「仕事が続かない」「職場で浮いている気がする」「自分に合う働き方がわからない」といった悩みを抱えながら働くADHDの方は少なくありません。こうした困りごとを少しでも解消するには、自分の特性を理解し、それに合う職場や働き方を選ぶことが大切です。
この記事では、ADHDの方に向いている仕事・向いていない仕事、仕事選びのポイント、困ったときの相談先までわかりやすく紹介します。就職・転職によって自分らしく働いている方の事例も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
目次
ADHD(注意欠如多動症)とは?

ADHD(注意欠如多動症)は「集中力が続かない」「じっとしているのが苦手」「衝動的に行動してしまう」といった特性を持つ発達障害*のひとつです。ADHDの特性は、「不注意優勢型」と「多動・衝動優勢型」の大きく2つのタイプに分かれます。
不注意優勢型は集中が続かず、気が散りやすい傾向が多く見られるタイプです。具体的には、次のような特徴があります。
- 細かいことを見落とすことが多い
- 忘れ物やうっかりミスが多い
- 整理整頓が苦手
- 作業を途中でやめてしまうことがある など
多動・衝動優勢型は、落ち着いて過ごすことが難しく、衝動的な行動が見られるタイプです。具体的には、次のような特徴が挙げられます。
- 手足をソワソワ動かしてしまう
- じっとしていられず、急に動き出すことがある
- 相手の話を遮って話し始めてしまう など
また、人によってはこの2つの特性が両方見られる混合型の場合もあります。特性の現れ方には個人差があり、環境や状況によっても変化します。
ADHDの方に向いている仕事とは?

ADHDの特性は、一見すると仕事において不利に感じられることもありますが、実はその特性を活かせる職種も多く存在します。ここでは、ADHDの方に向いている仕事の特徴と、具体的な職種例を紹介します。
ADHDの方が向いている仕事の特徴
ADHDの方に向いている仕事には、次のような特徴があります。
- 興味・関心のある分野に没頭できる仕事
- 想像力や発想力を活かせる仕事
- スケジュールや手順が明確に決まっている仕事
ADHDの方は、自分が「好き」「面白い」と感じる分野には高い集中力を発揮できます。そのため、興味・関心を持てる分野の仕事であれば集中が続き、成果を出しやすいでしょう。
また、独自の視点やアイデアを生み出すのが得意な人も多く、クリエイティブな発想を求められる職種にも向いています。
一方で、仕事においては苦手を避けることも大切です。ADHDの特性上、マルチタスクや曖昧な指示は混乱を招きやすいため、手順やルールが明確で、落ち着いて取り組める仕事を選ぶと負担やストレスを抑えられます。
ADHDの方に向いている仕事の具体例

ADHDの方に向いている具体的な仕事としては、次のようなものが挙げられます。
- 研究職
- デザイナー
- イラストレーター
- エンジニア
- プログラマー
- 広告ディレクター
- 営業職
- 販売職
- 介護職
- 清掃業 など
これらの職種は、ADHDの方が持つ好奇心・発想力・行動力といった特性を活かしやすい傾向があります。
ADHDの方に向いていない仕事とは?

