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大人の発達障害▽原因と主な特徴 ▽診断方法・基準 ▽発達障害の得意・不得意 ▽向いている仕事

このページでは発達障害の全体像をお伝えします。チェックリスト、主な特徴や原因、診断基準、強みを生かした仕事選びについてまとめています。

発達障害とは、脳の発達・機能が多くの人(便宜上”定型発達”と呼びます)と異なるために、社会生活や日常生活に困難を抱える状態です。発達障害の方は得意・不得意の差が激しく、”定型発達”の人たちに比べて合う仕事・職種が限定されたり、落ち着いて働ける職場環境や人間関係が狭くなったりしがちです。

発達障害は生まれつきで、その特性は幼少時から存在し生涯続きます。大人になってから「発達障害になる」ということはありません。にもかかわらず最近「大人の発達障害」という表現をよく見聞きするのは、発達障害が急速に一般的に知られるようになり、学生時代までは目立たなかった特性が職場の厳しい環境で露呈しがちであるなどの理由があるでしょう。

なおこのページは大人の発達障害について扱っています。子どもの発達障害についてはTEENSのウェブサイトリンクをご覧ください。

発達障害チェックリスト

注意欠如多動性障害(ADHD)、自閉症スペクトラム(ASD)、アスペルガー症候群(AS)、学習障害(LD)、発達性協調運動障害の特性があるかをご自分で簡易チェックするためのリストです。これまである診断基準などや当社での聞き取り・支援例を参考に、一般にわかりやすいようKaienが独自で開発したものです。

発達障害の原因

発達障害は先天的であり、ワクチン接種や親の愛情不足といった後天的要因によって引き起こされる障害ではありません。

発達障害の原因はまだはっきりと突き止められていませんが、遺伝的要因が大きく関係していることがわかっています。遺伝要因以外の環境要因(親の年齢、出産時の合併症、妊娠時の食事、汚染の影響…)も関係していると考えられていますが、遺伝要因と環境要因がどのように絡んで発症に至るのかは、今後徐々に解明されていくと思われます。

【さらに詳しく】発達障害の原因 ~今わかっていること 基本の「き」をまとめました~

発達障害の種類と主な特性

発達障害は医学的には脳神経障害の一種で、その困難は以下の4つに集約されます。

  1. 対人関係やコミュニケーションに関する困難(ASD: 自閉症スペクトラム/アスペルガー症候群)
  2. 注意集中の困難や落ち着きの困難(ADHD: 注意欠如多動性障害)
  3. 読み書き・計算に関する特定のスキルの困難(LD: 学習障害、限局性学習症)
  4. 運動や手先の不器用の問題(発達性協調運動障害)

診断名は併存する場合も多く、同一症状でも医師によって診断が異なることも珍しくありません。また、例えばASDと診断されてもその特徴の全てにあてはまる人は稀で、年齢や環境が変わると症状にも変化が出るのが普通です。ですから診断名は発達障害の方向性を理解するのは役に立ちますが、診断名にこだわり過ぎたり、全てを診断名から考えることは避けた方が賢明です。

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主要な3タイプについて概略します。

ASD(自閉症スペクトラム、アスペルガー症候群)

ASDは”Autism Spectrum Disorder (Disability)” の略で、自閉症スペクトラムまたは自閉スペクトラム障害と訳します。

2013年に改訂が行われたアメリカ精神医学会の診断基準DSM-5により、広汎性発達障害(自閉症・アスペルガー症候群のいくつかの特徴を持っている)、自閉症、アスペルガー症候群(AS、知的障害を伴わない自閉症)、特定不能の広汎性発達障害(PDD-NOS)のすべてが自閉症スペクトラムに統合されることになりました。

空気を読むことや相手の気持ちを読むことが苦手な「社会性」、相手の発言を即時に正しく理解したり、自分の思いを適切にわかりやすく伝えることが難しい「コミュニケーション」、そして次に起こる出来事や相手の立場を想像することが苦手で自分の慣れ親しんだルール・環境に過度に固執しやすい「想像・こだわり」という3つの特徴があります。大人のASDの方に特徴的な行動としては、グループ活動が苦手、やり取りがうまくかみ合わない、自分流にこだわる、などが見られます。

ASDには知的には通常である人が多く、高IQ者も珍しくありません。勉強ができることから学校生活に適応して大人になるまでは気づかれない場合も目立ちます。ただし大学や就活、職場というコミュニケーションが複雑・迅速に求められる場で困難が浮彫りになることが一般的です。なおASDの根本的医学的治療方法は今のところ見つかっていませんが、困難の一部が抗うつ剤などで緩和されるケースもあるようです。

【もっと詳しく】大人のASD(自閉症スペクトラム、アスペルガー症候群)

ADHD(注意欠如多動性障害)

ADHDは”Attention Deficit Hyperactivity Disorder”の略で、日本語では注意欠如多動性障害と訳します。

注意・関心の切り替えが難しかったり、思い付きで行動しやすかったり、うっかりミスが多い状態で、大事なことを先に出来ず、割り込んだ作業についつい集中してしまうなどの特徴があります。

