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コロナウイルス関連 緊急調査① 保護者編

保護者は子ども・当事者よりもストレスを感じているコロナウイルス影響調査社長ブログ

先週火曜夜(2020年3月10日夜)から5日間にわたって、発達障害の当事者(小中高生、大学・専門学校生、就労移行支援利用者、在職者)とその親へのアンケート調査を行いました。コロナウイルス感染拡大による直接的・間接的な影響を調べるためです。

主に生活と精神面の安定度を確認したかった調査ですが、思いのほか雇用や就活に影響が出てきそうという報道が徐々に出てきています。アンケート結果もそうした世相を反映した内容になっています。

今回から最大4回にわたってアンケート結果をご紹介していきます。決して小出しにしたいわけではないのです。が、ご協力いただいた皆様には大変申し訳ないのですが、当社も様々に変更・調整を余儀なくされており、分析にかける時間が十分に取れていません。なるべく迅速に発表していきますので、よろしくお願いします。

なお、当社のお付き合いのある企業に、主に障害者雇用への影響についても現在調査中です。結果が出ましたらまとめを発表します。

回答数 704

集まった回答は700を超えました。関心が高いことがわかります。特にTEENSを利用している小中高生からも30集まったのは大変うれしく感じました。最大は在職者。これについては最終回でデータをご紹介していきたいと思います。

親が最もストレスを感じている

コロナウイルスの影響の前後において、1~7の7段階でストレス度を聞いています。1が最小、7が最大です。そして前後の比較でストレスの増加・現象をチャートにしました。6はストレスが急増した、0は変化なし、-6はストレスが大きく軽減したという風に読んでください。グループによって母数がだいぶ違うのですが、縦軸を割合と取っています。

ストレスが減少した人がそれなりにいたのは驚きでしたが、これは学校が休みになるとか、かえって親子の会話ができるようになったとか、ポジティブな影響を受けている人も一定数いるからです。(これについては後日の調査結果の発表時に触れられると思います。)

ただし多くの場合はストレスが増加しています。グラフで見ても、青色の保護者が違うカーブを描いているのははっきりしています。平均値をとると下記の通りです。

  • 保護者 +1.5
  • 在職者 +0.8
  • Kaien利用者 +0.8
  • TEENS利用者 +0.5

年齢が上がるほど高くなっているとも取れます(まだ分析していませんが、おそらく当事者の在職者は30歳ぐらいが平均、保護者は45歳ぐらいが平均です)し、子どもは学校が休みになったことでむしろストレスが下がっている人が多いのではないかという予想がつきます。

保護者の最大の困りごと「子がゲーム等をしすぎること」

予想通りでしたが、なんと8割ほどの親が、「家にいることで子どもがゲーム等をしすぎて困っている」という回答でした(複数回答可)。好きなことをしすぎてしまうのは、ある意味仕方がないことかもしれません。

第2位の「子どもだけで家で過ごさないといけないこと」でお困りの家庭が3割。1位との差には驚きます。

放デイは日中の居場所になっている

この設問。TEENS以外の居場所は?としたのは、今回最大の過ちで…TEENSも含めた日中の居場所を聞くべきでした。

常日頃、税金の無駄遣い扱いを受けている放課後等デイサービス事業が意義を感じていただける場だったはずなのですが、少なくとも今回はTEENSの他にありますか?という聞き方です。

結果は下記の通り。「特になし」が最大でした。TEENSに通っている子は、普段から「家」か「学校」か、なのだということがわかります。TEENSは今回Zoomでのオンライン自習室も開放中。そこも居場所にしていただけているようです。

ポジ面も 「ニュースに関心」「自立の意識」ほか

今回アンケートに入れてみたのが、コロナウイルスの影響によるポジティブ面。150余りの回答のうち、40人あまりの保護者が子供が成長した面を寄せていただけました。割合は全回答数ではなく、この設問に回答した50人ほどが分母になっています。

ニュースへの関心が高まったとか、手伝いをしたり身の回りのことをするようになったとか、自発的に勉強をするとか、危機に向き合って、行動できるようになったという側面もあるということです。(一方でネガティブばかりで困っていますという回答もあります…。)

仕事と育児の両立で…

発達障害の子どもがいると、どうしても予期せぬことが起こって、子育てにストレスがかかりやすい…と思われている方も多いでしょう。今回のように急激に現実世界が変化すると、変化に弱い発達障害の子だけではなく、その子育てをしている親にもストレスはかかりやすいです。