仕事の中には、ADHDの特性上、どうしても負担やストレスを感じやすいものもあります。ここでは、ADHDの方に向いていない仕事の特徴と、具体的な職種の例を紹介します。
ADHDの方が向いていない仕事の特徴
ADHDの方が向いていない仕事には、次のような特徴があります。
- マルチタスクが求められる仕事
- ケアレスミスが許されない仕事
- 臨機応変な対応が求められる仕事
ADHDの特性上、同時に複数の作業をこなすのは苦手な傾向があり、マルチタスクが求められる仕事ではストレスを感じやすいでしょう。また、集中力が途切れたり注意が散漫になったりしやすい人は、ちょっとしたミスが大きなトラブルにつながるような仕事は負担が大きくなりがちです。
さらに、状況の変化に即座に対応するのが難しい人も多く、突発的な指示や予測不能な業務が続くと混乱や疲れを感じやすくなります。そのため、決まったルーティンの中で落ち着いて取り組める環境のほうが、力を発揮しやすいでしょう。
ADHDの方に向いていない仕事の具体例
ADHDの方に向いていない仕事としては、次のような職種が挙げられます。
- 経理
- 人事
- 一般事務
- 医師
- 看護師
- 保育士
- 銀行員
- コールセンター
- 秘書・アシスタント など
これらの職種は、正確性・マルチタスク・柔軟な対応などが求められる場面が多く、ADHDの特性を持つ方にとってはストレスがかかりやすい傾向があります。
ADHDの方が抱えやすい仕事の悩みと対策
ADHDの方が抱えやすい「うっかりミスが多い」「整理整頓が苦手」「集中が続かない」といった困りごとは、本人の努力不足ではなく、脳の特性によるものです。ここでは、こうした悩みを少しでも軽くするために、よくある課題と具体的な対策を紹介します。
ケアレスミスが多い
ADHDの方は注意が散漫になりやすく、細かい確認作業が苦手な傾向があります。集中が途切れやすいために、思わぬケアレスミスが増えてしまうケースも少なくありません。
対策としては、次のような工夫が効果的です。
- 細かくメモを取る
- 指示は口頭ではなく、メールやメモなど見返せる形でもらう
- 周囲の人にダブルチェックをお願いする
- 作業時はスピードよりも正確性を重視する
忘れ物・遅刻が多い
ADHDの方によくある困りごとのひとつに、忘れ物や遅刻が多いというものもあります。「他のことに気を取られて持ち物を忘れてしまった」「時間感覚をつかみにくく、気づいたら予定時刻を過ぎていた」といった経験がある方も多いのではないでしょうか。
こうしたケースへの対策としては、以下のような工夫が役立ちます。
- 持ち物や鍵などは定位置を決めて保管する
- スマートフォンのアラームやリマインダーを活用する
- 特に重要な物は、家族や同僚に声をかけて確認してもらう
仕事を順序立てて進められない
ADHDの方は複数のことを同時に進めるのが苦手で、物事を順序立てて考えるのに時間がかかる傾向があります。そのため、優先順位をつけるのが難しく、どこから手をつければいいのかわからなくなってしまう人も少なくありません。
このような困りごとを抱えている場合は、次のような対策を講じてみてください。
- 作業の優先順位を上司や同僚に確認する
- 手順書やスケジュール表を目につく場所に貼る
- 大きなタスクは小さなステップに分けて進める
仕事に興味をもてない
ADHDの方は、興味や関心のある分野では高い集中力を発揮できますが、興味を持てない仕事には集中が途切れがちです。無理に頑張ろうとしても思うように取り組めず、ストレスや自己否定感につながってしまうこともあります。
仕事に興味を持てない場合、次のような対策が効果的です。
- 自分の興味がある分野を見つけ、それを仕事に取り入れる
- 興味のない業務でも「ゲーム感覚」で小さな達成目標を設定する
- 得意な部分を活かせるポジションやプロジェクトを希望する
整理整頓ができない
ADHDの方が整理整頓に苦労しやすいのは、情報やタスクの整理が苦手という特性があるためです。仕事の現場では、扱う資料やデータが増えるほど混乱しやすく、負担を感じる人も少なくありません。
このような整理整頓の困りごとには、次のような工夫が役立ちます。
- 使う頻度に応じて書類や文具の収納場所を決める
- 片付ける時間をスケジュールに組み込む
集中力が続かない
ADHDの方は外部からの刺激に反応しやすく、集中を長く維持するのが難しい場合があります。そのため、作業の途中で注意がそれてしまったり、気づいたら別のことをしていたりするケースもあります。
集中力を保つためには、次のような対策を試してみてください。
