「雑音が気になって仕事に集中できない」「チカチカ点滅する蛍光灯を見ていられない」といった感覚過敏で悩んでいる方も多いのではないでしょうか。感覚過敏とは、日常生活に支障をきたすほど感覚が敏感であることです。発達障害*で、この感覚過敏の特性を抱えている人も少なくありません。
この記事では感覚過敏とは何か、また発達障害との関連性や、感覚過敏の種類ごとの対処法について解説します。感覚過敏でお悩みの方は、ぜひ最後までご覧ください。
感覚過敏とは?
感覚過敏とは、音や光、触り心地、におい、味などといった刺激に対する感覚が、日常生活に支障をきたすほど過敏であることです。
聴覚や視覚、臭覚、触覚、味覚といった五感以外でも、痛みの感覚や、気温を感じる感覚、身体のバランスを感じる感覚といったさまざまな感覚における過敏さがあります。
必ずしも全ての感覚において過敏であるわけではなく、一部の感覚だけ過敏であるケースが多いといえるでしょう。感覚過敏とは、病気ではなく特性とされています。
感覚過敏とは反対に、刺激に対して感覚が鈍いといった特性もあり、これを感覚鈍麻といいます。感覚鈍麻では、例えば、大きな音に対する反応が鈍い、においに鈍感などといった症状が見られます。
感覚過敏は体調や疲労によって症状の出方が異なるため、日々の体調管理が重要となります。
感覚過敏の種類と具体的な症状
感覚過敏には、下記のように、さまざまな種類があります。
- 聴覚過敏
- 視覚過敏
- 触覚過敏
- 嗅覚過敏
- 味覚過敏
- 前庭覚過敏
- 固有覚過敏
- その他の感覚過敏
以下では、それぞれの特性や症状について詳しく解説します。
聴覚過敏
聴覚過敏とは、他人が気にしないような周囲の音に苦痛や不安を感じるなど、音を感じる感覚が過敏である症状です。
人によって敏感になる音や不快に思う音はさまざまです。大きな音が苦手な場合や、小さくても特定の音が苦手な場合、小さな音も大きな音も同じ音量に感じられるといった場合もあります。
具体的には次のような例があります。
【聴覚過敏の具体例】
- 周囲の話し声に苛立って仕事に集中できない
- 車のクラクションや救急車のサイレンに過剰に驚き疲弊する
- 雨や風の音で落ち着かなくなる
- エアコンやドアの開閉などの生活音に苦痛を感じる
- 子どもや赤ちゃんの泣き声が不快で耳をふさがずにはいられない
上の例のように、苦手な音はさまざまであるものの、人のざわめきが苦手で外出できない、生活音が苦痛で家でもくつろげないなど、音への過敏さから日常生活に支障をきたす状態です。
関連記事:聴覚過敏とは?原因や対策、発達障害との関連性も解説
視覚過敏
視覚過敏とは、太陽の光や照明、物の動きを見ることで気分が悪くなったり不快になったりと、目に入る刺激に対して過敏に反応する症状です。苦手と感じる目の刺激は人によってさまざまで、感じ方にも個人差があります。
具体例は下記の通りです。
【視覚過敏の例】
- 太陽の光や室内照明が眩しくて目を開けていられない
- 点滅する蛍光灯を見ていると吐き気をもよおす
- 一度に多くの情報を見なければならないといった状況で気分が悪くなる
- 人混みや交通量の多い場所にいるとめまいがする
- 特定の色を見ると気分が悪くなる
視覚過敏では、上記のように、特定の目の刺激により集中力が途絶えたり、作業ができなかったりと、視覚の過敏さから日常生活に支障をきたします。
触覚過敏
触覚過敏とは、肌に触れる刺激や感触に対して、不快に感じたり痛みを感じたりと、過敏に反応する症状です。
どのような素材や感触に対して苦痛と感じるかは、個人差があります。さらに、触覚は全身にあるため、体のどの部分で不快に感じるかも、人さまざまです。
具体的には次のような例があります。