特に仕事をしている親はこれまでと変わらなく勤務できている人も3人に2人はいましたが、仕事が減ったり、在宅勤務・時差通勤など環境が変化している人も見られました。一時的な影響だったらしのげるかもしれませんが、影響が長期化していますので、家計への圧迫というストレスがかかる懸念も感じざるを得ません。

 

最後に自由回答

自由欄の記述からピックアップします

放デイの時間延長・ガクプロの平日支援
  • TEENSの長時間開室を楽しみにしています。明日は一日お友達と一緒にTEENSで過ごせる、お弁当も持っていくと張り切っています。
  • (TEENSの)オンライン自習室に参加している時間は兄弟も静かなので比較的仕事でき、とてもありがたいです。
  • 学校が春休みを前倒ししたが、会う友達もいないので、ガクプロとバイトで定期的に出かけるところがあるのは、大変ありがたいです。
就活への影響懸念
  • ガクプロに通っている息子が、1年後に就職活動に入ります。今のところ障害者雇用ではなく、本人に合った就職先を普通雇用で考えています。コロナウィルスの影響で不況になると、ただでさえ難しい就職が、更に困難になるのではないかと危惧しています。
  • 子供が今年就活ですが、合同企業説明会などが中止になり、就活の時期や方法が不明瞭になってしまったように感じます。状況判断が苦手な子供達には何らかのサポートが必要ではないかと思います。
  • 就活スケジュール(就活イベント等)に直前変更が重なるのがつらいです。
  • 子供が大学3年のため、就活への影響がとても心配です。この時期になって4年生が内定取り消しになる等、雇用状況の悪化が報じられています。今のところ、一般雇用、障害者雇用共に考えていますが、来年度の採用人数が大幅に減少した場合、どうすれば良いのか等不安です。
我が家の対策・マインドセット
  • 私達親の仕事が小売り業や配達の仕事なので 仕事を休む事はなかなか出来ません。感染症を拡げないようにするのは難しいと思いながら仕事をしている状態です。うちでは体力をつけ免疫力を上げていこうと 家族で話しています。
働き方改革への期待
  • これをきっかけに子育て中や障害者の親の働き方改革に繋がればいいなと思います。
高まるストレス
  • 自粛は仕方ないですが、息子の生活リズムはどんどん崩れて行くばかり。早く収束してほしいです。
  • 自分が職場での感染第1号にならないようにしなければ…職場が機能停止にならないようにしなければ…と緊張の毎日です。これが1番のストレスですかね。
夫が…
  • 夫がテレワークになり落ち着かない。
  • 普段から在宅ワークなのですが、ずっと子どもや主人がいて静かな時間が全くなく辛いです。集中できなかったりことあるごとに話しかけられたり邪魔されたりと煩雑で、ストレスが多いです。

本当は一つ一つに反応を書きたいですが、時間切れ。次回(できれば明日)は、TEENS利用中の小中高生へのアンケートから見えてきた分析をご紹介予定です。

コロナウイルス関連 緊急調査② 小中高生編

コロナウイルス関連 緊急調査③ 就活生編

コロナウイルス関連 緊急調査④ 在職者編

コロナウィルスによる障害者雇用の就職活動への影響は?

 

文責: 鈴木慶太 ㈱Kaien代表取締役
長男の診断を機に発達障害に特化した就労支援企業Kaienを2009年に起業。放課後等デイサービス TEENS大学生向けの就活サークル ガクプロ就労移行支援 Kaien の立ち上げを通じて、これまで1,000人以上の発達障害の人たちの就職支援に現場で携わる。日本精神神経学会・日本LD学会等への登壇や『月刊精神科』、『臨床心理学』、『労働の科学』等の専門誌への寄稿多数。文科省の第1・2回障害のある学生の修学支援に関する検討会委員。著書に『親子で理解する発達障害 進学・就労準備のススメ』(河出書房新社)、『発達障害の子のためのハローワーク』(合同出版)、『知ってラクになる! 発達障害の悩みにこたえる本』(大和書房)。東京大学経済学部卒・ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院修了(MBA)。星槎大学共生科学部 特任教授 。 代表メッセージ ・ メディア掲載歴