どちらが良い?自立訓練(生活訓練)と就労移行支援

発達障害の若者に求められる障害福祉サービスを考える
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Kaienは既に8か所(秋葉原×2、新宿、池袋、代々木、川崎、横浜、大阪天六)で就労移行支援事業を行っています。主に20~30代の障害を受け止めながらも、しっかりと職場で貢献していきたいという人にご活用いただいています。

療育層が大人にも増加

一方で、これからは、働いた後にうつ病などを経由して発達障害と診断された「大人の発達障害」の方に加えて、小さいころに診断や傾向が指摘され通信制サポート校などを通過して大人になる「療育を受けた発達障害」の人が増えると思われます。

この新しい若者群は、二次障害はないケースが多いのは幸いですが、一方で働くための生活基礎力や将来のイメージが未熟な場合が多く、就活の前の準備作業が必要な印象です。

そこで当社では従来の就労移行支援事業所も今後展開予定ですが、就労移行の”弟分”・”プレ就労移行”ともいうべき”自立訓練(生活訓練)事業所”を立ち上げ・拡大させ、社会のニーズにこたえていきたいと思っています。

生活訓練2・3号店は、大阪福島・東京立川を予定

実際、2020年4月に新宿区市ヶ谷に1号店を出してご好評をいただき、すでに定員に達しています。2021年1月からは 大阪福島(梅田の隣駅)と立川に2・3号店をそれぞれオープン予定。その後も横浜・津田沼・大宮に展開を予定しています。

ご利用説明会などで、私は、うちの子は、自立訓練(生活訓練)が良いのか、就労移行支援が良いのか、ご質問が多いため、それぞれの特徴とともに、選択する際のチェックリストを作成しました。これをもとによりフィットしたサービスをお選びいただければと思います。

生活訓練 時間割
一歩一歩階段をのぼる ”生活訓練”の時間割 ライフスキルから就活準備講座まで 自立した生活を送る力を身につけます
実践的な職業プログラムと、1000超の動画による個人ワークで、適職へと導く就労移行支援 就職準備性が高まった方にお勧めです

チェックリストで当てはまる項目が多いほど“生活訓練”がお勧め。少ないほど“就労移行”がお勧め。

1 これまで学業で精一杯で、将来を考える余裕がなかった。
2 睡眠を中心とした生活リズムがまだ整っていない。
3 食事・洗濯・片付けなど、日々の生活が親任せである。
4 自分一人でお金の管理ができない、あるいは上手にお金を使えない。
5 服薬管理を含め病院・クリニックとのやり取りが一人では難しい。
6 健康保険・年金・障害福祉など行政制度を知らない(使えない)。
7 怒りや悲しみ・不安などの感情コントロールの方法を知らない。
8 対人コミュニケーションが苦手で、喋りすぎ(喋らなすぎ)である。
9 まだ働いたことがない。働くことのイメージがついていない。
10 (就労移行の利用限度である)2年間だけでは就職できない気がする。

Zoom イベントを開催

Youtubeで当日の様子を公開中です。

Kaien特別セミナー「当事者と作る Kaienの自立訓練(生活訓練)」~中退・卒業者への効果的な支援とみえてきた課題~ 大阪・立川・大宮・横浜・津田沼で立ち上げ準備中
動画URL: https://youtu.be/MEawpDzdCO0

 

文責: 鈴木慶太 ㈱Kaien代表取締役
長男の診断を機に発達障害に特化した就労支援企業Kaienを2009年に起業。放課後等デイサービス TEENS大学生向けの就活サークル ガクプロ就労移行支援 Kaien の立ち上げを通じて、これまで1,000人以上の発達障害の人たちの就職支援に現場で携わる。日本精神神経学会・日本LD学会等への登壇や『月刊精神科』、『臨床心理学』、『労働の科学』等の専門誌への寄稿多数。文科省の第1・2回障害のある学生の修学支援に関する検討会委員。著書に『親子で理解する発達障害 進学・就労準備のススメ』(河出書房新社)、『発達障害の子のためのハローワーク』(合同出版)、『知ってラクになる! 発達障害の悩みにこたえる本』(大和書房)。東京大学経済学部卒・ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院修了(MBA)。星槎大学共生科学部 特任教授 。 代表メッセージ ・ メディア掲載歴