社交不安のある方の仕事探しはどうする?仕事や就職が怖い場合の対処法や支援先を紹介

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内気な性格だったり人付き合いが苦手だったりすると、できるだけ人と関わらずに生活したいと思う方も少なくありません。しかし、仕事となるとそうはいかず、人前での会話や職場の人間関係に疲弊してしまう方も多いでしょう。

こうした社交不安のある方は、仕事や就職に対して恐怖心やストレスが溜まりがちです。中には社交不安症を発症し、休職や退職を検討している方もいるかもしれません。

本記事では社交不安のある方向けに、仕事に対する不安を軽減させる方法や、仕事探しのポイントについて解説します。就職や転職の際に利用できる支援機関についても紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

社交不安とは

十人十色という言葉があるように、性格や得意・不得意は人によりさまざまです。中には、内気な性格で人と話すのが苦手だという方もいるでしょう。学生時代は「授業の発表がつらい」、「友だちの輪の中になかなか入れない」などと悩んだ経験もあるかもしれません。

このように、人との関わりが苦手で不安や恐怖を感じる状態を社交不安といいます。学生時代は極力社交を避けた生活が可能だったかもしれませんが、就職などで社会に出ると嫌でも人付き合いをしなければならない場面が出てくるでしょう。

社交不安があるからといって、イコール病気というわけではありませんが、仕事の影響で対人関係などのストレスを抱えると心身の不調につながる恐れがあります。心身にSOSサインが出た場合は無理をせず、休養や転職なども視野に入れることが大切です。

社交不安症とは

人前に出ると緊張や不安があまりにも強く、仕事や生活にも支障をきたしてしまう場合、社交不安症に当てはまるかもしれません。社交不安症は、以前は社交不安障害(SAD)と呼ばれていた不安症の1つです。社交恐怖と呼ばれたり、従来は対人恐怖症という呼称も使われていたりしました。

不安症の中でも社交不安症は、注目されたり人前で恥ずかしい思いをしたりすることが怖くなり、人と会話することや、繁華街や電車、バスなど多くの人が集まる場所にいることに、強い苦痛を感じる症状が現れます。そのように感じることに自分でも「おかしいな」と気付いても、その感じ方を抑えることがなかなかできません。

社交不安症の主な症状

社交不安症では、恐怖や不安を感じる場所や場面で、次のような症状が出る場合があります。

  • 息苦しく感じる
  • 心臓がドキドキする
  • 冷や汗をかく
  • 頭の中が真っ白になる
  • 手足が震える
  • 声が震えたり、上ずったりする
  • 顔がほてったり、赤くなったりする
  • めまいや吐き気がする
  • のぼせる
  • 胃やおなかが痛くなるなどの消化器症状が出る

社交不安症になると、だんだんと恐怖や不安を我慢しながら生活するようになり、生きづらさを感じることがあります。また、恐怖や不安を避けたい気持ちから、人と会うことや外出を避けるようになるケースも少なくありません。それから、対人恐怖やあがり症も、社交不安症の症状に含まれることもあります。

社交不安症の受診の目安

社交不安症は、心療内科や精神科、メンタルクリニックなどで診断を受けることが可能です。不安や恐怖を回避するような行動が一定期間続いており、次のようなサインが見られる場合には、一度受診してみることをおすすめします。

  • 対人関係に悪影響が出ている
  • 職場で人前での発表など対人場面を避けている

精神疾患の診断については、医師によって診断のばらつきが出ないようにするために、国際的な診断基準が設けられています。主な診断基準は次の通りです。

  • 「DSM-5-TR」(「アメリカ精神医学会「精神疾患の診断・統計マニュアル」第5版Text Revision)
  • 「ICD11」(世界保健機関(WHO)「国際疾病分類」第11版)

社交不安症と発達障害との関連性

社交不安症のような症状が幼少期から見られる場合、その背景に発達障害*が隠れている可能性があります。発達障害は生まれつきの脳の特性ですが、発達障害が原因で生きづらさを感じることも多いでしょう。そのストレスが後天的な精神的トラブルの発生につながることを、特性が引き起こした「二次障害」と呼びます。

