出てしまう人もいます。5つの項目を言われても聞き終わるときには2、3個はもう頭の中から抜け落ちてしまうようなケースや、言われたことを覚えていてもかみ砕いて理解するのにしばらく時間がかかり、「わかりました」と返事ができるようになるまでに通常よりも何テンポも遅く、スムーズにやり取りが行うことができずに本人も周囲も困り感を感じるケースもあります。

 人によって「音を言葉として聞き取るのが難しい」「聞き取った言葉の意味を理解するのに時間がかかる」「理解したことをしばらく頭の中にとどめておくことが難しく抜け漏れが出る」などつまづく部分はそれぞれ異なるようです。

大人のLD 特徴4 聞かれたことをその場で伝えることが難しい

 口頭で質問をされたとき、質問された内容もわかるし、何を答えればいいのかも何となくはわかっているつもりなのに、いざ返事をしようとしてもうまく言葉にまとまらないという人もいます。無言になってフリーズしてしまう人もいれば、「○○の…○○で…」と単語程度なら出てくる人もいますし、ペラペラと話すことはできても必要のないことまで話してしまい、伝えたいポイントが相手にわかりにくいという人もいます。どちらの場合も業務で口頭でスムーズに必要なやり取りがしづらくなってしまいます。

 特に接客や電話対応など、臨機応変に状況に合わせてその場で伝える必要がある場合には難易度がアップします。定型的なやり取りであれば問題ないという人でも、これまでの経験からどうしてもお客様対応や外線に出ることに苦手感が強い人もいらっしゃいます。

大人のLD 特徴5 数字を使った業務や業務管理が苦手

 どんな業務にも数字や簡単な計算はどうしても含まれてきます。例えば文字のデータ入力は問題なくできていても、単純な数字の入力でも数に関係すると途端にミスが増える人もいます。

 また書かれた数字を扱わない業務でも、数の概念の苦手さから、納期までに完成させるためにどのくらいの作業スピードで行う必要があるかが見積もれない人もいます。今13時で15時までに業務を終わらせたいのであれば残りは何時間あるか見積もるには引き算が必要ですし、10個仕上げるためには何分で1個完了させればいいか見積もるにも掛け算や割り算が必要になるためです。

LD(学習障害)の診断基準・チェックリスト

LDの診断までの流れ

 大人のLDの診断は精神科や心療内科で受けることができます。LDを診ることができる医療機関はASDやADHDなど他の発達障害よりも少ないかもしれません。お住まいの自治体の障害福祉課や発達障害者支援センターなどでLDに詳しい医療機関の情報を集めた上で通院先を選ぶことをお勧めします。

 診察は1回あたり15~20分程度が一般的です。初診では生育歴の聞き取りなどで長めに時間を取ることもあります。もし子供の頃の教科学習の様子が分かる資料(通知表や学力テスト結果など)があれば初診の時に持参するとよいでしょう。職場で困っていることがあれば実際に起こったエピソードを診察時に伝えましょう。子供の場合はK-ABCリンク という検査を行うことが多いようですが、対象が18歳までのため、大人の場合はこれまでどんな部分で学習のつまづきがあったかというエピソードの聞き取りで検査に代えることもあるようです。

 通院頻度は特に他の二次障害がない場合は月1~2回が多いのではと思います。半年以上通院を続け、LDの症状が継続して現れていることが確認できると診断を受けることができます。

LDの診断基準

 最新の診断基準(アメリカ精神医学会 DSM-5)では、学習および学業に困難があり、学ぶための支援を受けているにも関わらず症状が持続している場合にLDと診断できるとしています。

①以下のうち1つ以上に当てはまり、少なくとも6ヶ月以上持続している

  • 文字や単語、文章を読むときに正確でなかったり速度が遅かったりする
    • 単語を読み間違えたりためらいながら読み上げる
    • 当てずっぽうで読むことがある
    • 発音が正確でない
  • 読んで意味を理解することが難しい
    • 文章が正確に読めていても文章に登場するものの関係性や意味理解ができていない
  • 文字を書くことが難しい
    • 文字の一部分を付け加えたり、入れ忘れたり、置き換えたりすることがある
  • 文章を書くことが難しい
    • 文法や句読点を複数間違える
    • 段落ごとに内容がうまくまとまっていない
    • 伝えたいポイントが明確でない
  • 数の概念、数値、計算を学ぶことが難しい
    • 数字やその大小、関係性の理解が弱い
    • 1桁の足し算を暗算でなく手の指を折って数える
    • 計算の途中で迷ってしまい別の方法に変える
  • 数を使って推論することが難しい
    • 数量の問題を解くために数学の概念や事実、方法を使うことが大変難しい

