フィードバックする力、受け止める力 ~強み・弱みの発見~

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Kaien秋葉原スタッフの鈴木です。

当社職業訓練は「実際の職場をイメージした模擬職場で業務を行い、そこでご自身の強みや弱みに気づき、強みの伸ばし方・弱みのカバーの仕方を見つけていただく」ことに主眼を置いています。ご自身で自分の特性に気づいて頂くことに大きな意味があると考えていますが、そのための補助的な役割として「スタッフ・訓練生同士でのフィードバック」を重視しています。

例えば今週秋葉原事業所では、訓練生同士でそれぞれの「強み・持ち味」をフィードバックし合うワークショップを行いました。面と向かって伝えるのは伝える方も聞く方も恥ずかしくなってしまうかもしれないので、ちょっとしたゲーム形式にしています。「周囲からこんなふうに自分が見られているんですね」とか、「こんなに自分の訓練での様子を観察されているとは知らなかった」とか、「自己評価とはかなり違いがあった」など様々な感想が飛び交っていました。照れくさそうにされながらも、皆さん楽しそうな雰囲気でワークに参加していただきました。

どちらかというと、「強み」に関するフィードバックの方が訓練生の皆様に受け入れて頂きづらいという印象があります。これまで過ごして来られた中で失敗経験を多くされ、ポジティブに自分を評価することに慣れていない方もいらっしゃるからかもしれません。しかし上記のようなリラックスした雰囲気の中では、意外とすんなり受け入れて頂きやすいのかもしれないと拝見していて思いました。普段一緒に作業をしているメンバーからのフィードバックであることも納得感が強まるようです。

一方で、「弱み」についても日頃の訓練の中でフィードバックしています。「今の口調はビジネスではくだけ過ぎた話し方なのでもっと丁寧な言葉遣いで話しましょう。例えば…」「これだと声が小さすぎて相手に聞こえづらいので、もっと大きな声ではっきり話すようにして下さい。」など、スタッフが気づいた時に可能であればその場で簡潔明瞭にお伝えしています。

もしかするとこのような伝え方は一般的な業務上のやりとりよりも「直接的」で「あからさま」過ぎると思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし経験上、スタッフが気づいた点を言葉で明確に描写し端的にお伝えした方が、ご本人に理解して頂きやすいと感じています。

単純にこれまで全く気づいておらず初めて知ったという方もいらっしゃいますし、なんとなく自分でも気づいていたけれど具体的に指摘を受けてどんな状況で自分の特性が出やすいか明確になったという方もいらっしゃいます。そういう様子を拝見していると、皆さん「フィードバックを受け止める力」がおありだなと感心してしまいます。自分の弱みを第三者から指摘を受けて素直に受け止めることはなかなか難しいことだと思います。自分も見習いたいと思っています。

当社では職業訓練のプログラムなど「ハード」面もより充実させようと日々改善を行っていますが、このようなフィードバックといった「ソフト」面を最も重視しています。より良い「フィードバックをし合える場」として訓練の場を育てていければと思います。