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HOME宮尾医師 寄稿記事カサンドラ症候群(後編)―夫婦がお互いの立場になって考える―

カサンドラ症候群(後編)―夫婦がお互いの立場になって考える―

アスペルガー症候群カサンドラ症候群パートナー家族発達障害

夫が注意すべきこと

まず、発達障害を持つ夫が、注意すべきことが一つあります。

「外の自分を家の中に持ち込まない」ということです。

家族の中で奥さんが落ち込んでいるということは、
「夫」として、奥さんへのケアが必要だ、ということになります。

会社では基本即断即決でも、家では即決してはいけません。
例えば、外から帰ってきたら、
妻が
「今日はすごく大変だったの、あなた、聞いて」
と言った時に、
「うるさいな~、会社で疲れているのに。そんな話聞いていられるか」
と夫が言ってしまったら…。

夫の立場になれば、とても忙しくて、
会社でボロボロになって帰ってきた場合、
そう言いたくなる気持ちは正しいと言えますね。

旦那さんからそういった相談があった場合は、
どんぐり発達クリニック理事長の宮尾益知院長は、
「女性が『なんとかしてよ』と言う時は、
『なんとかして』という意味じゃなくて、
『そうだったんだ、そんな大変だったんだ』と
一回妻の気持ちを受けて、
それから『わかったよ、苦労をかけてごめんね』と言った方がいい」
とアドバイスしているといいます。

また、家に帰って来たときには、
こんな風に考えてみてください、
とも話しているといいます。

「あなたは家の中の経営は、奥さんに任せています。
いわば個人商店です。
ということは、あなたは家に帰ってきたら、
個人商店の一日の経営がどうだったか、
必ず聞かなきゃいけません。それは義務です」と。

このように、義務や法律のように、
ある程度役割として理解することが大事です。

夫は「外の世界」仕事では、
何でも即決で、冷静な判断が求められます。
儲けも考えなくてはいけません。
そして、悪いことがあったら、
時に非情に切り捨てることもしければならないのです。
それが「外の世界」、「社会」です。
ところが「内の世界」、つまり、家庭の中では、
そうではありません。

切り替えられず、外の世界の
「仕事人」のまま家の中で過ごしてしまうことで、
そういった対応の夫に対して、
妻はストレスを感じ、問題が起きてしまうと言えます。

大切なことは、お互いが相手の立場になって考えること

お互い、相手の立場になって、

「相手が言っていることは正しい」
と理解することがまず、大事です。

例えば、妻は夫の立場になって、
一日中働いて、満員電車に乗って帰ってきて、
まず少し休みたいと思う夫の気持ちを理解してあげましょう。

いつもなら「私の話もきいてよ!」と声を荒げたくなる瞬間も、
夫の立場になれば、時にイライラして、
これくらいのことを言ってしまうかもしれない、
と、夫の気持ちが分かり、
ちょっとした言動も認めてあげられるようになるかもしれません。
お互い人間ですから、完璧でいられるはずはありません。
変換しないといけないのですね。

すると、家族の中に「悪い人」はだれもおらず、
みんな一生懸命生きている、と思えてくるはずです。

結局、家庭がうまくいっていない理由は、
夫だけにあるわけではありません。
解決法としては、家族みんなが「人の気持ちを考える」
ということに尽きます。

監修 : 宮尾 益知 (医学博士)
東京生まれ。徳島大学医学部卒業、東京大学医学部小児科、自治医科大学小児科学教室、ハーバード大学神経科、国立成育医療研究センターこころの診療部発達心理科などを経て、2014年にどんぐり発達クリニックリンクを開院。
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