②本人の実年齢でできると期待されるよりも明らかに低いレベルまでしか作業できず、学校・仕事・日常生活で必要なことで支障が生じており、標準化されたテストや医師や専門家によって確認されている。(17歳以上の人は標準化されたテストの代わりにこれまでにどんな学習の困難さがあったかという生育歴で確認することも考えられる。)

学習の困難さは子供の頃から始まるが、年齢によって求められる水準が変化した結果学びにくさが分かることがあるため、それまでは完全には明らかにならないこともある(時間制限のある試験、厳しい締切で長く複雑な報告書を読み書きする、難易度が高すぎる勉強等)

④学習の難しさは知的障害や視力の低さ、他の精神・神経疾患、心理的及び社会的に困難な状況、学習に使う言語が十分に習得できていない、不適切な指導などでは上手く説明できない

LD(学習障害)の人の仕事選び

自分の役割を果たせればOK 弱みが目立ちにくい環境を選ぶ

 子供は学校で決められたカリキュラムをまんべんなく学ぶことが求められますが、大人が働く場合、企業では様々な業務を役割分担してそれぞれの社員が担当しています。任された業務をきちんと行うことができれば基本的には良く、なんでも他の人と同じようにできるオールラウンダーになることは必ずしも求められません。そのため、大人のLDの人が働く時には自分の弱みが目立ちづらい担当業務や職場を選ぶことが重要になります。

 職種については読字や書字、計算など自分が苦手とする作業ができるだけ含まれない業務を選ぶ必要があります。求人票に書かれている業務内容を読むだけでは対応できるかどうか判断が難しいので、できるだけ選考前や選考中に実習を行っている企業の求人を選ぶことをお勧めします。就労したら実際に担当する業務や類似の業務を行ってみて、企業の担当者に実務で通用する質やスピードで作業できているか確認していただくとよいでしょう。

 一方でどんな業務でも読み書き計算が必要になる場面はどうしても生じます。その場合は作業しやすくなるように、ご本人だけ通常とは異なる手順で作業を行ったり、補助器具を使用したりといった工夫を行う必要があります。そのため、応募する企業にこのような個人ごとに特別な対応をすることを前向きにとらえていただけるような社風や職場の雰囲気があるかどうかも大変重要です。支援機関のスタッフにLDのある人の雇用実績がある企業があるかどうか聞いてみたり、また実習で自分で行っている工夫を業務で行っても大丈夫か直接質問して確認してみましょう。

【参考】発達障害の特性にあう職場開拓

LD(学習障害)の人の仕事での弱みへの対処法

苦手な作業でもどこまでなら自分で対応できるか把握・説明できるように

 例えば一言で読字障害と言っても、文字を認識することが難しい人から苦労はするが工夫すれば読むことができる人まで様々です。「文が複数連なっていると読めない」「モニタ画面だと読めない」などどの程度苦手なのか、「箇条書きなら読める」「紙に印刷して自分で書き込みながらなら読める」などどの程度まで自分が対応できるかを知るのは大切なことです。業務を行うために自分でどんな工夫ができるか、また職場でどんな配慮をお願いすれば業務に取り組みやすくなるかを考えるのにこのようなアセスメントは必須だからです。職業訓練など実際の業務に近い環境で作業してみるとどんなところでつまづきやすいのか把握しやすいでしょう。

自分でできる弱みへの対処法

■アドバイス① 読むことに難しさのある方へ

 読むことに苦手感のあるの中には、目で文に視線を合わせ、読むために順次文に沿って目線を移動させていくことが難しい人がいます。例えば改行で次の文頭に目線をジャンプさせるときなどに、どこから読み始めたらいいかわからなくなることがあるようです。

 どこを目で追えばいいかわかりやすくするために、PCで閲覧することになっているファイルであれば印刷して自分専用のマニュアルを準備し、読んでいる行に定規を当てたり、自分で読みやすいように書き込みながら読むのが有効なことがあります。意味の固まり毎に丸で囲んだり、斜線を書き加えたり、下線を引いたり、レ点を入れるなど、人によって区切りを明確に認識しやすくなる書き込み方がそれぞれあるようですので試してみてください。

 また一般的な文章であれば問題ない人も、表の中の離れた列を見比べているとどこを見ていたかわからなくなってしまう人や、紙のデータをPCに入力する時に、紙とモニタを行ったり来たりしながら見ていると入力するべき行や列から大きくずれてしまうという人もいます。Excelなどの表計算であれば行や列を固定してスクロールし、データを隣同士に並べて見るようにしたり、紙データをスキャンしてモニタで2画面表示にして、見比べる時の目線の動きを最小限にするなど、自分がわかりやすく作業できるような工夫の仕方を見つけましょう。

