発達障害と結婚・恋愛シリーズ② 発達障害と結婚・恋愛シリーズ② 「恋愛マスターのお悩み相談」

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TEENS(小中高生向け 放課後等デイ)スタッフの篠田です。

普段はKaienの就労スタッフが書いているこちらのブログですが、結婚・恋愛シリーズ第2弾をぜひ!という声にお応えして、自称「恋愛マスター」の私が今回書かせていただきます。(第1弾はこちら:発達障害*と結婚・恋愛「パートナーに診断のことを言う?」)。

これから書かせていただくことは、あくまで私の考えですので、どうか温かい気持ちで読んでいただけますと幸いです。今回、事前にKaien内SNS ”かいえんぴあ” にて、恋愛に関する質問をさせていただきました。集まったご相談の中から、特に多かった質問へお答えさせていただきます。ご協力いただいた皆さま、ありがとうございました。

相手との距離感に迷う

自分から行動しないと人間関係(恋愛も含む)が構築できないと思う一方、自分が異性に対して積極的に行動すると、たいてい相手がだんだん離れていってしまう。発達障害の人でも普通に異性とお付き合いしている人がいる、と聞くと、発達障害だから彼女ができないわけではないんだ、と思うが、ではなぜ自分は異性と距離を縮められないのか、わからない。(20代/男性/現在恋愛はしていない)

恋愛マスター篠田からの助言 「“恋愛の先生”を見つけよう」

「自分から行動しないと!」と思っているところや、「異性に対して積極的に行動できる」というところなど、そのやる気や積極性が素晴らしいと思いました。恋愛において、とても大切な強みだと思います。

あとは、1人で突っ走らず、相手との関係性・距離感を踏まえた適切な行動をとることが大切だと思います。あなたが相手に対して、その行動をしても引かれない間柄なのかを、慎重に判断しましょう。

とは言っても、なかなか自分で判断することは難しいと思います。そこで、相談できる人を見つけましょう。自分の“恋愛の先生”を見つけられたら最高ですが、何人かのお友達でも良いです。「こういう間柄の人に、こうしてみたいんだけど、どう思う?」、「こういうことがあったんだけど、これってどういうことなんだと思う?」など、いろんな人の意見を聞き、客観的・現実的なアドバイスをもらって、自分一人で突っ走ってしまうことを防ぎましょう。

その積極性を活かし、臆せず恋愛をしてもらいたいと思います。そして、もしも失敗してしまったときは、できれば相手に「自分の何がいけなかったのか」を聞き、フィードバックをもらいましょう。大切なのは、失敗から学んで行動を改め、自分を変えていくことです。あなたの強みである積極性を活かし、楽しい恋愛ができることを願っています。

異性との会話 話の仕方

障害の特性で、話を理解するのに時間がかかるため、パートナーの話についていけるか心配です。(20代/男性/現在恋愛はしていない)

恋愛マスター篠田からの助言 「共感を示して聞き役に徹する」

「相手の話をちゃんと理解してあげたい」という気持ちがあるからこそ、出てくる悩みだと思うので、この質問を下さった貴方は優しい方なんですね。その気持ちが相手に伝われば、きっと素敵な方に出会えるのではないでしょうか。話を全て理解できていなくても、「僕はあなたの話を聞きたい気持ちがある」という姿勢を見せるのが大切だと思います。

相槌をうったり、「そうなんだね、大変だね」と共感を示す言葉を言ったりするだけでも、女性は安心する場合が多くあります。女性のおしゃべりは、意見を求められていない場合も多いと言いますし、実際私もそうです。私の話を親身になって聞いてくれる感じがして、「大変だね、頑張っているね」などと言われると、「いい人だなあ」なんて印象を持ってしまいます。

しばらくは聞き役に徹し、仲良くなってから「こうしてくれると僕は理解しやすい」と伝えてみてはどうでしょうか。仲良くないうちから、色々と要求されると嫌になる場合がありますが、仲良くなってからであれば、喜んで相手のお願いを聞く気持ちになれると思います。