また、発達障害の二次障害の1つに不安症があり、その中に社交不安症も含まれます。発達障害と不安症で感じる不安はよく似ていて、区別は困難です。ただし、発達障害は生まれつきの特性なので一生付き合っていくことに対し、不安症は適切な治療をすれば治る可能性があります。

社交不安のある方が仕事を怖いと感じる原因

仕事をしていると多くの人と関わる場面がよくあるので、難しさを感じたり、悩んだりすることも出てくるでしょう。社交不安のある方が仕事でよく困る場面には、次のようなものがあります。

  • 取引先やお客様、上司、同僚などと会話する
  • 会議など多くの人が集まる
  • 人前で発表やプレゼンをする
  • 電話をかけたり受けたりする

上記のような「仕事の業務上、多くの人が集まる環境」だと、人の視線が気になって集中できなくなったり、視線を向けられると声や手足が震えたりし、社交不安を感じやすくなります。そのために失敗することや、周りの視線が気になって不安が強くなり、結果として仕事自体が怖くなってしまうケースが多いのです。

仕事への恐怖心や不安を軽減させる方法

仕事への恐怖心は、どこで何をしているときに感じるのかで軽減させる方法が異なります。

職場内の環境や業務内容に対して恐怖心を感じる方は、業務量や仕事自体を変えてしまうのも1つの方法です。一方、通勤時に不安が大きくなる方は、リモートワークや在宅勤務など働き方を変えることで負担の軽減が期待できます。

ここでは、恐怖心や不安を感じる場面に合わせた対策方法を紹介していきます。

業務量や職場環境を見直す

社交不安があって仕事の作業に支障が出ている方は、業務量や職場環境を見直してみましょう。例えば、出張を減らしてもらう、通勤負担のない在宅勤務やリモートワークに変更してもらうなどが挙げられます。

また、業務時間や出社する日を少なくすることでも、精神的・体力的なストレスの軽減につながります。まずは、自分の業務内容や働き方への配慮を受けるためにも、上司や同僚に相談をすることが大切です。

このように、社交不安などを理由に業務量や職場環境を見直すことは、合理的配慮とされており、法律で提供が義務化されています。上司や同僚に障害を打ち明けるのが怖いと感じる方もいるかもしれませんが、職場環境の改善や適切な配慮を受けるためにも、信頼できる人に相談してみましょう。

向いている仕事に就く

職場環境が原因で社交不安が強く出てしまう場合は、転職して自分の向いている仕事に就くのも1つの方法です。例えば、電話対応やプレゼンなど人との関わりに恐怖を感じるときは、人との関わりの少ない仕事を探してみましょう。

他にも、通勤時の人込みや視線が苦手な方は、エンジニアやWebデザイナーなど在宅でもできる職種に就くのがおすすめです。社交不安のある方に向いている職種や業務内容については、次で詳しく見ていきましょう。

社交不安のある方に向いている仕事とは

ここまで紹介してきたように、社交不安のある方は仕事中のさまざまな場面でストレスや不安を抱えてしまいがちです。社交不安がありながら仕事をするには、緊張や不安をできるだけ感じにくい仕事を選ぶことが大切です。

ここでは、社交不安のある方に向いている仕事を紹介します。仕事選びに悩んでいる方は、ぜひチェックしてみてくださいね。

自分のペースで、一人で黙々と作業をこなせる仕事

自分のペースで一人で黙々と作業をこなせる仕事なら、周りの人と会話をしたり上司から指示を受けたりする場面がほとんどありません。周囲の人の存在が気になりにくいので、社交不安のある方でも緊張や不安を感じにくいでしょう。