■アドバイス② 書くことに難しさのある方へ

 手で文字を書くのが難しかったり遅いという人でも、タイピングはOKという人もいます。その場合は業務指示を受ける際にパソコンを使うことも1つの方法です。ただし上司の席まで質問をしに行くのにパソコンを持って歩くのは不自然ですし、印刷やピッキングなど立って行う軽作業を教わるときにパソコンは使えません。ポメラなどのテキスト入力に特化したデバイスを使えば立った状態でも職場で違和感なくキーボード入力でメモを取ることができます。

 手書きはできるが書くスピードが遅いという場合は、指示を受けているときにはキーワードだけ書き留めるなどその場では書く量を減らし、後で自分ひとりになってから書き足すことも検討してみてください。例えばマニュアルがあれば業務の指示を受けるときには必ず手元に準備し、すでにマニュアルに書いてあることは特にメモをする必要はありません。マニュアルに書かれていない内容があったら、マニュアルの関連箇所にキーワードをメモしたポストイットを貼ります。全ての説明が終わったら、記憶が薄れないうちにポストイットを貼った部分を改めてメモに書き起こしましょう。

■アドバイス③ 聞くことに難しさのある方へ

 聞くことに難しさがある人は、指示を受ける時には「メモ」と「確認」を是非行ってください。聞き漏らしがある人からは「少しくらいなら頭で覚えておけるだろう」とつい油断してしまうという声をよく聞きます。指示される量も事前には予測できないため、短くて簡単なことでも話を聞いたらメモする習慣をつけておくと安心です。仕事中は常にメモとペンを自分のすぐ近くにセットしておきましょう。

 また指示を受け終わったら、相手に断った上で、メモに書いた指示された内容を読み上げて、聞き漏らしがないか確認してもらうとさらに確実です。聞き取れなかった部分があればこのタイミングで改めて質問してください。聞き返すと失礼になるのではと心配する人もいますが、中途半端な理解で仕事を進められる方が指示した側からすると困ってしまいますので、わからないことを質問してもらえた方がありがたいものです。聞き返しが頻繁になりそうな場合は配慮事項として事前に職場に伝えて対応をお願いしておくのも良いでしょう。

 聞いたことの理解に時間がかかってしまう人は、一度指示を受けたらひとりで自分で書いたメモを読み返しながら聞いた内容を確認しなおします。わからなかったことはメモに印をつけておき、後でまとめて質問しましょう。このようにすれば、指示する人の時間を必要以上に使うことなく、十分理解するための時間を取ることができます。

■アドバイス④ 話すことに難しさのある方へ

 話したいことを上手くまとめて話せない人は、時間に余裕のある時には自分の話したいことを事前にメモでまとめてから質問や相談に行くことをお勧めします。話したいことがいくつあるか整理しておくと、メモを見ながら話すことで伝え漏れが減ります。また何についての話をするのかを最初にお伝えできるように話の「小見出し」を考えておくと、聞き手にとっても話が分かりやすくなりますし、話す側も自分が何を話せばよいか明確になり話がしやすくなります。電話を受ける時に使う伝言メモが市販されていますが、同じようなことを行うイメージです。

 言いたいことを整理して伝える練習をして少しずつ上手くなっても、急に話を振られて答えなければならない場面では苦手感は続くと思います。しかし接客などの臨機応変さを求められる職種を避ければ、どうしてもその場で答えなければいけないような用件はそこまで多くないのではと思います。「少し待っていただいてもよろしいですか?」「確認してお伝えします」などと答え、一旦考える時間をもらって対応するようにしましょう。

■アドバイス⑤ 数の理解や計算に難しさのある方へ

 数字が関わると業務でミスが増えてしまう人は、数字を扱わないことはなかなか難しいかもしれませんが、作業の仕方を工夫することで数字を扱う負荷を最小限に減らすことができないか検討しましょう。例えばExcelなどの表計算ソフトに数字を直接入力するとたくさん入力間違いがあった人も、入力を選択式にしてプルダウンメニューから選ぶ形にしたところ大きくミスが減ったりします。

 また時計を見ても作業の残り時間がイメージできない場合は、作業中に時計を見て残り時間を何度も計算する必要がないように、PCやスマートフォンの機能を活用して、作業終了時間の30分前などにポップアップやバイブレーションで知らせるよう設定しておくのもよいでしょう。シンプルに例えば「15:00で作業完了させる」と書いた付箋をPCモニタや時計に貼っておくだけでも気づきやすくなります。

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