就業実態調査 発達障害者の働く「今」を知る

Kaienアンケート2018 就労移行支援を利用した300人に聞きました
HOMEスタッフブログ就業実態調査 発達障害者の働く「今」を知る

発達障害*の就労支援を行っている株式会社Kaienでは、2012年10月に秋葉原に就労移行支援の1号店をオープン。以来、新宿、池袋、代々木、川崎、横浜、大阪(天神橋筋六丁目)と8拠点に展開するまでになりました。

その中で発達障害の人の就業環境や条件が大きく変化しているのを感じています。現状を知り、次の就業の形を考えるため、2017年から訓練生・修了生へのアンケートを行っています。(参考 「就労移行支援利用後の人生の変化を分析 データ編 Kaienアンケート2017 発達障害のある300人に聞きました」

今年も315人から回答を得ました。アンケートを通じて発達障害の人が働く今を見つめます。

回答者の7割は男性。(発達障害は男性に多いと言われる)

Kaienの利用前に正社員だったのはわずか1割。

以前の職場では特に「職場環境」に不満があった。

Kaienの利用後は正社員が増加(37%)。

正社員は1~3年での登用が多いが…

今年は「最初から正社員」が急増している。

事務職が2/3だが、専門職も15~20%に。

平均月給は18.2万円(中央値18.0万円)。20万円以上は三分の一。
なお8割が昇給があったと答えている。

賞与ありは48.6%。平均は16.8万円(中央値22.0万円)。
月給とあわせて考えると240万円の年収が標準的。

就労移行を経ると、特に職場環境の満足度が上がる

その理由としては、Kaienで学んだ職場でのコミュニケーションや、特性などの自己理解。
等身大の自分を周囲に伝えて働きやすくなっていることが考えられる。

参考

*発達障害は現在、DSM-5では神経発達症、ICD-11では神経発達症群と言われます