人との関わりが少ない仕事なら、対人関係に悩むこともありません。仕事で人と関わることに強い不安を感じる方は、一人で作業ができる仕事を選びましょう。

一人で黙々と作業ができる仕事には、以下のようなものがあります。

  • 事務作業
  • 工場の軽作業
  • ライン作業
  • 研究職
  • エンジニア
  • 清掃員
  • 警備員 など

リモートワークや在宅勤務ができる仕事

リモートワークや在宅勤務ができる仕事なら、周囲に人がいない、自分が落ち着ける環境で仕事を進められます。人に話しかけられることだけでなく、周りの視線や発言も気になってしまうという人は、自分一人の空間で仕事ができるリモートワークや在宅勤務ができる職種を選ぶのがおすすめです。

出社が一切不要という職場は少ないかもしれませんが、「週に3回の在宅勤務が可能」「フレックスタイム制や時差出勤を採用している」といった仕事を選ぶことで負担を一部軽減することができます。

リモートワークや在宅勤務をしやすい仕事には、以下のようなものがあります。

  • 内職
  • パソコンを使った事務作業
  • エンジニア
  • Webデザイナー
  • Webライター
  • 動画編集
  • 翻訳
  • イラストレーター など

人との交渉や人前でのプレゼンをする必要がない仕事

社交不安のある方は、人前で話すことに対して大きな不安や緊張、恐怖を感じることがあります。人前で話をしなければならない状況を避けるために、人との交渉やプレゼンをする必要がない仕事を選びましょう。

突然プレゼンを頼まれるなど、予期しない出来事も不安や緊張の原因になります。そもそも交渉やプレゼンをする必要がないとわかっていれば、安心して仕事ができるでしょう。

人との交渉や人前でのプレゼンをする必要がない仕事には、以下のようなものがあります。

  • ライン作業
  • 清掃員
  • 警備員
  • 貨物輸送
  • 内職 など

電話対応がない仕事

電話を苦手に感じている方も多いでしょう。社交不安のある方は、突発的にかかってくる電話に緊張したり、電話の相手に否定的な感情を向けられているのではと不安になったりするケースも少なくありません。

電話対応がない仕事を選べば、「電話がかかってくるかもしれない」という不安から解消されます。特に電話に苦手意識やストレスを強く感じる人は、そもそも電話対応が不要な仕事を選びましょう。

電話対応がない仕事として、以下のようなものが挙げられます。

  • IT関連の技術職
  • ライン作業
  • 清掃員
  • 調理師
  • 内職
  • 翻訳 など

社交不安のある方に向いていない仕事や職場環境はある?

社交不安のある方は、周囲との会話や人前でのプレゼン、電話対応などが頻繁に発生する仕事は向いていません。また、臨機応変な対応が必要だったり、出張や転勤など環境変化が多かったりする仕事も避けたほうが良いでしょう。このような仕事は不安や緊張を感じやすく、大きな負担がかかります。

具体的には、以下のような仕事は社交不安がある方には向いていません。

  • 営業職
  • 接客業
  • 販売員
  • 美容師
  • 受付スタッフ
  • コールセンターのオペレーター など

職場環境で注意したいのが、毎日の勤務時間が固定されているかどうかです。出退勤の時間が固定の職場は、通勤ラッシュの時間に電車やバスに乗らなければならない可能性があります。多くの人が集まる場所で不安や緊張を感じる人は、勤務時間や出勤時間が固定されている職場は向いていません。

不安や緊張を感じやすい仕事や職場環境を選んでしまうと働き続けるのが困難になるため、上記のような仕事や職場はできるだけ避けたほうが良いでしょう。

社交不安のある方に適した仕事を探す方法

前述のように、社交不安があっても無理なく働ける業界・職種はたくさんあります。その中から、自分に合った仕事を探すことが大切です。ここでは仕事を探す方法として、仕事探しのポイントや働き方、就活をサポートしてくれる支援サービスを紹介します。

自分の状態を知る

まず、「自分はどんな場面で不安や苦痛を感じるのか」「苦手な場面ではどんな困りごとがあるのか」など、自分の症状や状態について知り、理解を深めることが大切です。そのためには、1度クリニックなどを受診して、医師やカウンセラーからアドバイスをもらうのも良いでしょう。また、自己分析をするのもおすすめです。厚生労働省が提供している5分程度でできる自己分析ツールなどもありますので、ぜひチェックしてみてください。

