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月刊誌「更生保護」に寄稿

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Kaien社長の鈴木です。今日からは関西です。

ちょっと理由があって神戸市にある「しあわせの村」を1時間ほど見学に行きました。きれいな丘陵地帯に広がる福祉レジャー施設。開園以来30年は経っている施設らしいですが、たしかにいろいろな活用法が潜在的にありそうです。これからの障害者支援は発想の転換が必要だなと感じました。こちら今後続報がお届けできればと思いますが、しばらくは具体的な動きにはならないはずですので…今日は別の話題を。

宿泊施設や温泉・プール・キャンプ・BBQ施設のほか、高齢・障害福祉施設、そして病院、各種研修施設まである…

新幹線の中では、新年最初の論文執筆

行きの新幹線の中で執筆した、3月号に掲載予定の論文についてです。

月刊誌 更生保護に「発達障害の子どもの進学・就労準備」というタイトルで寄稿することになっています。更生保護とは「犯罪者や非行少年が一般社会の一員として 健全で安定した生活を送ることができるよう、必要な指導と援護を行い、その改善更生を図ること」で、日本では保護司、更生保護ボランティアと呼ばれる人たちによって支えられています。その方々が読むのがこの月刊誌とのことです。早速ですが今日書いた第一稿の一部をご紹介します。

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発達障害者支援法の施行から15年。発達障害への認知は広がり、発達障害関係の話題はメディアや日常に溢れるようになった。残念ながらニュースではネガティブな文脈で取り上げられることが多い。その最たるものが犯罪に関わるものであろう。実際、元農水省次官の息子殺害でも引きこもりの40代息子が発達障害の診断があったことが裁判で重要な争点となった他、新幹線での無差別殺傷事件でも犯人が発達障害であることと犯罪の関係性を示唆する記事が大きな論争になった。発達障害は危険なのか?発達障害の子どもを安定した大人に社会として育てるために何が必要なのかを検証したい。

発達障害は危険なのか

もちろん発達障害は危険ではない。むしろ発達障害は人畜無害の特性といえる。徳があり、最も人間らしい一群である。具体的には、自分に素直で正直であり、嘘をつかない。他人を操作するようなことはしない。自らの成長に貪欲だし、公明正大である。社会正義を好み、規則やルールの遵守には人一倍厳しい。

ではなぜ発達障害はときに危険になり得るのか。それは発達障害の長所の裏返しでもある。つまり素直だからこそ、周囲や育ちの影響を受けやすい特性でもあるのだ。例えばあじさいの花をイメージしてほしい。あじさいは土壌の酸性・アルカリ度によって花の色が変わる移り気ともいわれる植物である。発達障害も素直さゆえ土壌によって染まりやすい特徴だと言える。

このため発達障害の支援で最も重要なのは幼少期であり、早期介入が大切とされる。それは親だけに頼らず社会システムとして育てる必要があるということだ。一部の類まれな子育て力のある親を除いて、多くの親は自分の子育て法に自信はないし経験もない。特に一人っ子が多くなった現代では尚更である。発達障害の特性故に悪に染まらないように、その特性をポジティブに育て続けられるように親だけに任せない子育てがまず重要である。

発達障害者支援は科学である

では発達障害の人への支援は難しいのか?幼少期以降の支援は無駄なのか?もちろんそんなことはない。発達障害の人の支援は一部の人しかできない難しいものではない。様々な研究で実証された科学的なアプローチがあり、それらは語弊を恐れずに言えば当たり前の繰り返しである。(続)

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編集者がまだチェックしているものではないので変更が入る可能性はかなりあるのですが、これ以降はぜひ冊子をご購入いただければと思います。

 

文責: 鈴木慶太 ㈱Kaien代表取締役
長男の診断を機に発達障害に特化した就労支援企業Kaienを2009年に起業。放課後等デイサービス TEENS大学生向けの就活サークル ガクプロ就労移行支援 Kaien の立ち上げを通じて、これまで1,000人以上の発達障害の人たちの就職支援に現場で携わる。日本精神神経学会・日本LD学会等への登壇や『月刊精神科』、『臨床心理学』、『労働の科学』等の専門誌への寄稿多数。文科省の第1・2回障害のある学生の修学支援に関する検討会委員。著書に『親子で理解する発達障害 進学・就労準備のススメ』(河出書房新社)、『発達障害の子のためのハローワーク』(合同出版)、『知ってラクになる! 発達障害の悩みにこたえる本』(大和書房)。東京大学経済学部卒・ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院修了(MBA)。星槎大学共生科学部 特任教授 。 代表メッセージ ・ メディア掲載歴