実践!ニューロダイバーシティ的就活 (Kaien特別セミナー「ここまで進んだ!発達障害学生支援のいま❸」

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最近、少しずつ話題に上がることが多くなった「ニューロダイバーシティー」。しかし、この考え方について理解できている方がまだまだ少ないのが現状です。
そこで今回は、このニューロダイバーシティーという概念について、『ニューロダイバーシティの教科書』の著作で知られる村中直人先生にお話を聞いてみました。

動画

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登壇者のご紹介

村中直人先生
子ども・青少年育成支援協会共同代表や日本ニューロダイバーシティ研究会の発起人を務められ、昨年には「ニューロダイバーシティの教科書」を著すなど、ニューロダイバーシティ研究の第一人者。

1. ニューロダイバーシティとはどういう意味ですか?

一言で表すなら「人の脳や神経、認知のあり方や特徴の違いを多様性と捉え、理解し尊重する」ことです。人間は、大半の人が同じ脳の構造を持っているのではなく、ひとりひとり違う脳や神経の構造を持っています。その違う部分がよく「特性」と表現されるのですが、ここで大事なのは、特性自体は「良い/悪い」の基準をもたないことです。ある特性が、どこかの環境に入った際にうまく機能せず「障害」とされることもあれば、違う環境では活発に機能し「才能」とされることもあります。このように特性は、置かれた環境によって見方や評価が変わるにすぎず、中身は変化していないことが、この言葉を理解する上で大事になってきます。

2. いわゆる「発達障害*者」を雇う上で雇用者側が気を付けるべきことは何ですか?

まず、「発達障害」と言われる人たちの典型的な特性を知っておくのが重要だと考えてます。例えば「ASD(自閉スペクトラム症障害)」の場合は一般の人と比べて関心を持つ箇所が異なるため、ある情報の何を重視するか、など価値観の食い違いでトラブルになるケースがあります。
しかし、実際は雇用者側が特性を学んで対応していくことは難しいので、支援者などの専門家に頼るか、一番いいやり方は本人とコミュニケーションをすることだと思います。
また、「発達障害だから全般的に配慮しなければいけない」ということではありません。
「特性が起因の、業務で発生した問題」に対しどう対応すれば良いか、が大事だと思います。

3. ニューロダイバーシティを活かした、就活というのはどういうものですか?

私はこの話題について、「半径10m以内の社会適応」という話をよくしています。
「社会適応」と言うと「社会全般に溶け込めるようにしなくてはいけない」というイメージを持たれがちですが、私たちひとりひとりが幸福感や充足感を覚えながら生きていくために必要な社会というのは、実はそんなに大きなものではありません。社会よりもっと小さな単位の「コミュニティ」に1つでも所属できれば生きづらさを感じにくくなりますし、3つもあればより充実感が増えます。
こういった考え方を意識しながら、就活をしていくのも一つのやり方だと思います。

いかがでしたでしょうか。本編では他にも、「検査で『特性』を完全に把握する事ができるのか」や「ニューロダイバーシティの観点を親がもっておくといいこと」など、ニューロダイバーシティに関する様々な話題を掘り下げていきます。

この続きは、 フルバージョン をご覧ください。

*発達障害は現在、DSM-5では神経発達症、ICD-11では神経発達症群と言われます

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