「不注意優勢型」は、忘れ物・落とし物をしやすかったり、片付けが苦手だったり、段取りが悪く時間通りに進められず、このために遅刻が多かったりし、「多動・衝動性優勢型」は、順番を待てない、人の発言に割り込む、一方的に喋る、深く考えず拙速に判断・行動しすぎる、他の人の時間や空間、考えの領域に割り込んでしまう、といった行動が見られます。どちらも仕事面で困難を抱えがちです。

ADHDも医学的に治療することはできませんが、服薬で症状を緩和するという手段が取れます。日本ではコンサータとストラテラ、インチュニブという3つの薬が承認されており、注意力や気分むらの改善に効果が期待されます。

【もっと詳しく】大人のADHD(注意欠如多動性障害)
【参考】ADHDのお薬 種類の解説や服用方法

LD(学習障害、限局性学習症)

LDは”Learning Disorder”または”Learning Disability”の略で、日本語では学習障害と称しています。

DSM-5では限局性学習症(SLD=”Specific Learning Disorder”)に名称が変更されており、「限局性」という言葉が示すように、全体的には理解力などに遅れはないものの、読み書き計算など特定の課題の学習に大きな困難がある状態を指します。ASDやADHDと合併していることが一般的です。

成長につれ、ワープロや電卓、エクセルなど学習障害をサポートするシステムやツールを使いこなすことで困難が緩和する例が多いようですが、作業指示の飲み込みの速度が遅かったり、特定の作業が苦手で何度やっても上達しなかったり、マニュアルだけでは理解が難しく仕事の覚えが悪いなど業務の端々で困難が浮き彫りになる方が多いようです。

【もっと詳しく】大人のLD(学習障害)

発達障害の診断方法・基準

発達障害の診断はDSM-5(米国精神医学会による精神疾患の分類と診断のマニュアルと基準)によって行われます。WAIS-3(ウェイス・スリー)などの心理テストでIQを構成する各要素の山と谷が大きいことなどが診断時に重視されます。

診断基準は下記3点です。外科や内科の病気とちがって、障害のあるなしに明確な線引きができるわけではありませんし、発達検査や心理テストからわかることは限定的です。

  • 心理テストで凸凹(得意な部分と苦手な部分)が統計的有意にあること。
  • 発達障害の特徴が小さい頃から続いていること。(家族や幼少時の記録などで確認することもあり)
  • 他の診断名では説明がつかないこと。

【さらに詳しく】発達障害の診断と基準 ~診断できるクリニック、診断基準、スペクトラム・グレーゾーンなどについて解説~

発達障害者の強みと仕事選び

発達障害には”定型発達者”にはない独特の特性・長所があり、その特徴が生かせる職場環境・職種・コミュニケーションの方法などを組み合わせたり、適切な支援を受けることで、強みを生かし弱みを見えづらくできる可能性が高まります。

【参考】発達障害と仕事 職業訓練・カウンセリングの必要性
【参考】発達障害の特性にあう独自求人をご紹介

発達障害の強みを生かした仕事

ここでは発達障害者の長所・強みから、それらを発揮しやすいと考えられる職種を挙げてみます。

  • 事実を見る力 (編集、記者、研究者、科学者など)
  • 細部重視・綿密な作業 (品質管理、テスター、検査技師、職人、工業デザイン、美術修復など)
  • 発想力や他人と違う視点 (文筆業、役者、音楽家、タレントなど)
  • 豊富で詳細な知識 (学者、教師、インストラクター、ブロガーなど)
  • 関心が高いものへの集中力の深さと持続 (研究者、ゲーマー、オンライン・トレーダーなど)
  • 数値・文字情報への適性 (プログラマー、マニュアル・ライター、翻訳など)
  • ルール遵守・反復力 (システム・テンジニア、経理事務、法務事務など)

【参考】発達障害に向いた仕事を考える 基本編

適職にたどり着くには

一方で、①複数の客と臨機応変に対応するサービス業、②自分の興味とは無関係の商品やサービスを販売する営業、③立場の異なる複数関係者を調整する企画・調整部門や中間管理職、④多くの関係者の動きを予想して作業を組み立てる開発部門やプロマネなどは、苦手とする人が多いようです。

ただし、苦手と思われる販売であっても趣味や”うんちく”を生かせる商品であればむしろ強みになるなど、本人の特性や職場環境の微妙な違いや両者のマッチングによって、発揮できるパフォーマンスは大きく異なってきます。

ですから、就労支援サービスなどを活用し、実際の職場にごく近い環境で自身の強み・弱みと様々な職種とのマッチングを体験しながら、長所を生かし弱みを目立たなくするスキルを習得することで、持ち味を生かした仕事につながる可能性を高めて行くことをお勧めします。

【参考】職場での苦手を克服(コミュニケーション・ミス・抜け漏れ) Kaienの就労移行支援
【参考】本当に就職できるの?適職がわかるの? 発達障害の特性に適した就活をご説明します

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