【触覚過敏の例】
- 服の縫い目やタグを不快に感じるため着られない服が多い
- 特定の素材の肌触りが苦手で着ることができない
- マスク着用に痛みや息苦しさを感じる
- 化粧品の臭いや感触が苦手で化粧ができない
- 人に触れたり触れられたりすることが苦手
- 雨や風に当たるとひどく不快感を覚える
子どもの例としては、抱っこや髪を切られることを嫌がるケースも見られます。触覚過敏では上記の例のように、肌への刺激に敏感すぎるあまり、日常生活にさまざまな困難を抱えます。
関連記事:触覚過敏とは?症状や原因、大人の対処法とセルフチェック方法を解説
嗅覚過敏
嗅覚過敏とは、香水や芳香剤などのにおいをかぐと、気分が悪くなったり、頭痛を引き起こしたりするなど、においに過敏である症状です。
苦手なにおいには個人差があり、一般に良いにおいとされる場合でも、苦痛に感じ、体調不良を起こすケースがあります。
具体例には、以下のような例があります。
【嗅覚過敏の例】
- 香水やアロマの香りをかぐと吐き気をもよおす
- タバコのにおいをかぐと頭痛になる
- 食べ物のにおいで気分が悪くなる
- 洗剤や柔軟剤の香りを不快に感じる
- トイレの芳香剤の香りで体調不良になる
嗅覚過敏では、特定のにおいが苦手なことから、吐き気や食欲不振、偏食を招くことも少なくありません。また、化粧品、香水などのにおいが気になり、電車などの公共交通機関に乗れないケースもあるなど、嗅覚が過敏なことから日常生活にさまざまな困難さを抱えています。
味覚過敏
味覚過敏は、味の変化や触感に対して過敏である症状です。好き嫌いではなく、口の中が敏感であるため、特定の刺激や触感のある食べ物が食べられないという状態をいいます。
具体例には、以下のような例があります。
【味覚過敏の例】
- 特定の食感に吐き気をもよおし、食べられない
- 苦手な味覚が多く、食べられるものが限られる
- 味の変化が苦手で、いつも同じ味付けを好む
- 油っこい料理や濃い味付けの料理が食べられない
- 辛い食べ物など刺激のある料理が苦手
- 味の混ざった料理が苦手
味覚過敏では、食べられるものが限られるため、食欲不振や偏食となり栄養バランスが偏るなどの支障を抱える傾向があります。
前庭覚過敏
前庭覚過敏は、乗り物酔いをしやすい、坂や階段が苦手など、動きやバランスに対する感覚が過敏な症状です。
前庭覚とは、身体の傾きや回転、スピードを感じる感覚です。前庭覚が過敏な具体例には次のようなものがあります。
【前庭覚過敏の例】
- 車酔いなど乗り物酔いがひどい
- 不意に動かされる動きで気分が悪くなる
- 高いところへ登るのが苦手
- 姿勢を保持することやまっすぐに座ることが難しい
- 階段や坂を上るのが苦手
- 足元が不安定な場所にはいられない
前庭覚過敏では、自分が動いたり移動したりしたことを把握する感覚が敏感すぎるため、乗り物や階段など動きやバランスが一定でない場所では、困難さを抱える傾向があります。
固有覚過敏
固有覚過敏は、手足の位置や動き、力の入れ具合などを感じ取る感覚が敏感な症状です。例えば、力加減が適切でなく物を落としやすいといったケースがあります。
固有覚とは、手足の位置や動き、力の入れ具合、筋肉の張り具合など体全体の様子をつかむ感覚です。力を加減したり、運動や体のバランスをコントロールしたりするのに関係しています。
この固有覚が敏感すぎるなど、問題があると、力加減がうまくいかないといった困りごとが生じます。固有覚過敏には下記のような具体例があります。
【固有覚過敏の例】
- 力加減がうまくできずに物を落としやすい
- 物の扱いが雑になる
- 人や物によくぶつかる
- 姿勢を変えたがらない
- 人に体を動かされることを嫌う
