Kaienで取り戻した自信と未来

社会に出たけれど

高校を卒業した私は、地元のスーパーに正社員として就職しました。初めは「頑張ろう」と意気込んでいましたが、すぐに現実の厳しさを思い知ることになりました。

店長や先輩の指示を受けても、一度に複数のことを覚えるのが難しく、何度も聞き返してしまいました。次第に「なんでこんな簡単なこともできないの？」と叱責されることが増え、仕事に行くのが怖くなりました。自分なりに努力してもミスが減らず、毎日のように怒られるうちに、心も体も疲れ果ててしまいました。結局、7ヶ月ほどで退職することになり、「自分は社会で働くのは無理なんだ」と思い込んでいました。

Kaienとの出会い

退職後は、何もする気が起きず、家にこもる日々が続きました。そんな私を心配した家族が、自立訓練の利用を勧めてくれました。最初は「どうせまたダメだ」と思いながらも、試しに見学に行くことにしました。

Kaienのスタッフは、私の話を丁寧に聞いてくれました。「仕事ができなかったのは、あなたの努力不足ではなく、環境が合わなかっただけかもしれませんよ」と言われたとき、少し気持ちが楽になりました。ここなら自分のペースで学べるかもしれないと思い、通うことを決めました。

自分に合った学び方を知る

Kaienでは、まず「自分を知ること」から始めました。ワークを通じて、私には「短時間の作業なら集中できる」「視覚的に情報を整理すると理解しやすい」といった特性があることが分かりました。

また、仕事のシミュレーションでは、分からないことをすぐに聞いても怒られず、むしろ「質問するのは大切なスキル」と教えられました。今まで「できない自分を責めること」ばかりだった私にとって、この環境はとても新鮮でした。

少しずつ訓練を重ねるうちに、「私にも得意なことがある」と思えるようになりました。そして、以前の職場では苦手だった作業も、やり方を工夫すればできることに気づき、自信を取り戻していきました。

未来への一歩

Kaienでの学びを通じて、私は「自分に合った働き方を見つけることが大切」だと実感しました。以前は「正社員として働くこと」だけが成功だと思っていましたが、今は「自分に合った環境で、自分らしく働くこと」の方が大事だと考えています。

今は、もう一度働くために準備を進めています。焦らず、少しずつステップを踏みながら、自分に合った仕事を見つけていきたいと思っています。Kaienに通ったことで、私は「できない自分」ではなく「工夫すればできる自分」に変わることができました。未来への一歩を、今、踏み出しています。