もし、お相手の女性から、「どう思う?」と聞かれたり、「もっとしゃべってよ」などと言われたりすることがあれば、徐々に「もう少し、ゆっくり話してほしい」、「ちゃんと考えたいから図にしながら聞いていい?」など、自分のやりやすい方法を提示してみたらいいのではないかと思います。

また、あまりおしゃべりではない相手、ゆったりしている人を探すといいかもしれません。しゃべらなくても一緒にいられる相手、自分が一緒にいて楽な人を選ぶことは結構大切です。

自然体で一緒にいられる相手を見つけたいですね。

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異性との会話 話題の選び方

異性と親しくなるための話題作りについて。(20代/男性/現在恋愛はしていない)

恋愛マスター篠田からの助言 「まずは情報収集です!!」

ありきたりかもしれませんが、相手は何が好きなのか、今何に興味を持っているのかを聞きましょう。「行きたい場所」「見たい映画」「食べたいもの」を聞いて、それを引き合いにすればデートにも行けます。まずは情報収集です。相手の話を聞いて、相手を知ることが大切で、相手を喜ばせたいという気持ちを軸にして行動しましょう。

また、相手と共通の趣味や好きなものがあると、それを話題にしやすいので、趣味を通じて出会った相手と距離を縮めていくのは良い方法だと思います。もともと共通点が多く、話題の豊富な相手だと、「話しやすい」と感じるのではないでしょうか。

会話の仕方が分からない、と言う場合は、聞き役に徹するもよし、あらかじめおしゃべりに使えるフレーズを考えておくなどの準備をするもよしです。ほかに、最初のうちは会話をしなくてもすむ状況で、親睦を深めるというのも一つの手です。スポーツをする、観戦する、映画を見る、一緒にゲームやアプリに熱中するなどがあげられます。

アプローチ方法を知りたい

好きな人の前で良いところをアピールできるやり方を知りたい。(30代/女性/現在恋愛はしていない)

片思いから抜け出せません。寂しいです。(20代/女性/現在恋愛中)

恋愛マスター篠田からの助言 「遠回しに好意を伝える術を身につけよう」

好きな人の前で緊張してしまう、恥ずかしくてアピールできないということでしょうか?アピールしようと思わず、まずは仲良くなること、気軽に話せる間柄になりたいところですね。個性やそのときの状況によって異なってくると思うので、できれば自分のことを良く知っている人、そしてさらにできれば、少し年上で恋愛経験豊富な人に相談してみてください。相談して自分の気持ちを言葉にすることで、考えがはっきりしてくるというメリットもあります。

アプローチ方法としてよく聞くのは、相手に対する単純な好意だけを伝えると、相手が意識しはじめる効果が期待できるという話です。例えば、「好きです、付き合ってください」とはっきり言うのではなく、「(何かその人の性格をさして)そういうところ、好きです」と言ってみたり、「(笑顔で、楽しそうにしながら)、○○さんといるときが一番楽しい!また会いたい!」と言ってみたりと、恋愛関係に直結はしない言い方で、相手に好意を伝えるという方法です。

そうすると相手が意識し始める…そうです。たしかに、笑顔いっぱいで楽しそうにしている女性が隣にいて、自分と一緒にいて楽しいと言ってくれたら…それによってすぐ好きになるとは限りませんが、嫌な気はしないと思います。ただし、相手との関係性によって、言葉を選んでやってみてください。

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第3弾にご期待ください!

今回のアンケートでは、他にもたくさん質問をいただいたのですが、スペースと篠田の知識の都合上、全てにお答えすることができませんでした。まだまだ未熟な(自称)恋愛マスターですが、もしも望んでいただけるのであれば、続編を書けたらいいなと思っておりますので、その際に他の方からいただいた質問についても考えさせていただければと思います。 TEENS 篠田

*発達障害は現在、DSM-5では神経発達症、ICD-11では神経発達症群と言われます