その他の感覚過敏
ここまでに紹介した7つの感覚過敏のほかにも、さまざまな感覚過敏があります。
内受容感覚の過敏もよく見られる感覚過敏です。内受容感覚とは「内臓感覚」とも呼ばれ、心拍数や呼吸、空腹感や喉の乾きなど、身体の中の感覚のことを指します。
内受容感覚が過敏だと身体からの信号をより強く感じ、不快感や不安につながる場合があります。例えば、軽い頭痛でも激しい痛みに感じられ、日常生活に影響が出るケースもあるでしょう。
天気や気圧の変化によっても内受容感覚に影響を与える場合があり、頭痛や身体のだるさなど痛みや不快感を引き起こす可能性があります。
感覚過敏の原因
聴覚過敏や視覚過敏などさまざまな種類がある感覚過敏ですが、原因もさまざまです。具体的には、次のような原因が考えられています。
- 身体的な病気
- 精神的なストレス
- 脳の機能
- 発達障害が原因で感覚過敏に悩むケースも
それぞれについて、以下で詳しく解説します。
身体的な病気
身体的な病気が原因で、感覚過敏を引き起こしている可能性があります。
例えば、突発性難聴という突発的に聴覚が低下する病気では、聴覚過敏を症状として発症するケースも少なくありません。
また、メニエール病も、内耳の異常によってめまい、難聴、耳鳴などが引き起こされる病気ですが、聴覚過敏を症状として伴う場合もあります。
ほかにも、緑内障や白内障はどちらも目の病気ですが、光を眩しく感じるなどの視覚過敏を引き起こすケースがよく見られます。
また、脳梗塞により感覚神経が損傷し、後遺症として触覚過敏などの感覚過敏が起きる可能性
もあるなど、身体的な病気が感覚過敏の原因となるケースは少なくありません。
精神的なストレス
精神的なストレスが原因で、感覚過敏が引き起こされるケースもあります。
ストレスが蓄積すると、これまで気にならなかった生活音や明かりが、急に気になったり不快に感じられたりすることも少なくありません。聴覚や視覚に限らず、ストレスはあらゆる感覚に影響するため、あらゆる感覚過敏が引き起こされる可能性があります。
また、ストレスからくるうつ病やうつ状態の方で、感覚過敏の症状を見せる方は多いとも言われます。ストレスからくる感覚過敏は、「もうこれ以上は刺激に耐えられない」と心や体が悲鳴を上げている状態ともいえるでしょう。
脳の機能
脳の機能に何らかの問題があり、感覚過敏を引き起こしている可能性もあります。
脳の機能が正しく働かないことで、音や光などの刺激に対し適切な情報処理ができずに、過敏な反応を示しているといったケースです。
例えば、てんかんや片頭痛などの疾患では、脳の神経細胞が過剰興奮の状態となり、感覚過敏につながることもあると言われています。
発達障害が原因で感覚過敏に悩むケースも
発達障害が原因で感覚過敏に悩むケースも少なくありません。
例えば、アメリカ精神医学会の診断基準であるDSM-5-TRでは、発達障害の特性の一つとして感覚過敏・鈍麻のような感覚異常が見られると指摘されています。
日本の調査でも、発達障害で感覚過敏に悩むケースは多いと報告されています。特に聴覚過敏を抱えるケースが多く、また発達障害の中でも自閉スペクトラム症(ASD)の方は触覚過敏を抱えるケースが多いとの調査結果です。
出典:国立障害者リハビリテーションセンター「発達障害のある人の感覚の問題の実態が明らかに」
感覚過敏と発達障害との関連性
発達障害の人の中には、感覚過敏の特性を持つ人も少なくありません。
以下では、発達障害のある人の感覚の問題を調査した国立障害者リハビリテーションセンターの調査結果に基づいて、感覚過敏と発達障害との関連性について解説します。
最も顕著なのは聴覚過敏
