見えない発達障害 カモフラージュしていませんか?

二次障害のリスクが高まる恐れも
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カモフラージュは迷彩という意味です。発達障害*の文脈で使われるカモフラージュは、普通っぽく見せて生活していることを意味します。

近年、日米の研究により、発達障害の人がカモフラージュをして生きていると、不安障害やうつなどの二次障害が発症しやすくなることがわかりました。擬態とも呼ばれます。

「普通に見える」というあなたの言葉が、発達特性のある人たちを追い詰めていませんか

普通に振舞うための涙ぐましい努力…

発達障害の人の多くは「普通」を目指しています。普通にならないと、いじめを受けたり、周囲との軋轢が生まれる可能性が高くなるためです。

例えば…笑顔の練習をしている人、目を合わせるための工夫をしてい人、声の大きさを都度調整している人、ミスや抜け漏れがないように毎日格闘している人…。

もちろん発達障害の傾向がない人も自分を良く見せるために様々な調整をしていますが、自らの個性・特性を大きく変容させるほど、あらゆる場面で変化させていることが、発達障害の特性有りの人には多いと思われます。

リスクが高い 女性・未診断層

研究では、他者からの評価と自らの評価がずれている度合いをカモフラージュの強弱と定義。カモフラージュ度に応じて、二次障害などのリスクがどの程度かを分析しています。年齢層も乳幼児から高齢者と幅広く行われました。

その結果、特に18~35歳の女性で、不安や抑うつが強い傾向がみられ、カモフラージュによる影響が出やすく、高リスクであることがわかってきました。

まだ診断を受けていない、未診断の人たちでも、周囲からの理解や配慮を受けづらく、カモフラージュ度が高くなるため、二次障害のリスクが高くなりやすいことが懸念されます。

早期発見・早期療育

では対策は?というと、今まで行われてきた基本が重要だと思われます。まずは早期発見・早期療育です。

発達障害はスペクトラムで存在し、誰しもがその可能性を感じるほど明確には定義しづらいものでしょう。特に専門家ではなく自己判断で問題ないとすると、上記で見た通り、後々、二次障害を深刻にさせ、防げたリスクを大きくしてしまう可能性があります。

このため違和感がある場合は専門家を訪ね、診断やアセスメントをしてもらいましょう。特徴を客観的に把握することで、本来の自分らしさを活かしやすくなり、また適応しづらい社会生活の各場面での対策も適切に取れることが多くなります。

自分の特徴を理解するのは発達障害のレッテルを貼られることではありません。自分を守るためにも、心に大きな影響を与えやすいカモフラージュの危険性に早めに気づきましょう。

参考

*発達障害は現在、DSM-5では神経発達症、ICD-11では神経発達症群と言われます

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