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通信制高校「2:4:4」とギャップ・イヤーの話

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Kaien社長の鈴木です。

先日、高校の教職員があつまるイベントに登壇させてもらいました。定時制・単位制の高校や、就職を狙う生徒が多い学校(偏差値としては進学をメインに考えづらい学校)そして通信制の高校の教職員です。そこで聞いたのが「2:4:4」の比率でした。

就職:進学:それ以外

「どこの通信制でも問題になっている」のが出口。学ぶ場として通信制は重要ですし、同年代と交流する場としてサポート校も役割があります。しかし出口は教職員の思い通りにはいきづらいとのことです。

2:4:4はどの通信制も似たような数字だということでした。2は就職、4が進学、進学も就職もしない層が4もいるということです。また進学の4も、当社で見る限り中退や留年もあり、半数以上が高校卒業後の落ち着きどころが見つかりづらいということなのでしょう。

”ウケの良い”生活訓練

そういった層に向けたサービスです、と伝えると会話が弾みやすいのが当社が来月(2020年4月)から始める生活訓練。就活という段階にはまだ至っていない、認知特性のあるタイプ(発達障害やそれに類するグレーゾーンの人)向けに、プログラムや運営のトーンを考えています。

Kaienの自立訓練(生活訓練)事業

自分探し、自己表現、ナラティブアプローチ(当社も当初からお世話になっている富山大学横浜市立大学での実践)などがキーワード。「自立のための国語」などインプット系の時間を午前に、「快眠部」「おしゃれ部」「就活部」「シチズンシップ(市民)部」などアウトプット系の時間を午後に、それに個人ワーク・個別相談を組み合わせる形になりそうです。

昨日今日と体験セッションを行っていますが、サービスの立ち上げはいろいろ課題が見えるなと…。現場で仮説検証・チューニングを繰り返していきたいと思います。

悩みある若人向け ギャップ・イヤー(gap years)

生活訓練はギャップ・イヤーの一つなのだろうなと最近感じています。

ギャップ・イヤーは「高等学校卒業から大学への入学、あるいは大学卒業から大学院への進学までの期間のこと」とのこと。広く定義すると、自ら人生の歩みを小休止してみる期間で、若者がインターンシップやバイト・ボランティアをしたり、留学や海外旅行やワーキングホリデーをするのもギャップ・イヤーでしょう。また大学教授が1年間現場を離れて充電するサバティカルも、シニア世代になってからのギャップ・イヤーでしょう。最近大学院に入りなおす人も出ていますがそれもギャップ・イヤーだと思います。

かくいう私も、大学は4年半在籍し、最後の1年間は海外を放浪していましたし、29歳のときにアメリカにMBA留学したのもギャップ・イヤー。そして来年を目標にしていますが博士課程で学びなおそうというのもプチ・ギャップ・イヤーかもしれません。(博士課程は仕事を辞めずに、社会人学生となりますが…。)日本に暮らす職業人は転職ぐらいしか自分の人生のページをめくる方法がないかもしれませんが、自分としては旅行や学校で過ごした時間は大変有益な結果をもたらしている気がします。

参考:発達障害の人へのエビデンスのある就労移行支援とは
参考:大学院博士課程 入学に向けて準備スタート

生活訓練は、悩める若人向けのギャップ・イヤーでしょう。yearsと複数形にしたのは、最大2年間のサービスだから。通常のギャップ・イヤーよりも、ゆったりと100年の人生を考えることになるのでしょう。就活というところに踏み出す心構えや体調が整っていない中でも、家では出来ない活動や、得られない価値のために、通ってもらうには…。よりよいギャップ・イヤーの仕組みを作る挑戦を始めたいと思います。

 

文責: 鈴木慶太 ㈱Kaien代表取締役
長男の診断を機に発達障害に特化した就労支援企業Kaienを2009年に起業。放課後等デイサービス TEENS大学生向けの就活サークル ガクプロ就労移行支援 Kaien の立ち上げを通じて、これまで1,000人以上の発達障害の人たちの就職支援に現場で携わる。日本精神神経学会・日本LD学会等への登壇や『月刊精神科』、『臨床心理学』、『労働の科学』等の専門誌への寄稿多数。文科省の第1・2回障害のある学生の修学支援に関する検討会委員。著書に『親子で理解する発達障害 進学・就労準備のススメ』(河出書房新社)、『発達障害の子のためのハローワーク』(合同出版)、『知ってラクになる! 発達障害の悩みにこたえる本』(大和書房)。東京大学経済学部卒・ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院修了(MBA)。星槎大学共生科学部 特任教授 。 代表メッセージ ・ メディア掲載歴