言葉を失った私が見つけた新しいキャリア

※画像はイメージです。

突然、話せなくなった日

私は外資系企業の営業職として10年以上働いていました。忙しいながらも充実した日々を送り、クライアントとの交渉やプレゼンテーションも得意でした。ところがある日、突然、人前で話そうとすると言葉が出なくなってしまったのです。頭の中には言いたいことが浮かんでいるのに、声に出そうとすると喉が詰まるような感覚がして、何も話せない。体は震え、汗が止まらず、呼吸も苦しくなっていく――。

最初は「疲れがたまっているだけ」と思いましたが、症状は日に日に悪化していきました。電話を取るだけで手が震え、会議の前日は眠れなくなる。とうとう上司の前で説明しようとしたとき、過呼吸を起こして倒れてしまいました。その後、医師から「うつと不安障害」と診断され、1年間の休職を経て退職することになりました。

仕事への不安とKaienとの出会い

退職後、私は自分がどうすればよいのか分かりませんでした。営業職として培ったスキルは、話すことが前提。人前で話せなくなった今、仕事を続けることは難しい。では、他に自分ができることはあるのか?考えれば考えるほど不安になり、自信を失っていきました。

そんなとき、就労移行支援のKaienの存在を知りました。最初は「支援を受けても、どうせ私はもう仕事ができないのではないか」と思っていましたが、「今の自分にできることを探す」というスタンスでサポートしてくれると聞き、通い始めることにしました。

Kaienでは、自分の得意なこと・苦手なことを整理するワークを行いました。そこで気づいたのは、私は「話すこと」は難しくなったけれど、「書くこと」はできるということ。これまでのキャリアの中で英語を使っていた経験を活かせるのではないかと考え、翻訳という仕事に目を向けるようになりました。

できないことではなく、できることを伸ばす

Kaienでは、自分の特性に合った仕事の選び方や実際のスキルを学ぶ機会がありました。翻訳のトレーニングに取り組むうちに、「自分は話すのは苦手でも、文章を通じて伝えることならできるかもしれない」と思えるようになりました。

また、Kaienの環境は「できないことを責める」のではなく、「どう工夫すればできるか」を一緒に考えてくれる場所でした。たとえば、営業時代の経験を活かして、ビジネス文書の翻訳に特化することで強みを活かせることが分かりました。さらに、翻訳業務は対面での会話が少なく、自分のペースで作業ができるため、不安障害を抱える私にとっても続けやすい仕事でした。

少しずつ仕事をこなすうちに、「自分にもできることがある」と思えるようになりました。以前のようにプレゼンの場に立つことは難しいかもしれません。でも、書くことで誰かの役に立つことはできる。その実感が、自信を取り戻すきっかけになりました。

新しいキャリアのスタート

現在、私は翻訳の仕事をしています。かつての営業職とはまったく違う働き方ですが、今の自分にはこの仕事が合っていると感じています。収入も安定し、何より、自分のペースで働くことで心の負担を減らすことができました。

以前は、「営業の仕事ができない自分に価値はない」と思っていました。しかし、Kaienでの経験を通して、「できないことがあっても、自分に合った方法で働くことはできる」と実感しました。大切なのは、無理に苦手を克服しようとするのではなく、自分の強みを活かすこと。

これからも、自分に合った働き方を続けながら、より多くの人の役に立つ翻訳ができるようにスキルを磨いていきたいと思います。

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