発達障害のある方のための面接会「第9回Kaien合同面接会」が行われました!

Kaienマンスリーレポート2017年9月
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Kaien横浜の石川です。当社の就労移行支援利用者の就職実績と、発達障害*のある人の就職トレンドを毎月お伝えしている「Kaienマンスリーレポート」。今回は9月分のデータをもとにお話ししていきます。

9月の就職者数は11名、平均訓練期間は6.4か月

9月の就職者数は11名でした。おめでとうございます!

Kaien求人での就職が6名、ハローワーク経由が4名、その他が1名でした。入所から内定まで半年以内という方が5名もいました。

9月は、ハローワーク経由で就職活動された方も健闘しました。今月はハローワーク主催の合同面接会があちこちで開かれますので、また、うれしい報告がたくさん聞けるかもしれません。

面接会といえば、先日Kaienでも開かれたばかりです。お付き合いのある企業をお招きして年3回開催しているもので、今回が9回目。会を追うごとに規模が大きくなっています。今回はこの「Kaien合同面接会」についてごお話したいと思います。(前回の様子はこちら

Kaien合同面接会の3つの特徴

ハローワークやエージェント主催の合同面接会に参加されたことがあるという人も多いのではないでしょうか?大きな体育館に何十ものブースがひしめき、番号札を取って順番を待つ…

Kaien合同面接会はもちろんそこまで大げさなものではありませんが、独自開催ならではのよさがあります。3つの特徴にまとめてみました。

①企業と応募者のミスマッチが少ない

工夫はいくつかあります。

今回、ご参加いただいた企業は17社でした。一方、訓練生は1人3社まで受けることができます。限られた場所と時間の中で設定できる面接枠は180前後。お互いのためにも効率よくお見合いをする必要があります。

まず、今回、求人は2か月以上前と早めに公開されました。すでに当社訓練生のご採用実績がある企業様ばかりであるため可能なことです。これにより、訓練生には自分の特性や希望に合う求人をじっくり検討する余裕がありました。

また、応募にあたっては「事前にスタッフと相談する」というルールも毎回設けています。それによりスタッフも「あなたに合うのはここ!」と、ある程度、勝ちを意識した具体的なアドバイスをすることもできます。

自社開催だからこそできる「早めの戦略」と「十分な準備」。これが効率的なマッチングを可能にしていると思います。

②就活を始めるきっかけにも

Kaien合同面接会をきっかけに就活デビューされる方もいます。

もちろん、みなさん就職を目指して日々訓練を受けています。しかし、いざ就活となると不安で腰が引けるもの。その点合同面接会だと、スタッフが見守る中、仲間たちと一緒に受けられる安心感からか、ダメ元で挑戦してみようという方も多いようです。

Kaienではよく「就活は1人でするものではない」とお伝えしています。「履歴書が書けない!」という方には、白紙の状態からスタッフが伴奏します。「面接でしゃべれない!」という方には経験豊富な講師の方にご協力いただき、挨拶、自己紹介といった基本的なところから、少しずつ練習を重ねていきます。そのうち、得意とまではいかなくても、苦手意識は不思議と薄れていくようです。

「一人じゃない」「まずは挑戦!」そんな心境で就活をスタートできるのも合同面接会の力だと感じます。

③採用側の’輪’が広がる

最後は企業側のお話です。

面接会では、同時に企業の採用担当者様向けの「障害者雇用セミナー」も開いています。セミナーのみのご参加も歓迎しており、今回も18社36名にお集まりいただきました。(神奈川でも11月に雇用セミナーを行います)

今回ご登壇くださったのは、当社の訓練生からすでに10人以上を採用してくださっているメーカー様。試行錯誤されながらも1人、また1人と採用を重ねていった道のりを、実感をこめてお話くださいました。

具体的な取り組みについての情報交換はもちろんですが、こうした’思い’を採用ご担当者同士共有でいただくことで、発達障害者の雇用の輪が広がっていく。そんな可能性を感じています。

最初はわずか数社へのお声がけから始まったKaien合同面接会。限られた時間・場所・人手で開催し続けることは、非常に苦労も多いです。しかし、連日届く一次面接通過のお知らせを見るたび、スタッフは「よし、またやるか」と気持ちを奮い立たせています。

次の面接会は1月~2月に予定されています。間もなくまた準備が始まります。(次回はガクプロ生に向けた面接会を別途開催予定です。)

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*発達障害は現在、DSM-5では神経発達症、ICD-11では神経発達症群と言われます