- 作業を短い単位に区切って進める
- 25分の作業と5分の休憩を繰り返す「ポモドーロ・テクニック」を実践する
- スマートフォンの通知や周囲の音など、気が散る要因を減らす
コミュニケーションが苦手
ADHDの方は、「思ったことをすぐ口にしてしまう」「相手の話を遮ってしまう」といった衝動的な行動が出ることがあります。その結果、職場で誤解を招いたり、人間関係にストレスを感じたりした経験がある人も多いでしょう。
コミュニケーションに関する困りごとには、次のような工夫が効果的です。
- 相手の話が終わるまで意識して聞くようにする
- 感情的になりそうなときは、一呼吸おいて気持ちを落ち着かせる
- 信頼できる同僚や上司に相談し、必要に応じてフォローをお願いする

ADHDの方が仕事を選ぶ上で意識したいポイント
ADHDの方が自分にあった仕事を見つけるためには、特性を理解し、それにあわせた環境を選ぶことが大切です。ここでは、ADHDの方が仕事を選ぶ上で意識しておきたいポイントを紹介します。
自分の特性を理解する
まずは、自分の特性を理解することから始めましょう。ADHDの特性は人によって現れ方が異なり、苦手なこと・得意なこと・興味を持てる分野もさまざまです。
例えば、落ち着いて作業するのが苦手な人は、長時間のデスクワークよりも体を動かす仕事の方が向いている場合があります。反対に、集中力を発揮できる分野が明確な人は、専門性の高い仕事を選ぶと能力を発揮しやすいでしょう。
このように、自分にはどのような特性があるのかを客観的に理解し、その特性にあった仕事内容や職場環境を選ぶことが、長く安心して働くための第一歩です。
サポートを受けやすい職場を選ぶ
ADHDの特性による困りごとをできるだけ減らすためには、サポートを受けやすい職場環境を選ぶことも重要です。職場によっては、個々の特性にあわせて業務の進め方や働く環境を柔軟に調整してくれる場合もあります。
例えば、「静かな作業スペースを用意してもらえる」「タスクを細かく分けて管理してもらえる」「スケジュール共有ツールを活用できる」など、環境面でのサポートがあると働きやすさがぐっと高まります。
自分にあったサポートを受けられる職場に出会えれば、ストレスを軽減し、自分らしい働き方を実現できるでしょう。
障害者雇用も検討する
配慮や理解が得やすい職場を探す方法のひとつとして、障害者雇用の活用が挙げられます。障害者雇用とは、企業が一定の割合以上の障害者を雇用することを義務づけた制度で、障害者手帳を取得している方が対象です。
ADHDを含む発達障害は「精神障害者保健福祉手帳」の対象となっており、この手帳を取得していると、障害者雇用枠に応募できます。事前に自分の特性や必要なサポート内容を伝えた上で就職するため、理解ある環境で働ける可能性が高まります。
もちろん、一般雇用でも配慮を受けながら働くことは可能ですが、「障害について相談しやすい環境で働きたい」と感じる場合は、障害者雇用の利用も選択肢のひとつです。
適切に支援機関を利用する
ADHDの特性によって仕事上の困りごとを感じている人は、一人で抱え込まず、適切に支援機関を利用することが大切です。ADHDを含む発達障害のある方をサポートする公的機関や団体は多く、専門のスタッフが就労に関する相談に乗ってくれます。
仕事だけでなく、日常生活の工夫やメンタル面のサポートを受けられる場合もあるため、不安やストレスを感じている場合は、無理せず支援機関に相談してみましょう。自分にあった支援を受けられれば、働く上での不安を軽減し、前向きにキャリアを築くための一歩を踏み出せます。
ADHDの方の就職・転職事例
ここでは、支援機関や訓練を通して自己理解を深め、特性を受け入れながらキャリアを築いているお二方の事例を紹介します。
訓練が特性を受け入れるきっかけに。自分を客観視できるようになったAさん
幼少期から集団生活や勉強に苦手意識を持っていたAさんは、成人後にADHDと自閉症スペクトラムと診断されました。言葉の意図を誤解されやすく、「やる気がない」「怠けている」と見られてしまうことも多かったといいます。
看護師として働いていましたが、対人関係のストレスや持病の影響により体調を崩し、休職することに。その後、安定した就労を目指して就労移行支援の利用を決めました。
訓練を通じて講師やスタッフとの対話を重ねる中で、社会の仕組みや自分の特性を少しずつ受け入れられるようになったAさん。訓練開始から約1か月後には転職・復職に向けた活動をスタートし、最終的に訪問看護ステーションへの転職を決めました。
訓練の中で「合理的配慮」の目的や成り立ちを学んだことで、転職時には障害をオープンに。現在は職場で配慮を受けながら働いています。