発達障害の人においては、感覚の問題が深刻であることが広く知られています。国立障害者リハビリテーションセンターでは、そうした発達障害の人の抱える感覚の問題について調査しました。
その結果、最もつらい感覚の問題が生じているのは「聴覚」であると回答した人が全体の約55%と過半数を占めました。視覚、触覚、嗅覚の問題とする回答がそれぞれ10%程度だったことと比較すると、発達障害の人の感覚の問題で最も顕著なのは「聴覚過敏」であるといえます。
出典:国立障害者リハビリテーションセンター「発達障害のある人の感覚の問題の実態が明らかに」
障害特性による悩みの違い
国立障害者リハビリテーションセンターの調査では、自閉スペクトラム症(ASD)、 注意欠如多動症、限局性学習症といった障害特性別にも、感覚の問題を調査しています。
その結果、自閉スペクトラム症(ASD)の人では、最もつらい問題として「触覚」の問題を挙げる人が、自閉スペクトラム症(ASD)でない人と比べて相対的に多いと分かりました。一方、限局性学習症のある人では、最もつらい問題として「視覚」とする回答が限局性学習症でないとする人と比べて相対的に多く見られました。
このように障害特性によって、抱えやすい感覚の悩みは異なるといえます。
出典:国立障害者リハビリテーションセンター「発達障害のある人の感覚の問題の実態が明らかに」
感覚過敏の対処法
感覚過敏は、病気ではないため治療方法といったものはないものの、苦痛や症状を軽減する方法はあります。
対処法は感覚過敏の種類や特性によって異なります。感覚過敏の種類ごとの対処法をまとめると下記の通りです。
【聴覚過敏の対処法の例】
症状 | 騒音や生活音、その他特定の音に苦痛や不快感などを覚える |
対処法 | 苦手な音のする環境と距離を取る耳栓やヘッドフォンをするノイズキャンセリングのイヤフォンを使う音のする機材にカバーをかけるなど防音対策を取る |
【視覚過敏の対処法の例】
症状 | 太陽の光や照明、色など目に入る特定の刺激に苦痛や不安感などを覚える |
対処法 | 光の眩しさを避けるサングラスや遮光メガネを使う間接照明を使う情報端末で文字を見るのがつらい場合は音声読み上げ機能などを利用する人混みや交通量の多い場所は避ける苦手な色を避ける |
【触覚過敏の対処法の例】
症状 | 肌に触れる刺激や感触に対して苦痛や不快感などを覚える |
対処法 | 肌触りがよい衣類を利用するマスクを着用しなければならない場所やシチュエーションを避ける化粧をしなければならない職場やシチュエーションを避ける周りの理解を得て、人と触れないようにする |
【嗅覚過敏の対処法の例】
症状 | 特定のにおいに対して苦痛や不快感などを覚える |
対処法 | マスクを着用して苦手なにおいを避けるハンカチで鼻を覆って苦手なにおいを避ける苦手なにおいに近づかないガムを噛んでにおいを紛らす周囲の理解を得てにおいを避ける |
【味覚過敏の対処法の例】
症状 | 特定の味や味の変化、食感に苦痛や不快感などを覚える |
対処法 | 苦手な調味料や調理方法を避ける好きな調味料や食材、調理方法で作られた栄養バランスのよい食事を取る |
【前庭覚過敏の対処法の例】
症状 | 身体の傾きや回転、スピードを感じる感覚が敏感すぎて苦痛や不快感を覚える(乗り物酔いなど) |
対処法 | 乗り物に乗るときは、ガムを噛むなどして、他の感覚刺激で気持ちをまぎらわせる安定感のある椅子を使うようにする階段や坂を上がるときは、ゆっくりと歩く |
【固有覚過敏の対処法の例】
症状 | 力加減がうまくいかずに物を落としやすい、こぼしやすい |
対処法 | 物を運んだりつかんだりするときは慎重にゆっくりと行う |
感覚過敏が改善しない場合は専門家への相談も選択肢