職場環境や働きやすさを重視する

仕事選びでは、給与や福利厚生などの待遇が良い仕事や、自分が好きな職種を重視したいと考えている方が多いのではないでしょうか。しかし、社交不安のある方は待遇や職種だけでなく、職場環境や働きやすさも重要なポイントになります。

高待遇で好きな職種の仕事に就けたとしても、不安を強く感じてしまう職場では長く働き続けられません。「在宅勤務ができる」「電話対応がない」など、先ほど紹介したような負担の少ない職場を選ぶことが大切です。

また、職場環境に加えて、職場までの距離や通勤手段も考慮しましょう。「家から遠く、通勤時間が長い」「最寄り駅から職場まで混み合うバスに乗らなければならない」といった場合は、職場環境に問題がなくても通勤が負担になってしまう可能性があります。

障害者雇用も検討する

社交不安症などで精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている方は、障害者雇用という働き方もできます。障害者雇用に前向きな企業や団体はたくさんあります。ハローワークや地域障害者職業センター、障害者就業・生活支援センターなどの支援機関で、自分が働きやすい職場がないかを相談することも可能です。

国や地方公共団体、都道府県などの教育委員会、従業員数が一定数を超える民間企業には、それぞれ定められた割合の障害者を雇用することが義務づけられており、それを「法定雇用率」と言います。法定雇用率は、国や地方公共団体が3.0%、教育委員会が2.9%、民間企業が2.5%です。いずれの場合も、常時雇用の従業員100人あたり2人以上の障害者を雇用しなければなりません。

厚生労働省の調査でも、民間企業の雇用障害者数が右肩上がりであることが公表されています。働き方の選択肢として、検討してみるのもよいでしょう。

就労移行支援を利用する

就労移行支援を利用しながら仕事に慣れていく方法もあります。就労移行支援とは、障害のある方が一般企業への就職を目指すための通所型福祉サービスです。就職の事前準備をするための職業訓練から、就職活動の支援や就職後の定着支援まで行っています。

就労移行支援では、障害の特性や過去の就労経験などを踏まえた「個別支援計画」を作成した上で、それぞれの方に合った支援が受けられます。なお、就労移行支援は原則として2年まで利用可能です。就労移行支援を利用するためには、就労移行支援事業所を選ぶ必要があります。事業所を探す方法は、次の3つです。

  • 自治体の窓口(市町村役所の福祉課や福祉事務所)で相談する
  • 専門機関(ハローワーク、障害者相談支援事業所、障害者就業・生活支援センター、地域障害者職業センターなど)で相談する
  • インターネット検索で探す(「就労移行支援事業所 〇〇市」などのキーワードで検索)

Kaienの就労移行支援

Kaienでも就労移行支援を行っており、過去10年で約2,000人の方が就職に成功しました。就職率が86%と高い実績があり、離職率が9%と低く、職場に定着する方が多いことも、Kaienの特徴です。Kaienでは、次のような支援サービスを行っています。

職業訓練

幅広い職種を体験できるため、あなたの特性を活かせる仕事が見つかります。具体的には、経理・人事・データ分析などの事務スキルや、伝統工芸などのもの作りのスキル、軽作業といった手や体を動かす仕事のスキルなど、常時100種類以上の職業体験が可能です。また、プログラミングやデザインのスキルを取得したい方を対象に、専門コース(クリエイティブコース)も設けています。

独自のカリキュラム

社会スキル・自己理解向上を目指すカリキュラムが50講座以上あり、毎日さまざまなセッションに参加できます。自分の強みや弱みを整理することで、苦手なことへの対処方法が身につきます。

豊富な求人を扱う就活サポート

Kaienは、不安症や発達障害に理解のある企業200社以上と連携しており、他事業所では扱っていない独自求人も紹介できます。一人ひとりに担当カウンセラーも付き、あなたの就職をしっかりとサポートします。