訓練が特性を受け入れるきっかけに。自分を客観視できるようになったAさん
隠していた特性と向き合い、相談できる自分へ。自己理解で見つけた「頼る力」
こちらの方は、幼少期の頃から落ち着きがなく、癇癪を起こしやすい性格だったと話してくれました。小学校高学年のころには、「自分は周りと少し違うかもしれない」と感じ始めたといいます。
大学を卒業して就職しましたが、うつ症状が出て休職。1社目の休職時に発達障害とうつの診断を受けたものの、当初は自分の特性をなかなか受け入れられませんでした。
その後、2社目でも同じように休職を経験し、退職後に自立訓練の利用を開始。訓練では、自己理解を深めることに特に力を入れました。その後、就労移行支援に進み、現在は事務職としてデータ入力や書類整理の仕事に就いています。
訓練を通して、「苦手なことは相談して任せる」「得意なことは自信を持って取り組む」という姿勢が身につき、今では自然に周囲を頼れるようになったそうです。
隠していた特性と向き合い、相談できる自分へ。自己理解で見つけた「頼る力」
ADHDの方の仕事に関する相談先

ADHDの特性によって仕事や就職活動に不安を感じている場合は、専門の支援機関への相談を検討してみましょう。ここでは、就職や転職をサポートしてくれる公的機関や福祉サービスを紹介します。
ハローワーク
ハローワークには、障害のある方の就職活動を支援するための専門窓口が設置されています。障害に関する知識を持ったスタッフが配置されており、仕事に関する情報提供や就職に関する相談に対応しています。
一般雇用と障害者雇用の両方の求人を取り扱っており、希望にあう求人の紹介を行ったり、採用面接に同行したりするなど、就職活動に関して頼りになる相談先です。
障害者就業・生活支援センター
障害者就業・生活支援センターは、障害のある方の就業面と生活面を一体的にサポートする機関です。利用者には「就業支援担当」と「生活支援担当」がそれぞれ付き、細やかな支援を行います。
就業面では、職業実習のあっせんや、能力・特性にあった職種の提案、職場定着に向けたフォローなどを実施。生活面では、生活リズムの改善や金銭管理、対人関係などに関する相談・助言が受けられます。就労だけでなく、生活面でも困りごとを感じている方におすすめです。
地域障害者職業センター
地域障害者職業センターは、ハローワークと連携しながら、障害のある方に対して専門的な職業リハビリテーションを提供する施設です。個々のニーズに応じて、作業体験や職業準備講習などを実施し、就労に必要なスキルや習慣を身につけるサポートを行います。
また、就職後のフォローとして、職場にジョブコーチを派遣し、職場に適応できるよう支援する取り組みもあります。就労準備から定着支援まで一貫して受けられる点がメリットです。
就労移行支援
就労移行支援は、障害のある方が一般企業への就職を目指す際に利用できる障害福祉サービスです。職業訓練や就職活動のサポート、就職後の定着支援など、障害のある方が長く安定して働けるよう支援します。
基本的には事業所に通所しながら取り組むため、生活リズムを整えながら就労準備を進められるのも特徴です。カリキュラムは事業所によって異なり、利用者一人ひとりにあわせた個別支援計画をもとに進められます。
Kaienでは、ADHDを含む発達障害や不安障害、適応障害などを抱える方を対象にした就労移行支援を提供しています。医療と連携したカウンセリング、独自求人の紹介、ご家族向けプログラム「ペアトレ」など、さまざまなプログラムをご利用いただけます。見学・個別相談会を実施しているため、ぜひお気軽にご相談ください。
自立訓練(生活訓練)
自立訓練(生活訓練)は、障害のある方が自分らしい生活を送るために必要なスキルを身につけるための障害福祉サービスです。家事や金銭管理、体調管理など、日常生活に関する訓練を通して、生活の基盤を整えるサポートを行います。
また、就労に向けた準備プログラムもあり、ビジネスマナーの習得や面接練習など、就職を見据えた訓練も可能です。
Kaienが提供する自立訓練(生活訓練)では、100種類以上の体験プログラムや、事業所外での見学・体験も実施しています。修了後に就労移行支援へ進む方も多いため、「まずは生活を整えたい」「自分のペースで働く準備をしたい」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。
ADHDと仕事に関するよくある質問
最後にADHDと仕事に関するよくある質問にお答えします。
ADHDの仕事における強みと弱みは?