感覚過敏の対処法を実践しても、症状やつらさが軽減されない場合は、専門家に相談するという選択肢もあります。
原因に何らかの疾患が関係しているかもしれないため、専門の医師の診断を仰ぐようにしましょう。感覚過敏の種類によって、下記のように受診する診療科が異なります。
- 聴覚過敏:耳鼻咽喉科
- 視覚過敏:眼科
- 触覚過敏:皮膚科
- 臭覚過敏:耳鼻咽喉科
- 味覚過敏:口腔科、耳鼻咽喉科
- 前庭覚過敏:耳鼻咽喉科
- 固有覚過敏:耳鼻咽喉科
なお、発達障害を抱えた方で、感覚過敏の相談をしたい場合には、かかりつけの精神科や心療内科の主治医に相談するようにしましょう。
感覚過敏で悩む方の就労は支援サービスの利用もおすすめ
感覚過敏の方は、仕事の場面でも悩みを抱えるケースが多いといえるでしょう。
例えば、仕事をするうえで、下記のような問題を抱える場合があります。
- パソコンのタイピングや人の話し声が気になり集中できない
- オフィスの照明が眩しすぎて作業がしにくい
- 制服が肌に合わなくて着用できない
- 休憩室の食べ物のニオイが気になり休憩できない
- 同僚の使用する香水や柔軟剤のニオイで体調が悪くなる
仕事をスムーズに進めるうえでは職場の理解を得て、環境を調整してもらうなどの支援が必要な状況といえるでしょう。今の職場や職種ではどうしても調整が難しい、悩みが解消しないといった場合には、次章で紹介する就労支援サービスなどの活用もおすすめです。
感覚過敏で悩む方が利用できる支援サービスを紹介
感覚過敏で、仕事や生活において困りごとを抱えている場合には、下記のような支援サービスが利用できます。
- ハローワーク
- 障害者就業・生活支援センター
- リワーク
- 自立訓練(生活訓練)
- 就労移行支援
以下で詳しく解説します。
ハローワーク
ハローワーク(公共職業安定所)は、就労相談や職業紹介、職業訓練など総合的な就労支援サービスが受けられる公的機関です。
就職・転職についてさまざまな相談が可能です。例えば、感覚過敏の特性に合った仕事や職場を探す相談ができます。
また、ハローワークには、一般的な相談窓口のほか、障害者専門の相談窓口が設けられています。発達障害などの障害が原因で感覚過敏となっている場合は、障害者専門窓口の利用が可能です。専門知識を持つ職員が、障害の特性に合ったサポートをしてくれます。
障害者手帳を保有していれば障害者雇用の求人紹介も受けられます。また、障害のある場合は、企業側に合理的配慮を求められるものの、適切な配慮がされていない場合などは、ハローワークに相談すると企業側に助言・指導などを行ってくれます。
障害者就業・生活支援センター
障害者就業・生活支援センターとは、障害のある方の就業面と生活面の一体的な相談・サポートを行う公的機関です。
利用に障害者手帳は必要ありませんが、医師の診断書が必要な場合があります。診断がなくとも社会生活に支障を抱えている場合には相談可能なケースもあるため、利用したい場合は、近くにある同センターに問い合わせましょう。
就業面の支援としては、ハローワークと連携して就活・就労支援をしてもらえたり、雇用主と連携して職場定着の支援を受けられたりします。
生活面の支援では、健康管理のサポートなど、生活における困りごとに対して相談ができ、助言・支援を受けられます。
関連記事:障害者就業・生活支援センター(なかぽつ)とは?対象者や支援内容、利用の流れを解説
リワーク
リワークとは、うつ病や適応障害などの精神疾患で休職している方が、職場復帰できるように支援するプログラムです。
精神疾患で感覚過敏の症状が出ている方は、リワークの活用でスムーズな職場復帰を図れたり、復帰後の再発を予防できたりします。