定着支援

就職した後も、職場訪問や勤務先との調整を行いながら。業務の困りごとや生活上の問題などに対してサポートを受けられます。

Kaienの自立訓練(生活訓練)

生活習慣を整えたい方やまだ働く自信を持てない方は、就労移行支援の前に自立訓練(生活訓練)の利用がおすすめです。Kaienの自立訓練(生活訓練)は、障害理解や自立した生活に向けた基盤を整えるサポートを行っています。

Kaienは発達障害に特化した支援を行っていますが、二次障害として不安症の方も約8%の方が利用しており、自立訓練(生活訓練)を終えて就労移行を目指す方も多い傾向にあります。

Kaienの自立訓練(生活訓練)の主な支援内容は以下の通りです。

  • 生活スキルやコミュニケーションなどを学べるソーシャルスキル講座
  • 講座で学んだ内容を実践するマイ・プロジェクト
  • 担当スタッフとの1対1のカウンセリング

実際にKaienの自立訓練(生活訓練)を行った方の中には、「自分の得意・不得意がよく理解できた」、「コミュニケーションを通じて感情のコントロール方法を学んだ」などの意見も寄せられています。利用する際は9割以上の方が無料なので、ぜひお気軽にご相談ください。、「自分の得意・不得意がよく理解できた」、「コミュニケーションを通じて感情のコントロール方法を学んだ」などの意見も寄せられています。利用する際は9割以上の方が無料なので、ぜひお気軽にご相談ください。

仕事や就職が怖いときは支援制度を有効活用しよう

仕事で注目されるのが怖い、人前で話すのに強い不安や恐怖心を感じるといった場合は社交不安症の可能性もあるため、悪化する前に心療内科や精神科を受診しましょう。社交不安症と診断されても、症状を理解し自分に向いている働き方を見つければ、仕事の継続や再就職も可能です。

まずは、自分一人で悩むのではなく、職場の上司や同僚に相談してみましょう。他にも、社交不安症の専門知識を持っている就労移行支援や、自立訓練などの支援機関の利用もおすすめです。中でもKaienでは、就労移行支援と自立訓練(生活訓練)を実施しており、希望に合った支援を受けることができます。

福祉サービスのため自己負担額0円で利用している方も多いので、お住まいの自治体の障害福祉課などで利用の要件などをご確認ください。私たちと一緒に、あなたの特性を活かせる職場を見つけましょう。

*発達障害は現在、DSM-5では神経発達症、ICD-11では神経発達症群と言われます。

監修者コメント

社交不安、は日本人に馴染み深い不安、性質と言える気がします。社交不安症を診断するための国際的にも使われているLSAS-Jという尺度がありますが、特に日常生活に支障がない方でも、日本人は結構な高得点になりがちです。また、社交不安の内容としても、自分が緊張する、恥をかくことを恐れる、ということの他に、「(体臭や、視線、顔つきなどのため)他者に迷惑をかけてしまう」加害的な社交不安を持っていることも日本人の特色として挙げられたりしています。

いずれにしても、社交生活を極端に避けてしまい、日常生活や社会生活における支障となっているのであれば、精神科による診断と治療を仰ぐべきでしょう。社交不安症が特に若い時期に発症した場合には、あたかも自分の性質で変えられない、と思いこんでいる方もいますが、実は認知行動療法によって改善する可能性も大いにありますし、役立つ薬もあることは知っておいてください。その上で、どんな仕事に就くのが良いか、自分を取り巻く環境をどのように調整すべきか、を考えるにあたっては、是非就労移行支援をはじめとした外部の支援機関も頼ってくださると良いでしょう。

監修 : 松澤 大輔 (医師)

2000年千葉大学医学部卒業。2015年より新津田沼メンタルクリニックにて発達特性外来設立。
2018年より発達障害の方へのカウンセリング、地域支援者と医療者をつなぐ役割を担う目的にて株式会社ライデック設立。
2023年より千葉大子どものこころの発達教育研究センター客員教授。
現在主に発達障害の診断と治療、地域連携に力を入れている。
精神保健指定医、日本精神神経学会専門医、医学博士。


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