ADHDの方には、仕事で活かせる強みと負担につながりやすい弱みの両方が存在します。
【強み】
- 行動力がある
- 発想力や想像力が豊か
- 興味・関心のある分野には高い集中力を発揮できる
- コミュニケーション力が高い など
【弱み】
- 遅刻や忘れ物が多い
- 興味・関心のない分野には集中力が続かない
- ケアレスミスが多い
- マルチタスクが苦手 など
ただし、上記は一例で、ADHDの特性の現れ方は人によって異なります。そのため、自分の強みと弱みを正しく理解し、それにあう仕事や働き方を選ぶことが大切です。
ADHDであることは職場でオープンにするべき?
障害について必ず開示しなければならないという決まりはないため、本人の希望や状況に応じて選ぶことができます。障害について職場に伝えた上で働くことを「オープン就労」、伝えずに働くことを「クローズド就労」といいます。
オープン就労の多くは障害者雇用で、特性や必要なサポートを事前に伝えられるため、職場で合理的配慮を受けやすい点が大きなメリットです。一方、クローズド就労は一般雇用枠で就職するため、求人数が多い点や障害者雇用と比べて賃金が高い傾向にあるといったメリットがあります。
ADHDの方に向いている働き方とは?
ADHDの方には、働く時間や場所が厳密に決まっている職場よりも、次のように柔軟な働き方ができる環境が向いているといわれています。
- フレックスタイム制
- 裁量労働制
フレックスタイム制は、決められた総労働時間の範囲で始業・終業時刻を調整できる制度です。一方、裁量労働制は、実際の労働時間に関わらず所定時間働いたものとみなされる制度で、どちらも自分のペースで働きやすい点が特徴です。
ただし、自由度が高すぎるとかえって自己管理が負担に感じるという方もいるため、自分の特性にあった働き方を選びましょう。
ADHDの特性を理解して、自分にあった仕事・働き方を見つけよう
ADHDの特性は、仕事の中で困りごとにつながる場面がある一方で、発想力や行動力など大きな強みとして活かせる側面もあります。大切なのは、自分の特性を正しく理解し、無理のない環境や働き方を選ぶことです。特性にあった環境であれば、力を発揮しながら安心して働けるでしょう。
日常生活や就職活動に不安を感じている方は、支援機関や障害福祉サービスの活用も検討してみてください。
Kaienでは就労移行支援や自立訓練(生活訓練)を提供しており、いずれも独自のカリキュラムで就職や自立した生活をサポートします。「自分にあう働き方がわからない」「一人での就職活動が不安」といったお悩みを抱えている方は、ぜひお気軽にご相談ください。
*発達障害は現在、DSM-5では神経発達症、ICD-11では神経発達症群と言われます。
監修者コメント
自分がADHDじゃないか?と疑問を持つ方はますます増えているように感じます。特に成人女性に多いようで、実際私の外来でも成人で初診に至った方が大勢いらっしゃいます。小さい頃はADHD特性があっても「子どもなら当たり前」と言われたりして見逃され、「上手くできないこと」が軽く見られてしまうことが多いのです。また、時には「怠け」として小さい頃から怒られ続けて自信をなくしている方もいます。外来でみていると、「怠け」とみなすよりも、特性があることで、特性のない人よりも労力が必要なために「疲れやすい」ことが要因であることが多く感じます。その点も含めて、ADHD特性には医療的手段として薬が役に立つのは知っておいて良いでしょう。薬が全てを解決するわけではありませんが、怖がりすぎず、生活の改善に役立つか主治医と相談されることを強くお勧めします。
ところで、向いてない仕事に細かいミスが許されないはずの医師が挙げられてもいますが、実際には特性のある医師は多く感じますね。好きなことには集中しやすいことがメリットになっている印象です。自分はこれをしたい、という強い希望があるときにはADHD特性があるからといって諦めず、そのためにどうしたらいいか支援者と相談してみてください。

監修 : 松澤 大輔 (医師)
2000年千葉大学医学部卒業。2015年より新津田沼メンタルクリニックにて発達特性外来設立。
2018年より発達障害の方へのカウンセリング、地域支援者と医療者をつなぐ役割を担う目的にて株式会社ライデック設立。
2023年より千葉大子どものこころの発達教育研究センター客員教授。
現在主に発達障害の診断と治療、地域連携に力を入れている。
精神保健指定医、日本精神神経学会専門医、医学博士。
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