リワークには実施主体によりさまざまな種類があり、代表的なリワークは医療機関が提供する医療リワークです。精神科や心療内科などの医療機関に通い、医師、看護師、臨床心理士など医療専門家の指導のもと、病状の安定や回復、再休職の防止などを目的としたプログラムが受けられます。
そのほかにも、障害者職業センターが行うリワークや、勤めている企業が行う職場リワーク、
障害福祉サービスの就業移行支援や自立訓練(生活訓練)を活用したリワークがあります。
関連記事:リワークとは?種類や対象者、利用するメリットとデメリットも解説
関連記事:リワークは適応障害の方も利用できる?リワークのメリットも解説
自立訓練(生活訓練)
自立訓練(生活訓練)は、障害のある方が自立した生活を送れるように、生活上のスキルの維持・向上に向けた訓練を行う障害福祉サービスです。利用には障害者手帳は必要なく、医師の診断書や意見書があれば利用できる場合があります。
生活能力を維持・向上させるさまざまな講習や訓練が受けられるため、感覚過敏によって生活に困難さを抱えている人は困難さを軽減・解消できるでしょう。
例えば、Kaienの自立訓練(生活訓練)では、自分の特性を理解し、自分に合ったストレスや課題の対処法を学べます。また、職場見学や体験を通じて適職を探すことも可能です。
自立訓練(生活訓練)について詳しくは、下記の記事も参考にしてください。
関連記事:自立訓練(生活訓練)サービスについて
就労移行支援
就労移行支援とは、一般企業などでの就労を希望する障害のある方をサポートする障害福祉サービスです。自立訓練(生活訓練)と同様に、利用には障害者手帳は必要なく、医師の診断書や意見書があれば利用できる場合があります。
自立訓練(生活訓練)との違いは、自立訓練(生活訓練)が、「自立した生活」を目指した支援を受けられるのに対し、就労移行支援は、「就労」を目指した支援を受けられる点です。
就労移行支援では、就労に役立つ知識やスキルの向上に向けたプログラムが受けられます。
例えばKaienの就労移行支援では、自己管理能力を向上させるソーシャルスキルトレーニング(SST)や、プログラミングなど仕事における実践的なプログラムの受講が可能です。
また、Kaien独自の適職アセスメントで、自分の課題の原因を知って対応策を考えられたり、自分の適職を見つけられたりします。また障害に理解のある職場の紹介や就職後の定着支援も行っているため、感覚過敏の方でも安心して働ける場所を見つけやすいでしょう。
就労移行支援について詳しくは下記の記事も参考にしてください。
関連記事:自立訓練(生活訓練)とは?就労移行支援との違いや併用できるかも解説
関連記事:就労移行支援
感覚過敏で悩む方はKaienのサービス利用も検討してみて
感覚過敏とは、視覚や聴覚といったさまざまな感覚において、日常生活に支障が出るほど過敏であることです。
感覚過敏で困りごとを抱えている場合は、無理に我慢せずに、自分にあった対処法や過ごしやすい工夫を考えて実行しましょう。
特に発達障害の方は、感覚過敏の特性を抱えやすいと言われます。発達障害で感覚過敏も抱えつつ、生活や就労にお悩みの場合には、ぜひKaienにご相談ください。
Kaienでは、発達障害の強みを活かした就労移行支援・自立訓練(生活訓練)を提供しています。豊富な支援実績に基づき、あなたの特性を踏まえた自立生活や就労に向けたサポートが可能です。
ご相談やご見学は、オンラインでも開催していますので、お気軽にお問い合わせください。
*発達障害は現在、DSM-5では神経発達症、ICD-11では神経発達症群と言われます
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